エ・ビ・ス Eco Business Study

環境ビジネスの研究をしています。
エコロジー・ビジネス・スタディ

ロケットがオゾン層を破壊する

2009年04月17日 14時29分36秒 | オゾンについて
宇宙開発が盛んになり、各国のロケット打ち上げが増加している。
しかし最近このロケット打ち上げがオゾン層の破壊を招くという研究結果が
報告された。

これによると、ロケットの推進剤としては酸化アルミニウムなどを使用する
固体燃料と液体酸素や液体水素を使用する液体燃料があるが、
特に固体燃料を推進剤とするロケットは打ち上げ時に塩素ガスを成層圏に
直接放出するが、その放出された塩素が酸素に反応し塩素酸化物となり、
オゾン層を破壊する危険性が高いという。

アメリカ、ヨーロッパ、インドの各国が打ち上げるロケットには、固体燃料と
液体燃料を組み合わせたものが使用されており、オゾン層破壊への悪影響が
懸念される。

これに対して、ロシアと中国では一般的に環境に優しい推進剤と考えられている
液体燃料が使われている。

しかし、エアロスペース社の大気科学者であり、今回の研究を進めている
一人である大気科学者のマーティン・ロス氏は「液体燃料が固体燃料と
比較して、環境に優しいというのは事実」としながらも、現状では、
液体燃料と固体燃料のオゾンに与える影響の比較研究は充分ではなく、
具体的な科学的データがなく、詳細な実証は出来ていないと述べている。

その為今後、打ち上げ頻度は現在の10~100倍打になると予測されるが、
使用燃料別に10年後、20年後にオゾン層にどのような影響が出るかは明確に
比較予測はできないとしている。

加えて同氏は、成層圏が汚染された場合、化学物質はその場に留まり、
ほかの物質と反応する可能性など、ロケットの軌道によって汚染レベルが
異なるというもっと複雑な問題もあると警告しており、それを実証するため
さまざまなタイプのロケットで観測結果を得る必要があると語っている。

人工衛星には、軍事目的などきな臭い物もあるけど、片や人工衛星による
詳細な地球環境データは温暖化を始めとする、環境問題の解明と解決に
大きな役割を果たしており、今や不可欠のものだ。
しかしそれを打ち上げる事でオゾン層を破壊するのであれば、本末転倒に
なってしまう。

けど環境問題の事を考えてのものでなく研究開発上での
事情からだろうけど、結果的にとは言え、あの中国とロシアのほうが
地球に優しいロケットを打ち上げていたとは以外だった。
(両国の環境対策を考えると・・・)



「環境」人気ブログランキングはコチラ

banner_02[1].gif


にほんブログ村 環境ブログへ

にほんブログ村 環境ブログへ

by エ・ビ・ス

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿