2012年11月23日(金)19時0分配信 週プレNEWS
元気がないといわれて久しいエロ本。ネットなどの影響で、確かに部数は落ちている。しかし今、確実に“それでもエロ本が好きだ”というコアな読者は残っている。そのニーズに答えるためにエロ本は、よりマニアックに過激な内容へとエスカレートしていた。そのひとつが“高齢者向けエロ本”の世界だ。
***
エロ本が血気盛んな若者のものというのは昔の話。現代の若者はエロをネットに求めるのが普通。エロ本読者の年齢層は年々上がっているのが実情だ。
そんななかでも、ズバ抜けて読者の年齢層が高い雑誌がある。創刊31年を迎えた『性生活報告』だ。読者の性体験の手記だけで構成するというコンセプトは創刊以来変わっていない。しかし読者、そして投稿者の年齢は70代中心ということから、取り上げられる話題も戦時下の秘め事や、遊郭に女郎を買いに行った話、そして現在の話でもゲートボールクラブで知り合った奥さん(当然かなりのご年配)との情事など、ほかの雑誌ではとうてい読むことのできない実話がぎっしりなのだ。原則、手を加えていないという文章も味わい深い。
「私に尻を向けてズロースを脱いだS子さんが、布団を捲くり、私の浴衣の前を拡げて、パンツを脱がせる。(中略)◯ラの頭を自分の割れ目に擦り付け腰を落とすと、◯ラが温かな処で、強く締め付けられた」
露骨だったり、たどたどしかったりすることもあるが、体験記ならではの生々しさがたまらない。セックスにオープンな現在に比べても、驚くような大胆な体験も数多く見られる。
編集部は、文章ならではのエロスを感じてほしいという。
「エロが恥ずかしいという感覚がここには残ってるんですよ。セックスするにも、そこに至るいきさつがしっかり書かれているからエロさが違う。ディテールがリアルなんですよ。若者にも、このよさをわかってほしいですね」
昨年には創刊30周年を記念して、よりすぐりの手記をまとめた『昭和の『性生活報告』アーカイブ』(全13巻・SUNロマン文庫)も発売し、好評だった。
投稿は今でも100%手書き。メール投稿も受け付けているが、一通も来たことがないという。
手記は思い出話ばかりではなく、現在進行形の体験記もある。いくつになっても人間の性欲は衰えることはないのだなと圧倒されてしまう。今後、エロ本ユーザーの高齢化はさらに進むだろう。そうなるとこうしたシルバー向けエロ本が脚光を浴びていくはずだ。
リンク: “高齢者向けエロ本”のスゴい中身 - 速報:@niftyニュース.