SHOOTING SPORTS

試合のレポート、練習での指導内容など、思ったことを書いています!

全日本学生ライフル射撃選手権大会 開催迫る!

2014-10-29 19:10:06 | 試合

2014年10月31日(金)から11月3日(祝)までの4日間、埼玉県長瀞射撃場にて、全日本学生ライフル射撃選手権大会および全日本女子学生ライフル射撃選手権大会が開催されます。

今年は、昨年に引き続き、団体は女子のみとなりますが、部員全員で女子総合団体優勝を目指して戦います。

OBOGの皆様におかれましては、ご声援いただけますようお願い申し上げます。 


世界大学選手権 (UAE アルアイン) SK14

2014-10-28 22:06:09 | SK14

2014年10月。1年生のSKがUAEで開催されました、世界大学選手権大会に出場しました。





(以下本人レポート) 

 20141011日 世界大学選手権大会 アルアイン
AP60M第一射群 92 93 91 94 93 95 Total:558- 12x 24/30位 

世界大学射撃選手権大会を終えて私が学んだことは、撃つだけの練習がトップ射手になる近道ではないということと、広い視野を持つことがこれから成長していくうえで必要であるということである。

今回の点数に満足はしておらず、ベストな射撃ができていたとは言えないが、後半から緊張をうまくコントロールできていたと感じるし、自分のイメージに沿った射撃ができていたと感じる。
しかし成績表を見たとき、自分のベストを更新したとしても入賞レベルには達しておらず、上位選手との差は点数以上に大きいように感じた。

他国の上位選手の射撃を見たとき一番に感じたのは、体幹や肩周りが強く、それ故銃が全くぶれないということである。
韓国の選手に話を聞いたところ、射撃以外に体幹や筋力をつけるトレーニングをかなりの頻度で行っているとのことだった。
また、試合後のMさんとSさんとのミーティングにおいて、筋力強化の必要性や視野を広げていろいろな選択肢を作っておくことも大切であると伺い知った。

自分は今まで多少ランニングや据銃をすることはあっても日々の練習の主体はドライファイヤか実射であり、撃つ練習が強くなる近道だと考え、概ね自分の考えに沿って練習してきた。
ミーティング後、自分の実力をより高め、成長していくためには、今までのように撃つだけの練習ではなく、据銃力の強化や体幹、肩の筋肉などのトレーニングにも焦点をあてて行っていく必要があると感じた。
また、自分主体の狭い視野ではなく広い視野をもち、ほかの選手の射撃スタイルやコーチからのアドバイスを柔軟に取り入れ、選択肢をつくることで自分の成長を助けることにつながっていくのだと考えるようになった。

 私は自分の試合を終えてフォロースルーが不足していること、自分の射撃のイメージが不鮮明であると知った。フォロースルーに関しては練習と試合ではっきりと違いが分かるほどに短かったとのことで、未だフォロースルーを取ることが下意識に入っていないのだと感じた。また、体幹や銃を支える筋力も不足しているように感じた。

今後取り組むべき課題は上記の通り、撃発しても銃が少しも動かない、深いフォロースルーを確実に取ることを下意識で実行できるようにすること、そして自分の射撃のイメージをより鮮明なものとし、それに沿った射撃を行えるようにすることであると考える。

それらの課題を解決するために、私は据銃による筋力トレーニング、深いフォロースルーを条件としたドライファイヤを行い、銃の動きや体の状態などを第三者に観測、分析してもらう、といったメニューを正しいフォロースルーを下意識で行えるまで練習の60%以上として行う。通学途中や就寝前などの時間を使って自分の射撃イメージを頭の中で思い描き、イメージを鮮明なものとし再現しやすくする。といったことを行っていくつもりである。

また、これからはランニングのほかにジムでの体幹・筋力トレーニングを充実させていこうと考えている。


今後は、

長期:3年後、ユニバーシアード大会、国体、全日等の大会にてファイナルに出場、上位入賞、その他国際大会にて10位以上。自身の射撃イメージを90%以上再現できる。

中期:2年後、世界大学選手権、国体、全日等の大会でファイナルに出場及び入賞以上、その他全国クラスの一般試合で上位入賞する。自身の射撃イメージを80%以上再現できる。

短期:1年後、ユニバーシアード大会にて15位以上、国体、全日10位以上、その他国際大会に出場、その他全国クラスの一般試合で入賞、4段位を取得し装薬拳銃の所持許可申請が可能な状態にする。自身の射撃イメージを75%以上再現できる。ジュニア日本記録更新。

以上を達成することを目標として日々の射撃に臨む。





 

大会期間全体の感想としては、自分にとって初めての国際試合だったこともあり、日本との違いに驚かされることばかりであった。食事では射場敷地内のレストランやホテルでも現地の食文化が垣間見え、そのたびに日本とは違う場所にいるのだと実感した。

ホテルでの生活はとても快適で、生活リズムも一定に保てたこともあってかとてもいい状態で試合に向かうことができた。

自分がこの大会に参加して一番良かったと思えることは、日本チームはもちろんのこと他国の選手とコミュニケーションをとることができたことだと思う。

韓国の選手とは試合の前から話す機会が多く、ホテルでの交流もあった。また彼らは各種目においてメダルを獲得するほどの実力者であり、射撃の話も弾んだ。彼らのトレーニング法や装備についても聞くことができ、自分の射撃に使える知識を得ることができた。

他にもスロベニア、イラン、ポーランド、クウェートなどの選手とも会話ができ、人間的に成長することができたように感じる。

この世界大学射撃選手権では試合で撃った点数以上のものを得ることができ、とても実のある遠征だった。自分がこの遠征に参加できたのは一重に自分を支えてくれる人がいたからだと思う。その方々への感謝を忘れず、射手としてより高みに上るために日々邁進する所存である。



(以下管理人コメント)

SKさん。海外遠征お疲れ様でした。

あなたにとって、かけがえのない経験になったことを、レポートと報告によって、感じることができました。

点数的には満足していないということですが、自己ベストに近い点数を記録したことも、まずは良かったと思って良いでしょう。

100%の力を発揮するために、練習を行っている。
「試合を想定して練習する」と言われるのはまさしくそのことであるが、練習どおりの結果を得られる射手は圧倒的に少ない。
過度の緊張感の中で、ベストなパフォーマンスを出すために、練習の工夫が必要です。 

射撃は紛れも無い「スポーツ」です。

しかし、銃を固定し引き金を引けば、初心者でも10点を撃ちぬくことができます。
そこで勘違いしてしまうのは、「体力が無くてもできる競技」という認識を持ってしまうことです。

世界の舞台で戦う選手を目の当たりにして、彼らが「アスリート」であることを実感できたことだと思います。

スポーツの上達の3要素

① 体力(physical) 
② 技術(technique)
③ 精神力(mental)

の内、最も重要なものがフィジカルだと思っています。

「健全な肉体に健全な心が宿る」のであり、技術を支えるのも肉体なんです。

今回そのことを痛感できたことは、最も重要なことであり、これからの射撃人生にとって、貴重な体験だったと思います。

掲げた目標を確実に実現するために、体を鍛えることで、技術習得しやすくなります。そして大舞台で結果を残すことができるメンタルを身につけることができるでしょう。

全ての道は、小さな一歩から始まります。

「こつこつに勝るコツなし」

焦らず、じっくり鍛えていきましょう!