射撃競技において、重要な練習方法に「空撃ち」がある。
今日、能勢での練習の参加して感じたのは、うちの学生が空撃ちをほとんどしていないということだ。
私が1年の時、新歓コンパの席で初めて会ったOBから、「射撃の極意は空撃ちに有り」と言われた。
また、昭和59年にインカレで3姿勢60発を制したOBの方が、試合中の本射の一発を撃つ度に、何度も空撃ちをしてから実射をするということを聞いた。
まず、空撃ち練習の意義は何だろうか。
① 実射しなければ分からない要素以外は全て空撃ちで代用が可能
② 実射することでわからなくなる技術を練習する唯一の方法
の二つが挙げられる。
まず、①であるが、実射しなけれ分からない要素とは何か。
・ 外的環境による着弾のずれの確認
・ 銃の反動による力の入り方や、姿勢の弱点の確認
などが挙げられる。
これら以外の練習は、空撃ちで充分代用が可能だ。
また、②であるが、実射することで分からなくなる技術とは何か。
・ 反動により引き金を落とした際の銃口の揺れが確認できない。
・ 引き金を落とす瞬間の銃口の動き。
である。
そもそも、空撃ちは短調で、退屈な作業だ。だから必要だと思いつつも、銃が止まって引き金を引くことができたら、すぐに実射に移ってしまう。
SBにおいては、外的要因によって、弾着がずれることは必然である。しかし外した1発が本当に風などの原因かどうかを自信を持って言えるようになるためには、まずは、確実に静止した状態で、引き金を引き、その場に銃口がとどまっているという技術を身につけなければならない。
つまり、弾が出る前のプロセスと出てからの要因を区別しなければならないということ。
練習開始の段階での空撃ちの数回は、まだ充分体もあったまっておらず、装備などの馴染みも不十分だ。
そして疲労の蓄積もない状態でしか空撃ちをしていなければ、試合終盤で自分がどのような状態で銃の静止を構築するのかを見極めずに実射を繰り返していることになる。
実射の功罪の「罪」の部分として、どうしても弾着に意識が行ってしまう。銃の動きへの注意が削がれてしまうのだ。
だから、練習開始段階で十分な空撃ち練習(もちろん据銃練習を行ってから)を時間を掛けてやることが必要だ。
銃の動きがしっかり止まるようになるまでは、実射をしなくても良いと言っても過言では無いだろう。銃を止められない状態では撃つだけ無駄だ。
また、実射練習に入ってからも、間に空撃ちを挟むことも必要だ。それも明確な基準を持って計画的に行うこと。行き当たりばったりで入れるものではない。
空撃ちを行うに当たっては、徹底したリラックス状態を作り出すこと。そのチェックを行うのも、実射をするよりも空撃ちの方が確認しやすく有効だ。
今一度、空撃ちの効果を認識し、練習の中に取り入れることを指示する。
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