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お父さんのクリスマスツリー

2015年12月24日 | 絵本

『お父さんのクリスマスツリー』
鴨沢 祐二
出版社:架空社
☆2006年12月 購入
数ページ抜粋して紹介いたします。



 
さて、お父さんは、仕事場に入って行ったぼくとアタックの方を見て、ニッと笑って、すぐ作業を続けました。
ぼくは、ボビンを外してもらったミシンでドライブをしながら、時々、横目でお父さんの方を見ていました。


ぼくはアタックを連れて、アーク燈が、天上からの六角形の贈り物
をキラキラさせる並木道をステーションまで、お父さんを迎えに走りました。
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気がつくと、朝のベッドの上でした。
「そうだ!」
とぼくは枕元に吊るして置いた靴下に手を伸ばしました。
中には、小さな三脚も附いた、素敵なテレスコープが入っていました。
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「流行(はやり)の金星風邪ですな。」

☆寂しいことに、この本が鴨沢さんの最後の著書になってしまいました。
クリスマスの絵本は他にもありますが、今年は色々と追悼の気持ちを込めて
この絵本に決めました。
もう逝去されて8年を過ぎるとは、月日の速さをあらためて感じます。
購入当時、こちらでも紹介しましたが、貴重な鴨沢さんご本人からのメッセージも
今では大切な思い出です。