今日は『将棋の日』です。
将棋好きだった時の8代将軍・徳川吉宗が、11月17日を「お城将棋の日」という御前試合の日に定めたそうです。
これにちなんで、1975年に日本将棋連盟が制定しました。
1975年の第1回『将棋の日』イベントでは、東京都台東区の蔵前国技館の土俵上で第14期十段戦(竜王戦の前身棋戦)が指されました。
土俵の上って、よくOKが出たね!?
将棋の起源は紀元前2000年ごろの古代インドのゲーム「チャトランガ」だと言われています。
ちなみにこのゲームは、将棋だけでなくチェスや中国のシャンチー、朝鮮半島のチャンギのルーツでもあるという凄いやつです。
奈良の興福寺境内から、天喜6年と書かれた木簡とともに将棋の駒が発見されており、これが一番古いものだとされています(天喜6年=1058年ごろ)。
この頃から駒の形は今とほとんど同じ五角形でした。
現在の一般的な将棋は「本将棋」と呼ばれ、9×9=81マスの盤面で8種類計40枚の駒を動かして相手の大将をとるボードゲームです。
ですがそれ以前には、実に愉快な将棋たちがありました。
1200年代の編纂と推定されている習俗事典には、「平安将棋(または平安小将棋)」「平安大将棋」というものが載っています。
○平安将棋:玉将・金将・銀将・桂馬・香車・歩兵の6種類の駒を使う。
○平安大将棋:玉将・金将・銀将・桂馬・香車・歩兵+銅将・鉄将・横行・猛虎・飛龍・奔車・注人の13種類の駒を使う。
さらにこの後時代が下るにつれ、どんどんルールが改められていきました。
○大将棋:13世紀ごろに生まれ、15×15マスの盤面で29種類計130枚の駒を使う。
○小将棋:平安将棋の駒に、大将棋の駒である飛車・角行・醉象を追加して9種類の駒を使う。
○中将棋:14世紀ごろに複雑になりすぎた大将棋の簡略版として考案された。12×12マスの盤面で、大将棋の駒の中から21種類が使われる。
この頃になって、相手側から取った駒を自分側の駒として盤上に打って再使用できる「持ち駒」というルールができました。
これは今でも日本独自のルールで、これにより最も複雑で高度なゲームと言われるようになりました。
大将棋の時点で「もはや理解不能」ですが、歴史の中にはもっととんでもないのがいました。
36×36マスの盤面で209種類計804枚の「大局将棋」です。
江戸の遊び人が考案したもので、広く普及していたものではないそうですが、それにしたって限度っちゅうもんがあるやろが...。