その日、私は幸せだった。
月曜日の夜八時4チャンネル(
毎日放送@TBS系列)の水戸黄門枠で、
今日からまた「江戸を斬る」が始まるのだ。
今週からまた毎週、竹脇無我扮する梓右近さま、ときどき保科正之さま、にお会いできるのだ。
宿題を即効かたづけ、
家の用事でわたしの分担になってたこともちゃっちゃと済ませ、
わくわくどきどきしながら放映開始を待っていたのに。
始まったのは、
西郷輝彦の遠山の金さん………。
ええっとね、「江戸を斬る」ってシリーズ8まであるんですが、
最初は竹脇無我主演、
二代将軍秀忠の子として生まれながら、保科正之と双子として生まれたため、
(
兄の正之が、二代将軍の子なのになんで「松平」でなく「保科」なのかは、ここ参照)
「畜生腹は不吉」と生まれてすぐに始末されかけたのを大久保彦左衛門に助けられ、
長じて後は浪人として市井で暮らしながら、隠密として公儀のために働く、
梓右近が主人公、
彼が仲間たちと協力しながら、幕府転覆を企む由井正雪の謀を阻止したり、阻止したり、阻止したりする話だったんです。
もおこれ、
どんだけ毎週楽しみだったか。
が、それが全26話で終わって二年後くらいに「江戸を斬る Part2」が放映されたんですが、
これが西郷輝彦主演の遠山の金さんで、
最初の「江戸を斬る」とは、内容的にまったくつながりのない話なんです。
が、その後は西郷輝彦の金さんでシリーズ6まで作られ、
主演が里見浩太朗にかわったシリーズ7、8も、遠山の金さん。
1だけ梓右近で、2~8が遠山の金さん、
そーゆーわけわかんねードラマなんです。
「江戸を斬る Part2」の第一話、
タイトル同じなのに内容にまったくつながりがないなど思いもよらず、
西郷輝彦は初回の特別出演ゲストだと思ったんです…。
「これはなんか変だぞ…」と第一話半ばまで、右近さまのご登場をひたすら待ち続けた、あの日のわたし。
あれほど悲しかったことはないとはいわないが、
これまでの半生で間違いなく十指にはいる、悲しいできごとのひとつです…。
ときどき「ああ、右近さまの『江戸を斬る』、もっぺん観たいなあ…」としみじみ思うことはあったのですが、レンタル屋探しても、第二集以降、西郷輝彦の金さんしか見当たらず、
いつか、いつの日か、これまで放映されたドラマがすべて、自宅のテレビで簡単に観られる時代がくるはずだ、とテクノロジーの発達に期待していたのですが。
シンケンジャーのせいで、大好きだった時代劇、
中村梅之助の金さんとか、「大岡越前」とか、「女殺し屋花笠お竜」とか、「人魚亭異聞」とか、有島一郎がじいでお庭番が風見志郎じゃねえや、宮内洋だった頃の「暴れん坊将軍」とか、あれこれいろいろ思い出し、中でもとりわけ「江戸を斬る 梓右近隠密帳」が恋しくて恋しくてたまらなくなり、もうこうなったらDVD買うぞっ!!と思ったら。
出てねーんでやんの。
西郷輝彦の金さんの「江戸を斬る」はBOXにまでなってんのに、
梓右近さまの「江戸を斬る」はDVD化されてねーんでやんの。
そんで「ちぇー」とか思いながらyoutube探したら。
あった。
youtubeにあった。
オープニングだけ。
火に油を注がれただけ。
注がれてさらに探したら。
放映されてた。
去年の10月くらいから全26話、週一放映されていた。
みつけたのは3月、
すでに手遅れ。
しかも、うちでは観られない
ホームドラマチャンネル…。
さらに調べたら、うちで観られる
時代劇チャンネルで放映されたことがあったらしい。
2003年に。
2003年なら555でアバレンジャーの年か。
確かこの年の末くらいに古いほうの東芝くんを購入したはずだ。
そのとき気づいてたら観られて録れてたのか。
はああああああ。
ところが。
昨日、これはもうおねだりするしかないと、時代劇チャンネルのリクエストコーナーに「観たい観せておねがい」の書き込みをし、
(
そのとき嬉しい発見が♪ 「人魚亭異聞」がいま放映されてるの。しかも再放送あって、それの第一話が今月25日からなの♪)
今日、昨日の書き込みが表示されてるのを確認したあと、
(
書き込み内容のチェックとかがあるらしく、書き込んですぐには表示されない)
未練がましく
youtubeで「梓右近」で検索してみたら。
最終話をupしてくれてる人がいたーっ!!
最終話だけだけど、最終話ぜんぶまるまる、upしてくれてる人がいたーーっっっ!!!
「
OP」「
2」「
3」「
4」「
5」「
6」「
7」「
ED」、八分割の大仕事でupしてくれてる人がいたーーーっっっ!!!
ひょっとしたら記憶の中で美化されてるのかも。
いま観たらちょっとがっかりするかも。
そんな不安もあったのですが。
う、う、美しいよお、右近さまーっっっ!!
若林豪の柳生十兵衛、かっくいーっっっ!!
ミッキー(
成田三樹夫)、若いーっっっ!!
そんで、丸橋が加東大介だったんだー。
そだ、そだ、大久保彦左衛門役で片岡千恵蔵出てたんだ、すっごく可愛い彦左だったんだ。
松山英太郎と省二が兄弟で出てて、英太郎が鼠小僧で、そーそー、省二が一心太助。
そうだ、大坂志郎も出てたんだー。
榊原るみも出てて、このアマ、右近さまのそばをちょろちょろしやがってと、そうか、それでわたし、榊原るみが嫌いになったんだー。
鮎川いずみも出てて、この女もジャマで、最終回で鉄砲で撃たれたとき、子ども心に「ちっ、生きてやがった…」と思った、ような気がするんだが。
右近さまを取り巻く女性に松坂慶子も確かいたけど…と思ったら、wikiの「
江戸を斬る 梓右近隠密帳」の項で調べたら、十兵衛の妹役でした。三人の女の中で、確かこいつが一番、我慢できたんだよなー。
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最終話その7、右近さまと十兵衛がついに由井正雪と対峙するクライマックスんとこです。
袴姿の右近さまの凛々しさに、このあたりでついに泣いてしまいました。
ちなみに乙女がかけ算(※)を始めたのはC翼ブレイク以降のことなので、
(
※「乙女のかけ算」 別名「腐女子のかけ算」。通常の二項演算の場合、たし算かけ算は前項と後項が可換であるが、「乙女のかけ算」については、ひき算わり算と同様、前項と後項は非可換である)
当時は「右近さまと十兵衛、このふたり、なんかいいなあ…」と思ってただけですが。
十兵衛×右近さま、わたしの中で本日決定。