本日は『アパート記念日』です。
1910(明治43)年11月6日、東京・上野に日本初の木造アパート「上野倶楽部」が完成したことにちなんで制定されました。
アパートとは、英語のアパートメント(apartment:1世帯用の居住部分)をもとにした和製英語です。
辞書によると、英語で集合住宅は全部apartmentというらしいのですが、特に気をつけたいのが、「マンション」は通常豪邸を指す単語ということ。
下手なこと言うと、とんでもない勘違いが起きそうですね。
日本の法律では一つの敷地内に複数の世帯が入居する建物を「共同住宅」と呼んでいますが、そこにアパートかマンションかという明確な区別・違いはないそうです。
一般的には木造あるいは軽量鉄骨造の2〜3階建をアパート、鉄筋コンクリート造の3階建以上の比較的大きな共同住宅がマンションと呼ばれています。
上野倶楽部は上野公園に隣接していて、不忍池の畔に立っている写真が残されています。
当時の借家といえば江戸時代からの名残で、横に長く平面的な長屋が中心でした。
そんなときに登場した5階建て全70室の縦長住居スタイルは、その後の日本家屋の環境に大きな影響を与えたと言われています。
各戸は6畳ないし4畳半のダイニングに2畳のキッチンが付く1DKのみの間取りで、バストイレ洗面は共同だったようです。
大正8年の記録だと、1畳あたりの相場が1円50銭(≒6000円)から2円(≒8000円)だったのに対し、上野倶楽部の場合、一番高いところで1畳4円(≒1万6000円)だったそうです。
一部屋8畳だと、今のお金に換算すると12万8000円ってことになるんですかね?
え、たっっっっか!!!
だからか、入居者は官公吏教師や外国人などの上流層がほとんどだったそうです。
そら家賃月10万以上の部屋なんか、今の人間でも住める人少ないと思う。