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有縁の方々のインタビューを通じて、共感と共有の種を播き、育てたい。

ミャンマーシンポジウム 子どもたちが教えてくれたこと 第一部

2011年11月22日 | ≪ビルマ・メロメロ≫の方々へ
ミャンマーシンポジウム 子どもたちが教えてくれたこと 第一部

 平成22年6月12日に、浄土宗大本山増上寺(東京都港区)で、「ミャンマーシンポジウム~子どもたちが教えてくれたこと」と題した講演会が開催されました。主催は財団法人浄土宗報恩明照会とNPO法人メコン総合研究所。私もこの講演会に参加させていただきました。主催者の了解を得て、この講演会の概要をまとめました。

講演スケジュール
第1部/関口照生氏(メコン総合研究所顧問・法然上人をたたえる会会員・写真家)による講演「ミャンマーの子どもたちへ」。
関口照生氏略歴 1938年東京生まれ。写真家。日本写真協会会員。倉敷芸術科学大学客員教授。
奥様は女優の竹下景子さん。 コマーシャルや雑誌・写真集の撮影を中心にフリーカメラマンとして活躍。辺境の地を訪ねるTV番組の取材をきっかけに、ライフワークとして世界各地の取材を続ける。TVのコメンテータとしても活躍。
第2部 / 安倍昭恵さん(メコン総合研究所顧問)、関口照生氏、袖山榮眞師(財団法人浄土宗報恩明照会理事長)、岩城良生氏(メコン総合研究所事務局長)によるパネルディスカッション。司会は楠木真次氏(メコン総合研究所監事)。
第3部/ミャンマーのお茶を囲んだ交流会


第1部から抜粋

楠木真次監事
このシンポジウムはミャンマーについて行われます。皆さんの中には、ミャンマーについて詳しい人もそうでない人もおられることと存じます。私も3回訪問しましたが、日本国内で報道されることと、現地に行って肌で感じることにはズレがあります。

生まれ変わり死に変わりする中で生まれた絆

袖山榮眞理事長
財団法人浄土宗報恩明照会の視察で現地を訪れたときに、「この日本人僧侶は前世で私たちに助けられた人々ですよ」と言われました。これは面白い考え方だと思いました。私たちは生まれ変わり死に変わりしている。ミャンマーの寺小屋には、その死生観を持った子どもたちがいる。
また、子どもたちは学校で、耳をつんざくばかりの大声で教科書を読んで学んでいる。この授業スタイルは本当に気持ち良いものです。

いろんな人と出会う素晴らしさ



関口照生顧問
みなさん、もっと前に座ってくれた方が写真も見てもらえると思います。
私は、以前は広告、雑誌、CMの仕事でいろんな国に行ったものです。モデルさん、女優さんたちは被写体として本当に素晴らしかったが、ある時期から世界の様々な僻地に行き、そこに暮らす人々と知り合うことを優先するようになりました。
世界各地に住み、いろんな人々に出会いたいと思う気持ちが強くなったのです。
若い時、東京オリンピックの頃ですが、横浜からソ連経由でシベリアに行きました。大変な経験でしたが、このときに、いろんな人に出会うことの素晴らしさが体に染みつきました。そして、皆さんがなかなか行けないようなところへ出かけていく企画を立てるようになったのです。砂漠にすむ人々と生活したり、中米の熱帯雨林の中で生活してみたり。
一番長かったのは、カナダの北極圏での生活ですね。ここに3カ月暮らしていました。その延長で、いまだにいろんな国で取材をしています。
とくにミャンマーには、大変に興味を持っています。
というのが、自由主義経済が経済制裁をしている国が3つあるでしょう。北朝鮮、キューバ、そしてミャンマー。私はそういう国に興味を持ってしまう。
私の場合、きっかけはNPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」さんでした。このNPOの大使という大役をかみさん(女優・竹下景子さん)が仰せつかり、いろいろと力になれればと、付き合いがはじまりました。いったん、ミャンマーに道がつながると、次から次にミャンマーに行ってしまう。行かされてしまうというべきか、それぐらい魅力のある国です。

一度行けば、また訪問したくなるのがミャンマー

ミャンマーの人々は大変温厚で、我々と同じような生活をしています。行って見ればすぐにわかることですが、われわれのような年代の者がミャンマーを見ると、自分たちの子供のころにそっくりだと思うでしょう。日本の50年前、60年前の姿がそのままある。それを大切にしている人々がたくさんいる。
日本国内の報道では、大局しか見えてこないので、われわれは現地の庶民の暮らしを見ることができないのです。
今日は、私が今までに撮ってきた写真を観ていただくことで、こういう国なのだと実感してもらえれば幸いです。
皆さんの中にはインパール作戦からミャンマーとお付き合いのある方もおられますがそういう人も含めて、国の様子を知ってほしいと思います。
5年ほど前には、日本の中古車が多く、車体に○○株式会社など日本語がそのまま書かれていました。ほかの国ではそのような言葉は消して、自国語で何か書くものですが、ミャンマーでは日本語が書いてある車の方が、中古車でも良い車だと評価されます。しかし、最近は日本語が消えてきています。原動機付き自転車・バイク類も日本製から中国製へと移行している。中国はミャンマーに力を入れています。韓国も民間レベルで相当に力を入れてきています。日本は官も民もおっとりしているのか、力が入っているとは言えません。
ミャンマーの市場には、野菜があふれています。実は、これはキューバでも同じでした。経済制裁を受けていても、暖かい国には野菜がたくさんあって飢えることが少ない。「暖かい国」というのは重要な要素です。

第二部に続く。

本原稿は、仏法僧Buddhist On Stage からの転載です。


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