アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争

社会構造を分析しています。

アイゼンハワーの警告:軍産複合体の台頭

2012年10月06日 | 記事
アメリカの闇の権力構造を考える上で、それがいつ頃どのような状況で成立したか?がまず切り口になるだろう。その意味で注目するのはアイゼンハワーの警告だ。

彼は闇の勢力の1極(軍産複合体)がアメリカを侵食していくのを目の当たりにし警告を発した。とすれば軍産複合体(CIAも?)が力を持ち始めたのはこの頃になるはずであり、アイゼンハワーは傀儡ではなかったはずだ。

1961年1月、アイゼンハワー大統領は離任演説で、アメリカ人に「軍産複合体」の危険性を訴え、それがやがて政府を乗っ取り破滅的な力を振るうかもしれないと警告。大統領自身が国民に向けての警告したもので、蝕まれていく国家の内実とその危険性を国民に向けて訴えたのだ。

以下引用
〈第2次世界大戦まで、アメリカは軍需産業というものを持ったことがなかった。というのも、アメリカでは、時間的な余裕があったため、必要に応じて(戦時に)剣を作ることですますことが出来たからである。しかし現在では、急に国防の備えをなすという危険を冒すわけにはいかなくなったている。だから我々は大規模な恒久的な軍需産業を創設することを余儀なくされている。・・・我々は、アメリカの全会社の年間純総所得を上回る額を、軍事費のために年々消費しているのである。

 こうした大規模な軍事組織と巨大な軍需産業との結合という現象は、アメリカ史上かつてなかったものである。その全面的な影響力・・・経済的な政治的なさらには精神的な影響力までもが、あらゆる都市に、あらゆる州政府に、連邦政府のあらゆる官庁に認められる。我々としては、このような事態の進展をいかんとも避けられないものであることはよく解っている。だが、その恐るべき意味合いを理解しておくことを怠ってはならない。
・・・・政府部内の色々な会議で、この軍産複合体が、意識的にであれ無意識的にであれ、不当な勢力を獲得しないよう、我々としては警戒していなければならない。この勢力が誤って擡頭(=台頭)し、破滅的な力をふるう可能性は、現に存在しているし、将来も存続し続けるであろう。

 この軍産複合体の勢力をして、わが国民の自由や、民主的な過程を危殆ならしめることがあってはならない。・・・・警戒心を怠らぬ分別ある市民のみが、この国防上の巨大な産業と軍事の機構をして、わが国の平和的な手段と目的とに合致せしめ、安全と自由とを共に栄えしめることが出来るのである。〉
(アイゼンハワー「告別演説」 訳 斉藤眞 要点抜粋http://www.uraken.net/rekishi/reki-ame07.html)


ベンジャミンベルフォードによれば、
・この演説の同時期、アメリカ軍とCIAは共同して、キューバ侵略戦争のプランを画策していた。
・ベトナム戦争(1960~1975)からの撤退を考えたケネディ大統領は暗殺され(1963)、次のジョンソン大統領はベトナム戦争を一気に拡大した。

こうして軍産複合体に寄生する巨大企業の重役たちが、レーガン政権、パパブッシュ政権、そして現在のブッシュ政権を陰であやつり、世界中で戦争を起こしている。
この軍産複合体の台頭状況とユダヤ資本・CIAとの関係を押さえるためには、もう少し遡ってみる必要があるだろう。



南風小僧☆