「ココだけモール 広島マリーナホップ」は2005年3月17日に開業した大型モールです。経営不振に陥ったため、2012年11月から株式会社第一ビルサービスが管理運営をすることになりました。最初の3か月は見通しが立たず、担当者たちは苦戦を強いられましたが、必死の取り組みの結果、30%もあった空き施設がほぼ満室となり、来館者数は15%、売り上げ額は54%増となりました。
「現在は緊急注射を打ったような段階。マリーナが生まれ変わったと言われるようがんばりたい」と大塚泰造さんは言っています。
詳細 http://www.epocaclub.com/epoca95/7marina.html
【インタビューのポイント】
Q 管理運営を株式会社第一ビルサービスが始めた当時のマリーナホップはどんな状況でしたか。
大塚 来館客が少なく閑散としていました。専門店街は空き施設が30%あり、売上は上がらず、運営が立ち行かない状況でした。
Q それはたいへんでしたね。ストレスも溜まったでしょう。
大塚 初めての仕事なので不安でした。初めの3か月は状況が改善しなかったので辛かったですね。
Q 1年4か月後の現在、状況は好転しましたか。
大塚 おかげさまで店舗数は30%増加し、売り上げは50%増、来館客は15%増と持ち直してきました。
Q 驚きましたね。どうしてそんな成果が出たのでしょうか。当施設は海、テナント、イベントが重要な経営資源と聞いています。その順で説明をお願いします。
大塚 当施設は、広島で唯一の海に隣接した大型ショッピングモールです。その強みを活かすため、2012年11月から、宮島港と当施設をつなぐ直行便高速船を始めました。片道25分。利用者数は順調に伸びています。
Q それは素晴らしいアイディアでしたね。
大塚 隣接するヨットハーバーと当施設の間に間仕切り(フェンス)がありました。このフェンスの一部を2013年3月に撤去しました。さらに今年の春には、全面的に撤去する予定になっています。
Q フェンスがなくなれば、来館者は海の近くまで行ってヨットを見ることができますね。次はテナントの動きについて説明してください。
大塚 30%もあった空き施設を2013年3月までに満室にする目標を立てました。必死でテナント誘致をしたり集客イベントをやった結果、目標を達成。これは当施設のイメージアップにつながり、来館者数の増加や売上アップに貢献しました。
Q どんなテナントが増えましたか。
大塚 増えた店舗数は40くらいです。数だけでなく、規模の大きい店や魅力的な店も増えています。大型店舗はカーショップ、スポーツ店、観光品ショップです。そのほか話題を呼んでいるのは、ペットが思い切り遊べるドッグランの開設です。
Q イベントには力を入れられていますね。
大塚 毎月、15から20くらいのイベントを開催しています。とくに印象に残ったイベントはつぎのとおりです。
略
Q これからのマリーナホップへの取り組みは?
大塚 現段階は緊急手術を終えたところです。これからは胸をはって生まれ変わったといえるようなマリーナホップにしたいと思っています。当施設は市内のデパート等と比較すると、海があるし敷地面積が圧倒的に広い。そのため遊園地も作れるし、個性的なイベントもできる。ペットの同行も自由だし、駐車場も広くとれる。これらの強みを活かしていけば、必ずもっともっと素晴らしいマリーナホップになると確信しています。
Q 具体的にはどんなことを考えていらっしゃいますか。
大塚 緑化地帯を増やしたり、壁面の塗り替えをしたりする予定です。来館者が癒されるような施設を創っていきたいと思っています。
マリーナにしかない魅力的なお店を増やしていきたいですね。例えばインテリア雑貨などもイメージしています。ドライブ気分で来られる来館者が増えると嬉しいですね。
Q 今日は本当に楽しいお話を聞かせていただきありがとうございました。