25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

永遠の青春歌謡歌手 舟木一夫

2017年11月07日 | 社会・経済・政治

 この前舟木一夫の55周年記念番組を見た、鶴太郎がインタビュアだった。

 日本で初めてのアイドル歌手であり、ある世代の象徴的な歌「高校三年生」が一過性の歌謡曲ではなく、あの頃を思い出させる歌となった。学園ものは、股旅物と違って、みんなで合唱できるグループ感があった。舟木一夫はBSの懐メロにもでず、NHKの歌番組に出ない。1ヶ月続く「舟木一夫ショー」がある。特異な歌手だ。舟木一夫を支えたのは、子育ても終わった女性たちであり、今度は定年退職をした男たちが支えることになった。昭和38年からの数年の思い出を強烈に植え付けた舟木一夫は思い出を共有する人々に支え続けられてきたということだ。

 このような場を偶然のように掴むことができた歌手も珍しい。橋幸夫はできなかった。西郷輝彦もできなかった。

 押し出しが効かない舟木のローバリトンの柔らかい声質もなんらかの影響を及ぼしていることだろう。

 仕事のない日が三百日と続き、仕事があれば、自分で電話をとり、シャツのアイロンがけをし、カラオケテープを持って出かけた。

 今から20年ほどかそれ以上前か忘れてしまったが、ホテル望月で呉服屋さんが呼んだ舟木一夫歌謡ショーに行った時、トイレで連れションをしたことがある。ぼくも緊張してしまって、言葉出なかった。彼は照れ臭そうにはにかんでいたが静かな雰囲気の人だった。

 60周年でも歌い続けるのだろう。学生時代と風貌も変わらないのも珍しい。これも永遠の青春歌謡歌手として必須のことだ。