いやいやえん
中川李枝子 さく 大村百合子 え
出版社:福音館書店
☆1998年に千葉の父から長男へ贈られたものです。
「ぐりとぐら」「そらいろのたね」でおなじみの大村姉妹の作品です。
一冊に7つのお話が入っています。
特に思い出深いページを紹介します。
(やまのこぐちゃん)
「あそぼうよ・・・・・・」
こぐは、はしっていって、おとこの子
たちの手をひっぱりました。
「おすもうしようよ。」
「いやだい。くまとおすもうしたら、まけちゃうもの。」
みんなは、手をうしろにひっこめてしまいました。
「ぼくがきたんで、はずかしいんだな。」
と、こぐはおもいました。
こぐは、ちょうめんをだしました。くれよんをだしました。
はさみをだしました。
「へえ、なまえがよめるの?」
「うん、よめるさ。」
「へえ、ほしぐみみたい。」
みんなはすこしづつ、こぐにちかよってきました。
こぐは大いばりで、
「やまのこぐ」とちょうめんにかきました。
「え、こぐちゃんがきたの?」
はるのせんせいのまえに、ちゃいろいくまの子どもが、わらっています。
「まあ。子ぐまのこぐちゃんだったの。」
(いやいやえん)
「ほらね。あたしのいうとおりだろ。
一じまで、すきなことをしておいで。
なきたけりゃ、おなき、けんかをしたけりゃけんかをするし、
ゆびをなめたけりゃ、なめていいんだよ。」
おばあさんはそういうと、へやのすみっこのいすにすわって、
あみものをはじめました。