今回は、韓国の女流棋士、崔精9段の碁を解説します。
ツイッタ-の私のフォロワーさんに彼女のファンがいるので、チャレンジ
してみようと思いました。
崔精9段は女性では世界で1・2位を争う強さで、女流に負けるとニュース
になるくらい群を抜いています。男性棋士にも互角に戦っています。
この碁は韓国の女流国手戦で、相手は金彩瑛5段、崔精9段の白番です。
参考図1
LZ(LeelaZero)は、右上は受けより右下のハサミを優先しています。
参考図2
黒19のノビはAI発の手ですが、アマにはオススメしません。LZは候補
にもなっていませんし。白20は、ふくらんでコウに仕掛けるところ
とのこと。確かに左下にコウ材があるので、黒は悩ましいです。
参考図3
36のツメでは、LZは図の飛びを推奨しています。地に直結しない手を
AIがススメているのは珍しいですね。右上の白はまだまだ弱いという判断
なのでしょう。
参考図4
白44では、右辺の打ち込みを推奨しています。
白44は、崔プロの棋風なのでしょう。力をためています。
下辺の打ち込みを狙っていますが、この打ち込みは荒しでなく攻め
のつもりだと思います。
参考図5
黒47では、図のほうからの受けを推奨しています。
このラインがこの碁の急所なのでしょう。
参考図6
白48は、図の進行をススメています。5の点が急所のようで、
これらの石を厚くして、下辺に打ち込めば良しとしています。
確かに中央がふっくらすると、黒はコミどころではないかもしれません。
参考図7
黒61は、地を取るより、図のように中央が大事と言っています。
黒3・5と打てば打つほど白が薄くなっています。
参考図7
白80は打ち過ぎかもしれません。図のように打てば白がいいです。
右下のコウ残りも負担です。
81と反撃されて難しくなったと思います。
参考図8
上辺の黒は、91のツケでサバけるのですね。これは知っておきたい手です。
白94で出るのは、図のカケで取られです。
参考図9
黒97が敗着のようです。左下を打たなければいけませんでした。
上辺の黒は生きているようです。
この後は難しい局面が続いているかと思っていたのですが、左上の黒4子
を取った時点で勝ちを読めていたようです。その後のヨセの決め方
は勉強になります。最後まで見てみてください。
結果は白中押し勝ちですが、局面はコミを出せないくらいの状況だった
でしょう。