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みどりの森保育園は、昨年の4月、広島市安佐北区にできたばかりの保育園である。利用者や地元の人たちの評判がいいので訪問し
た。
着いたら、みどりの森保育園は一見して事務所のような感じの建物だった。中に入るとそのイメージが一変する。2階に上り裏庭を
見下ろすと、広々とした園庭があり、その周囲には花壇、菜園、砂場などがあった。園庭の向こうには栗の木や竹で鬱蒼としている山
の斜面があり、子どもたちが登れる高さのところに遊び場が作られていた。
建物のなかには広々として明るい部屋がたくさんあり、気配りのあるいろいろな工夫がなされている。子どもたちも保育士ももみん
な明るかった。
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驚いたことに、この保育園には、滑り台やブランコがない。どうしてかと聞いたら、
「ブランコや滑り台などがある近くの公園に、毎日散歩しています。この周辺は車の交通量も少なく閑静です。自然に恵まれており、子
どもたちは虫探しなどをしています。みんな一生懸命遊ぶので、帰ってきたら食事が進みます」
と保育士の中川さんが答えた。
食事は野菜中心の薄味の健康食。それなのに「おかわり」の声が出るそうだ。食事が終わったら、子どもたちはぐっすりお昼寝。ま
さにいいことづくめである。
中川さんは副園長である。定員120人のうちどれくらい覚えているかと聞いたら、「全員、名前と顔が一致します。性格も覚えています。保護者や家庭のことも頭に入っています」
と彼女は答えた。その使命感には脱帽。
保育上とくに気をつけていることはと聞くと
「頭ごなしに子どもたちを叱りつけたり命令したりしないようにしています。あれをしろとか、これをしろとか言っていると、子ども
は自分で考えて動かなくなります。自分で考えてできるようになるまで待つことが大切。1か月もすると子どもは受け入れるようにな
ります。無理強いしないこと、まず受容することだと思います。そうすれば考えて行動する子どもが育ちます」
と彼女は答えた。
「保育士は子どもたちにいつも見られています。ですから、うっかり出る行為や表情、言葉づかいに気を付け、服装もきちんとしてい
なければなりません。 保育士に必要なものは、やさしさとおもいやりですね。保育士は子どもたちに見られているから育つんです。
保育士の仕事は楽しいですよ。朝は身体がしんどいなと思う日でも帰りは元気になります。子どもたちに癒されるんです」
という中川さんの言葉にはしびれた。
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