活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

オープンしたばかりの真珠博物館

2011-12-03 11:09:37 | 活版印刷のふるさと紀行
 海沿いから車でラアスアルハイマの町に戻って博物館へ。
メイン道路に面した2棟が博物館にあてられているのですが、建物本体は王様が
建てて、それを借り上げて内部を博物館にしたものです。

 つまり、わが大曲塾の塾友、高橋裕氏は2年前から博物館とその付属施設の設計・
施工を受け持ったというわけです。発注者であるアラブの人たちのノンビリムード
で進行スケジュールがどうしても遅れに遅れてしまうこと、日本では簡単に手に入る
鋼管のようなパイプ類にはじまって照明器具や建材が手に入らず仕様変更が随所に
でてしまうこと、指定寸法どおりに仕上げてくれない職人さんに泣かされた話など
苦労話はヤマほどあったようです。

 しかし、まず、私が目を奪われたたのは、博物館の階段まわりの壁面でした。前面に
アコヤ貝が埋め込まれていて、青い漆喰壁にまるで海の底を思わせるような妖しげな光
を放っているのです。これから見る博物館への期待がいやが上にも高まるのでした。

 ドバイと違ってラアスアルハイマには日本人観光客は来ません。現地の人の来館は望
めません。ならば、観客は?といいますと、この町の超高級リゾートホテルやレジデンスに
滞在しているアメリカやヨーロッパのお金持ちのようです。

 ですから1階のミュージアム・ショップの隣には軽食もとれる瀟洒なカフェがありますし
2階には豪華な日本料理店があります。窓外にはアラブ海につづく水路とマングローブ、
そして岩山の続きに高層ビル、これが砂漠の中とはとても思えません。金襴緞子の打掛の
飾られた壁、これは日本から運んだに違いない木彫りの漆黒の欄間。博物館見学の前に
その料理店でアラブの海で取れた高級魚のお寿司をごちそうになったことも告白しておきます。



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