エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

北見峠~・・・和刈別 (1033m)

2012年02月12日 | 山紀行 (道東)
道東の未踏を求めて・・・和刈別 (1033m)
北見峠から二座登頂を目指すも・・・
■ 山 行 日      2012年(H24) 2月11日(土)~12日(日)   1泊2日
■ ル ー ト       北見峠ルート
■ メ ン バ ー
       夫婦登山 №3
■ 登 山 形 態        山スキー
■ 地 形 図      1/25000地形図   「北見峠」


■ コースタイム     登り 2時間18分  下り 1時間05分
<登り>
12:20      北見峠出発
12:50      鉄塔 (読図失敗でロスタイム)
14:38      和刈別 (1033m) 頂上

<下り>
14:45      下山開始
15:35      鉄塔 (トレースをそのまま下山)
15:50      北見峠駐車地


★ ルート図

※ ルート図は、「山楽舎BEARホームページ」山行報告からお借りしました。
   黒の実線が読図をミスして辿ったと思われるルート予想実線です。

★ 実に半年ぶりの1泊夫婦山行・・・
昨年8月2日 日高「ベッピリガイ山」以来の1泊夫婦山行だ。

色々と理由を述べるとキリがないのだが、日々歳を感じつつ「厳しい」山行は自ずと遠ざけているような気
もしないではない。テントを張る予定でも車が楽とか便利と思えば、登山口から少しくらい離れてもそこま
で移動してしまうし、泊りじゃなくて早朝出発で日帰りも可能なら、そうする場合も多くなって来たかも・・・

いずれにせよ
気が付けば半年もの間「夫婦登山として」は、泊りで出掛けていなかった・・と記録で分かった。


★ チトカウシ山と和刈別・・・
エバは2004年3月26日に初登頂している「チトカウシ山」だったが、当時北見峠の対座に「和刈別」と
いう山の存在すら知らず、1000m超峰全山登頂を意識し始めてその存在を知った次第である。

チーヤンは二座とも未踏であったし、いつかこの山に・・と気にしていただけに今回の計画となりようやくの
実行に移せた事でホッと安堵している。

二座とも夏道は無く、チトカニウシ山は山スキーのメッカとしてメジャーなのに対し和刈別はその対象となら
ないマイナーな山なのが少し寂しい。

今回の計画は、2/11北見峠に到着後「和刈別」に登り、翌日「チトカニウシ山」に登って帰宅という予定
だった。

自宅から片道240㎞5時間を掛けて向かう遠き北見峠なのでそれなりに天気予報には注意深く吟味して
の出発だった。しかし、峠に着いた時点では決して快晴とは言えず不安を持ったままの出発になってしま
った。


★ とにかく出発・・・
自宅から約4時間半、11:50北見峠に着く。本峰と言うべき「チトカニウシ山」は元より周りの山々は何も
見えない状況だった。8年ぶりの北見峠の駐車場だけは昔のままで茶屋の建物だけが雪に埋もれていた。
そしてマイナーとなった国道333号線に訪れていたのはスノーモービル隊と思われる違法なトラックやトレ
ーラーのみが駐車していて他に訪れる者は居なかった。

とにかく
12:20 出発する。

駐車場から国道を挟んだ対岸に鉄塔の管理道路となる林道が白樺を両脇にすぐ確認出来る。
和刈別のルートの出合である。出合には、ピンクのテープとロープそして「スノーモービル進入禁止区域」
と書かれた看板が幾つも表示して立ち入りを制限していた。

迷う事無くトレースも何も無い林道に立ち入りラッセルとなる。足首よりちょっと上くらいでこの時期ならでは
のパウダーなラッセルだった。




北見峠の駐車場からスタート


鉄塔管理道路はモービル進入禁止区域になっています・・・

★ 最初の目標・・・
鉄塔は、最初の目標物で管理道路の終点。スタートして約30分で見えて来てホッとする。

しかし・・・

この頃から上空は怪しくなり視界も悪くなって来た。
次の目標とする928mピークのポコも見えず鉄塔から広がる広い尾根に惑わされて読図に難儀した。
微妙な方向の違いで尾根から外れてしまい変化に気付いて修正するも益々天候は悪化の一途・・・

そして、もうこの辺で・・・

と思った時、一瞬だがガスが切れて陽が差し正面に928mピークと思われる小山がくっきりと見えて
来た。ズレた現在地が確認出来て本来の尾根を確認する。時間には多少余裕があったので「行ける
所まで」・・と928を目指して見た。
ここからは方向を西に延びる尾根上となり頂上は近い。



スタートから30分程で鉄塔が見え始める (全部で3つの鉄塔がある)


視界の利かない広い尾根で読図をミスし始める・・・



登行を諦め掛けた時に一瞬陽が差して視界が広がる・・・

★ 確信・・・
14:38 頂上
928から更に読図を慎重に辿りながら尾根を登って行くと左右(北東)に広がるT字型の大きな尾根に出た。
その先端(南西側)がトイマルクシュベツ支川の源頭に向けた崖のような急勾配になり周りの地形も勘案し
てここを頂上と「確信」する。(下の写真がその場所)

気温は-18℃・・・写真では読み取れないシバレだった。
ただ幸いにしてガスが切れて周りの地形を見せてくれたので「確信」に至ったことが嬉しい。ニセカや有明、
天狗と言った大雪の山々は確認出来なかったものの止めずに登行を続けた結果が出て、初登頂を果たし
た感激を短い時間でも味わった瞬間だった。

とにかく寒いので・・


13:45 下山開始・・・


読図のミスを勘案してもここが頂上と確信する・・・ 「和刈別」初登頂です。-18℃でした。

★ トレースのまま・・・
この山は、スキーを楽しむ山・・では無く景色とピークを求める岳人の山だと思った。
下山時には幸いにして鉄塔が終始確認しながら降りる事が出来たが、登行のトレースにテープを付けて
来たのでそのまま辿る事にした。
登り返しもあるのでシールは最後まで外す事は無かったが、928の下りや所々でシールを付けていても
それなりの滑降を楽しむことが出来たのもこの時期ならではと満足している。



帰路、鉄塔の手前で振り返り頂上尾根と思われる山並み・・・


帰路、鉄塔手前で・・・背景は928mピークのあるポコ山

★ 半年ぶりの車中泊・・・
無事に下山後、宿泊場所を巡ってちょっとだけ議論となる。
あまりにも寂し過ぎる峠、駐車場での車中泊もテント泊もすぐに却下・・・

少し下がった所に「道の駅・しらたき」があり暖かいトイレと洗面所付はエバ夫婦にとって取って置きの宿
泊地である。・・・であれば、後は温泉?

更に先の白滝町に温泉がある事を思い出し車を走らせる。

しかし、「白滝グランドホテル」源泉かけ流しの温まる温泉・・・・は、閉館していた。(残念)

再び、道の駅に戻り安着となる・・・
 17:00だった。

★ 吹雪・・・
チトカニウシ山 中止へ

起床した朝の駐車場は吹雪だった・・・
寝過ぎるくらい寝て充分な休養だったのに「吹雪」は予想外だった。気温も-17℃だった。

様子を見つつ登山口となる北見峠に15分ほどで到着するも以前として吹雪・・・
周りは何も見えずとにかく寒い・・・


8:00 中止を決定

帰路に至る。

往復とも普段使用しない金山経由を利用して無事帰宅した。

チトカニウシ山は、リベンジとして課題を残すも「和刈別」の登頂に一応の満足感はあったので良しとする。




雪に埋もれた北見峠の元茶屋跡?  (2/12 8:00 -17℃ 吹雪でした)