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神経伝達物質の大半は腸で作られ脳に送られているい

2014-08-13 19:00:52 | 健康
【デキる人の健康学】神経伝達物質の大半は腸で作られ脳に送られている
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20140808550.html へのリンク
2014年8月13日(水)11:45
産経新聞

 腸は食べ物の消化・吸収、ウイルスや細菌からのバリアー形成、腸内環境による免疫力の維持など生命にとって重要な役割を果たしている。さらに腸の働きは心とも密接に関連していることが最近の研究によって明らかとなってきた。感情や思考などを司る神経伝達物質の大半は腸で作られ脳に送られていることが知られている。

 このため「腸は第二の脳」とも呼ばれ、腸内環境のバランスが低下すると神経伝達物質の分泌不全が生じ心の健康にも影響を及ぼす可能性が指摘されている。

 カリフォルニア州立工科大学のエレーヌ・シャオ教授らの研究チームは腸内環境のバランスを改善することで自閉症の症状を改善できる可能性をマウスの実験で示し注目を集めている。

 自閉症といえば社会性や他者とのコミュニケーション能力に困難が生じる精神発達障害である。シャオ教授は妊娠マウスに母体免疫活性化の技術を用いることにより、その仔マウスに自閉症のモデルを作ることに成功した。

 興味深いことに自閉症を発症した仔マウスの腸を調べると、腸内細菌のバランスが崩れ腸管バリアーが破綻していた。そこで研究チームはヒトの日和見感染菌として知られているバクテロイデス・フラギリスを自閉症マウスに与えると、驚くべきことに異常行動が減少した。

 自閉症の症状が改善したマウスの腸を調べると、腸内細菌のバランスが調整され、バリアー機能が復調していた。今回の報告で腸内細菌が神経系に作用していることが明らかとなり、ヒトの認知機能、感情制御、精神的健康にも関与している可能性を示唆した。

 今後、小児の発達障害だけでなく、高齢期の認知機能低下にたいしてもこのようなプロバイオティックなアプローチが期待される。

■白澤卓二(しらさわ・たくじ) 1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007年より順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。日本テレビ系「世界一受けたい授業」など多数の番組に出演中。著書は「100歳までボケない101の方法」など100冊を超える。


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