エ・ビ・ス Eco Business Study

環境ビジネスの研究をしています。
エコロジー・ビジネス・スタディ

超電導の電線 送電中のロスがゼロ

2007年05月30日 15時03分08秒 | エネルギーがいる
発電所から家庭に届く電気。
電線を通って送られてくる間に、5%ロスします。
水道やガスはロスすることはないのに、
電気は漏れてしまうんです。
その量は、年間で出力100kW級の原子力発電所の
6~7基分にあたります。
もったいない・・・

超電導は、電気抵抗をゼロにする技術。
でも、ゼロにするためには-269℃に冷やさなければなりません。
この臨界温度にするのにコストがかかりすぎて、
実用化されていませんでした。
これを、-196℃で超電導の状態を作り出すことができる、
「高温超電導」の技術がいよいよ実用化されようとしています。
-196℃で「高温」と言うのも違和感がありますが、
この温度なら液体窒素で済むのでとっても安くあがるそうです。

加えて、超電導なら電線を通る電流を多くできるので、
小型化できます。
流せる量は、銅線の数百倍。
こりゃ早く取り替えてほしいものです。

アメリカで、世界で初めて高温超電導ケーブルが導入されたのは
去年の7月。
住友電工さんの技術だそうで、長さは350メートルだけど、
7万世帯に送電しているそうです。
アメリカの送電線は、けっこう老朽化しているものが多いようで、
高温超電導ケーブルの検証が終わったら、順次導入されていくようです。

ニューヨークでも2010年までに、超電導ケーブルを敷設する計画が
先日発表されたばかり。
マンハッタンは金融の中心でもあるので、電力供給網が生命線。
プロジェクト名は、「プロジェクト・ヒュドラ」
ギリシャ神話にでてくるヒュドラは、
首を切られても2つの首が生えてくる伝説があり、
これにちなんでの命名。
ちょっと危ない名前だなぁ。

アメリカの電力ケーブルの長さは、3,000キロ。
アメリカは世界最大の二酸化炭素排出国なので、
大統領が何を言おうが、省エネ技術を導入してしまえば、こっちのもの。
でも、日本でも早く導入してほしいものです。


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by エ・ビ・ス


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