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予備軍含め2200万人 放置が命取りになる「糖尿病」の怖さを徹底解明

2014-03-06 17:11:33 | 健康
予備軍含め2200万人 放置が命取りになる「糖尿病」の怖さを徹底解明(1)
http://news.nifty.com/cs/item/detail/jitsuwa-20140304-5597/1.htm へのリンク
2014年3月4日(火)15時0分配信 週刊実話
 糖尿病の人は、予備軍を含めると2200万人といわれている。中には「俺は大丈夫」と根拠なき自信を抱いている人も多いが、治療を放棄しているうちに、少しずつ体がむしばまれていくだけに、油断は大敵。

 糖尿病は、最短3年で神経障害、腎症、網膜症などの合併症を引き起こす。さらに、5~10年放っておけば、インスリンを作る膵臓(すいぞう)のβ細胞が破壊され、失明や心筋梗塞、脳梗塞などの合併症で命の危機にさらされ、壊疽による足の切断もある。
 また、一度破壊されたβ細胞は元に戻らないため、怖さは計り知れない。検査数値が基準値のオーバーを指摘され、イエローカードが出されたら、すぐに適切な治療を受け、運動や生活改善などの努力が必要となる怖い病気だ。

 川崎市のサラリーマン・小林芳光さん(=仮名・49)は、10年ほど前から空腹時の血糖値が110mg/dl前後をウロウロ。ここ3年は、120近くに上昇していた。空腹時の血糖値は110未満が正常とされているため、数値が悪いといってもそれほど気にすることもなかった。
 小林さんは、設計事務所に勤め、納期前は徹夜仕事が続く。毎年受けていた春の健康診断シーズンは、なぜか納期と重なることが多く、健康診断はもとより、わざわざ精密検査を受ける余裕もなかった。体格は174センチ、68キロと細身。「お腹が出ているわけじゃないし、メタボではないから大丈夫」という安心感も、精密検査をサボる理由になっていた。
 「仕事が追い込み時になると、食べずに仕事を続けている。だが、だんだん齢を取ってくるとそうはいかず、最低でも2食は摂るようにしました。食べるのはコンビニ弁当かカップラーメンでしたね」(小林さん)

 おまけに体を動かすことといえば、通勤で家から駅(15分)、最寄駅から会社までの10分程度の歩行のみ--。そんな小林さんに突如、異変が現れた。
 寝る前になると脚が痺れるようになり、正座の後のピリピリ感のようなものに襲われる。
 「無数の虫が脚をはっているようで、何とも言いようがない嫌な感じがしたんです」
 と小林さん。それでも最初のうちは我慢して寝ていたが、だんだん眠れなくなり、睡眠外来を受診したところ、その痺れの原因は糖尿病の合併症、「神経障害」と診断された。
 外食に頼り切って運動をほとんどしないサラリーマンにとっては他人事と片付けられない話だが、楽天家の小林さんも内科で精密検査を受け、病気の深刻さに初めて気付かされた。

 小林さんを診察した総合医療クリニックの院長がこう警告する。
 「小林さんの血糖値は、一目瞭然で糖尿病と診断できるくらいに上昇。腎臓の検査数値も悪いし、合併症の腎症も発症していました。診察がもっと遅れれば、さらにひどい病態に至ったでしょうね。他の腰痛や骨折などの手術にも影響が出るほどで、決して甘く考えないでほしい」

 糖尿病を放置したり、治療をしても不十分だったりすると、手足の神経や自律神経などがやられる神経障害、腎機能が低下する腎症や視力低下を余儀なくされる網膜症の順で合併症を引き起こすとされる。
 最初に発症する神経障害の発症までのタイムリミットは、最短で3年といわれ、無治療が長ければ長いほど合併症が進行するわけだ。


予備軍含め2200万人 放置が命取りになる「糖尿病」の怖さを徹底解明(2)
http://news.nifty.com/cs/item/detail/jitsuwa-20140305-5603/1.htm へのリンク
2014年3月5日(水)15時0分配信 週刊実話

 糖尿病患者は、今や世界的に増加する傾向にあり、国際糖尿病連合(IDF)の報告では、世界の糖尿病患者数は、2011年時点で3億3000万人に達し、'30年には5億人に達すると推定されている。日本でも現在、成人の5人に1人は糖尿病の疑いがあるといわれる。

 糖尿病は大きく、1型糖尿病と2型糖尿病に分けられる。1型は、自己免疫(リンパ球が誤って自分の組織を攻撃してしまう病気)などによってインスリン生産工場である膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど作られなくなって発症する。
 その期間は、前で記した通りタイムリミットは3年ほどで、罹患者は若い人に多いのも特徴の一つ。
 また2型は、過食や運動不足、肥満、ストレスなどが原因でインスリンの分泌が低下、効きが悪くなり発症する。この2型糖尿病を引き起こす原因の中で最も危険視されるのは、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害の“三大合併症”だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まるということだ。

 東京多摩総合医療センター総合内科(血液検査)担当医は言う。
 「血糖値が少しぐらい基準値を超えても大したことはない、と考えている方がいますが、最新の研究では、糖尿病と診断された時点で、深刻な問題が指摘されています。血液中の糖分をエネルギーに転換したり、筋肉にため込んだりするのに必要なホルモンのインスリンを作り出す膵臓のβ細胞が50%破壊されているといわれています。早い人では、この時点で心筋梗塞や脳梗塞などの合併症の症状が起きているのです」

 しかし、同担当医によると、糖尿患者の現状は、医師の指導などで「過食や運動不足に気を付けた方がいいな」と思い、しばらく車通勤をやめ徒歩で通勤するなど生活改善に注意していたが、元の木阿弥になってしまう人が多いという。

 Dさん(43)の場合もそうだった。初めは努力の人だったが、深夜にドカ食いし、酒を飲むと車を使うダメ生活に戻ってしまった。
 「自分では良くないと思いつつも、次の健診を真面目に受ければいい」などと言い訳し、イエローカードから3年目の健康診断をパス。その後の健康診断もサボり続け、気が付けば10年近く経つ。病魔は、そんなDさんに襲いかかった。
 「とにかく明るいところに出るとひどく眩しい。目の前に糸くずや蚊のようなものが現れる飛蚊症の自覚症状が酷くなった。慌てて医者に駆け込んだのですが、医師から『失明に繋がる糖尿病網膜症の初期症状』と言われましてね。網膜での点状出血を指摘されました。そこで一大決心して生活改善に努め、徐々にですがいい方向に向かっているので安心してますが…」(Dさん)

 糖尿病は、合併症がある点で他の生活習慣病と大きく異なるが、三大合併症のどれもが重い。その末路が、心筋梗塞や脳卒中という怖い重大病だという点を自覚し、肝に銘じるべきだ。

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