エ・ビ・ス Eco Business Study

環境ビジネスの研究をしています。
エコロジー・ビジネス・スタディ

屋上緑化の古典的名作 アクロス福岡

2007年06月24日 21時47分51秒 | エ・ビ・スの森
都市型屋上緑化の教科書的建物「アクロス福岡」
エ・ビ・スも福岡出張の折に何度か見ています。
さすがに仕事でいっているので、登ったことはないですけど。
街のど真ん中にあるので、存在感は充分ですよね。
福岡県庁の跡地にオープンしたのは1995年。
もう12年前になります。

写真は完成当時のものです。
この階段状のピラミッド型の建物。
こんなコンクリートの建物でいいのか?
と賛否両論だったわけで・・・

基本構想は緑の建築家エミリオ・アンバース。
日本設計と竹中工務店が設計、植栽計画はプランタゴ。
竣工当時は樹木が若いので、コンクリートの雛壇が目立つのは仕方ないと思う。
14階建てのテラスには35,000本の植物が植えられてます。
それが今や樹木も育ち、山のようになっています。
樹木の植え方の「混植」なので、余計に里山のように見える。

九州大学の鈴木教授によって、ヒートアイランド効果の測定も行われています。
植栽の表面温度が低いのは、どこの屋上緑化でも確認されていますが、
「アクロス福岡」でも最大で20℃低い。
そこに風環境も良いようで、
風の無い夏の夜に、吹き降ろす風が吹いています。
これだけの広い面があると風も動くんですね。

しかし「アクロス福岡」のもっとも驚くべき点は、
完成以来、一度も水を撒いていないこと。
土壌は人口軽量土壌。
水を撒かなくても枯れた木がないのはスゴイ。
もちろん手入れはこまめに行われていて、
剪定も一斉にせず、植物ごとに行っているそうです。

建築物は竣工の瞬間から古くなるものですが、
「アクロス福岡」は今だに完成していない建築物といってもいい。
壁面を市民が散歩道として使うというのも他にないですよね。
大阪の「なんばパークス」も負けてないですけど、
最初っから庭園として完成してる。
「アクロス福岡」のように成長が楽しめるっていいですよね。


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by エ・ビ・ス


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