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期中に役員給与を減額することはできますか?

2013年06月17日 | 日記

こんにちは♪ 川越の税理士、小澤恵美税理士事務所の小澤です
本日は役員の給与を期中に減額する場合のお話しです


Q9.期中に役員給与を減額することができますか?

A.役員給与の期中減額は、3か月以内改定又は業績悪化改定事由に該当する
  場合に限り、その役員給与の全額損金算入が認められます。

 一定の要件を満たす期中減額に限り、損金算入が認められます。

 <ポイント>
  ・「3か月以内改定」又は「業績悪化改定事由による改定」の要件を満たさ
   ない役員給与の期中減額は、損金算入が認められない。


 [ 解 説 ]
    期中に役員給与の減額改定を行なった場合には、原則として「定期同額給与」
   又は「事前確定届出給与」のいずれにも該当しないため、改定前の支給額と
   改定後の支給額との差額部分は損金不算入となります。
    しかし、期中における役員給与の減額改定であっても、定期同額給与について
   その改定が、「3か月以内改定」または「業績悪化改定事由」に基づく改定
   である場合には、役員給与の全額を損金に算入することができます。

    業績悪化改定事由(経営状況が著しく悪化したことその他これに類する理由)
   に該当するかどうかは、次のフローチャートにより判定します。


   財務諸表の数値が相当程度悪化、倒産の危機に瀕している
          ↓                           ↓
          ↓Yes                         ↓
          ↓                           ↓No
第三者である利害関係者との関係上、      No      ↓
役員給与を減額せざるを得ない事情がある*→→→→利益調整等と認識され
          ↓                        一部又は全額が損金不算入
          ↓Yes
          ↓
業績悪化改定事由(経営状況の著しい悪化
その他これらに類する理由)に該当し、損金算入

 *給与を減額せざるを得ない事情の具体例
  (1) 株主との関係上、業績や財務状況の悪化についての役員としての経営上の
    責任による減額
  (2) 取引銀行との間で行われる借入金返済のリスケジュールの協議における減額


 MEMO

  事前確定届出給与について上記の業績悪化改定事由に基づく減額改定を
 する場合には、一定の日*までに税務署長に変更の届出を行なわなければ
 なりません。

  *直前の届出内容の変更に関する株主総会等の決議から一か月を経過する日等