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治療不可乃會

この宇宙のBGMにはタンジェリン・ドリーム(初期)しかありません。
ポツリポツリと更新させてもらってます。

新しいプログレスターの誕生

2006年11月29日 | ライブ評
ポーキュパイン・ツリー来日公演。
どんな客層になるかも、とても楽しみだった。

会場は予想通りロバート・フリップの名の下に集まったとしか思えない
スーツ姿の四十路の方々がコア。
どっちがフリップかわからないくらい濃いオーラのおじ様もチラホラ。
果たしてこの方々が退屈しないライブを
ポーキュパインは展開できるのだろうか?と勝手に心配。

10~20代の観客は雰囲気的にもサマソニ系
彼らが70年代プログレを知る由もなく、
リフの出典がわかるわけでもなく(ツェッペリンが結構あったりする)、
ポーキュパインのサウンドを
新鮮で個性的な音として受け入れているのだろうか。

私はB列と書かれたチケットを持って会場入りしたわけだが、
これがなんと、3列目の扱い。
A列とB列の間にA-1列というわけのわからん席の設定があったのだ。
昨今、ぴあやらイープラスやら主催者側やらの先行予約が
やたら乱立してるがゆえの混乱なのだろう。

それはいいとして、変拍子リズム隊が眼前!!
これがなかなか快適だった。
バルビエリとは逆サイドだったが、かえって表情&動きがよく見えたり。
あんまり彼ばかり執拗に見続けて(普通、客はスティーヴンを見るから)
不審に思われそうなぐらいだった。

で、ナイスミドル化したバルビエリ登場と同時に
致死量の脳内麻薬が噴出してしまったので、
演奏順はよく覚えてません。
が、新譜はほとんど演奏されたのではないでしょうか。

四十路手前なのに30歳前後にしか見えない
フロントマンであるスティーヴン・ウィルソン君は、
Tシャツにジーンズ、カート・コバーンふうヘアスタイルでしかも小柄。
色白だったりして、あえていうならキモカッコイイ系。
新しい時代のプログレヒーローを感じさせました。

カリスマ性や人柄よりも演奏力で
観客とコミュニケーションをとるタイプのアーティストなので
そう目を見張るようなことはなかったのですが、
一人スラッシュメタルのスピードでカッティングをする姿は
かなりカッコよかったです。(やっぱりカッコイイ系ですかね?)

そして、このバンドはイケる!と私が確信した個人的記念碑的名曲、
‘Mother & Child Divided’では目頭が熱くなりました。
モロ『レッド』風味の名曲です。

やはりその他の『レッド』風味の曲で、四十路のおじ様方がとりわけ
オッーと盛り上がっておられたように思います。(自分も含む)
演奏は激しいのに、
それを見守る観客の目はやたら優しく和やかな雰囲気で
第三期キング・クリムゾンファンの同窓会のようでもありました。

 「リチャード!」その一言がいえなくて…

アイ・ラブ・バルビエリ

2006年11月28日 | ライブ評
ポーキュパイン・ツリー大阪公演の終演後、
地下鉄の駅に向かう道中で思った。

あかん…まったく予想してなかった、
‘バルビエリ・スイッチ’が入ってしまった…

ライブは素晴らしかった。
全盛期のバンドだけが持つ勢いと清々しさに溢れていた。
が、ジャパンファンの残党(自分)の視線は
ついついナイスミドル化したリチャード・バルビエリへ。

ともすれば‘今時のロック化’しそうな
ポーキュパインのサウンドに奥行きを与えているのは、
やっぱり彼だったのだ。
次回作に収録されるという新曲のイントロのキーボードは
ジャパン時代のバルビエリをしっかりと彷彿させた。

もう、なんだかわからないけどライブ中、
若い頃のバルビエリが亡霊(ゴウスツ)のように見える気がして、
ついでに自分の半生も顧みちゃってウルウル来たよ…

結局自分は何を聴いても最終的にジャパンに戻る運命なのだろうか?
メビウスの輪的展開に呆然としているが…


ライブ後当分はフリップ祭りになるだろうと思っていたので
こんなことになるとは、自分でもオドロキです。

そう、スペシャルゲストのフリップさんは
前座枠の特別出演で、
時間が来たら演るだけ演って、とっとと帰っちゃたのです。

アンビエント系インプロヴィゼーションとでもいうのか、
時折ギタークラフツ風味も交えての30分でした。(コレ、説明になってる?)
ブライアン・イーノと組んだ“No Pussyfooting”みたいな感じで、
私はかなり聴き入りました♪
(ビールがまわって寝てる人もいましたが)

作務衣のようなダークブラウンの服をお召しになり、
始めと終わりに例のフリップスマイル(満面の笑み)
観客に丁寧にお辞儀をなさったのが、とっても印象的。

次期クリムゾン始動に向けて英気を養う…そんな気がヒシヒシしました。
プログレ界の生き仏様はどんな動作もありがたく、
手を合わせたいように心から思いました。(完全に宗教)
本当にお元気そうで何よりです。

 とりあえず、一晩かけて頭の中を整理しますね…

優しいドイツ人のおじさんとその仲間たち

2006年11月15日 | ライブ評
かつて「神」と呼ばれた男、
マイケル・シェンカーの「優しいドイツ人のおじさん」化による
精神的ショックから少しづつ回復し、
わずかに記憶が戻ってきた。

いきなりティウラ(Vo.)の声質と合っていない
‘グラハムもの’から始まったこととか、
同じくティウラが「ライツ・アウト」
間奏から入る所間違って、マイケル(笑顔)の指示を受けたこととか。

「アームド・アンド・レディ」
マイケルが昔のようにリフに合わせて左右に揺れてたこととか。
「ロック・ボトム」の最後のギターソロが強烈だったこととか。

自分的には
「アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン」の哀愁イントロで
ほぼ泣いていたこととか。
新譜からの曲がそんなに悪くなかったこととか。
「トゥー・ホット・トゥ・ハンドル」では
やはりフィル・モグの間の取り方は世界遺産なのだと
実感してしまったりとか。

かつてコージー・パウエル、グラハム・ボネットが在籍した
スーパーバンドMSGとして見るから
妙にトホホ感があるのであって、
マイケル・シェンカーのソロ活動として勝手に解釈すれば
「なぜ辮髪が舞うのか?なぜダニエル・カールがクビにならないのか?」
という葛藤もないかもしれない。

…そんなわけで、ようやく放心状態から立ち直ってきた私です。
それにしても、
シェンカー兄弟モデル(ギター)のデザインはやっぱりおかしいよ!!
次回作はぜひ公募してほしい。(たぶん相方が応募するだろう…)

蛇足ですが、シェンカー兄弟とサンタナの最近の親交について
想像するとかなり寝つき悪いです。


UFO祭りに涙したものの…

2006年11月14日 | ライブ評
MSG大阪公演から丸一日経っても、
頭の中が整理されないでいる。
記憶に靄がかかっているようだ。

曲目的にはUFO&初期MSG祭りで、マイケルも超ゴキゲンだった。
ありえない兄弟顔面柄のギターも登場した。
私はUFOのイントロを聴いては周囲の迷惑も省みず
始終キャーキャー。
…それでも何か釈然としないものが残る。

やっぱり、メンバーの粒がそろってないってことなのか。
もちろんバカテク集団なんだけど、寄せ集め感がぬぐえない。
マイケルのバックバンドと思えばいいんだけど。
が…先々週見た、
今が全盛期とも思えるアイアン・メイデンの公演で
チームワークの美しさに心底感動した後だけに、
どうしても見劣りしてしまう…
なんじゃこりゃ?と… 

こういうことを言ってると、
近々‘マイケル狂’に改名しそうな相方から
「燃えカス(※)ゆえに愛す!マイケルだけに集中しなさい!!」
と怒られそう。
(※とうに全盛期を過ぎたミュージシャンのたそがれたプレイヤー余生。)

もう正直に言うと、最初からコミックバンドみたく見えたんだよ…
「うわ~ある意味ロック・ボトム(底)だわ、コレ~」って。
だって「レット・イット・ロール」の泣きのギターソロの所とか、
「イントゥ・ジ・アリーナ」のエンディングとかで
辮髪がビュンビュン円を描くんだよ…
『ロスト』に出てくるようなキーボード&ギターの人は、
スラッシュ・メタラーに見えるしさ…

5月に来日したディープ・パープルは、
ある意味、燃えカスの美学の極みだった。
ヘル・シェンカーはまだその方向性を発見していないように思える。
燃えカス的美しさを醸し出すには51歳ではまだ早いのか?

現MSGのダークサイドばかり書いてしまったので、
マイケルを讃えるライブリポートは
大阪→名古屋公演をハシゴした相方のブログをご参照下さい…

 さんざん書いたけど、実はご機嫌マイケルが嬉しくて
     発狂寸前だったんだよ…

着ぶくれマイケルの衝撃

2006年11月13日 | ライブ評
最近のMSGに関しては、何の予習もなく挑んだ今回の来日。
相方と難波で合流し、
喫茶店でわけのわからない話をしながら軽食をとり、
まだ人もまばらな大阪公演会場へ。

Tシャツの柄のチェックをしていたら、
サイン会があるとのことを知る。
先着200名、グッズ7,000円以上お買い上げが条件とのことで、
一気にテンパる。
相方に「行け!」とか「いや一人ではキツイ!」とか言い合ってるうちに
目の前で打ち切られる。

スタッフの方に聞くと、マイケルの機嫌がいいから急遽実現したらしい。
もし明日の名古屋公演でも開催されるなら、
相方は「ハグをしたい」とのこと。頑張ってほしい。

会場はやはりMSG全盛期を知っている、三十路~四十路が多かった。
相当奇妙な着込みっぷりでマイケル登場。
革ジャンにマフラー?…
顔面ヒゲまみれで、ZZトップ化が予想外に進行。
中年太りは大食いのドイツ人だから仕方がないのか…。

現MSGに関しては雑誌のライブリポートを見た程度だったので、
いまいちイメージがつかみきれてなかった。
なので、キャーキャー言いながらもまずメンバーにざっと目を通す。

「長髪のダニエル・カール(山形弁タレント)と、辮髪(満州族)と、
 ドラマ『ロスト』のハーリー(呪われたデブ)がいる!!」

この辮髪ベーシスト、レヴ・ジョーンズなる人物は、
(辮髪ヘアーについて、オーバー30は映画『ラストエンペラー』参照)
プレイ中ヌンチャクのように、編んだ髪の毛をぶんぶん振り回す。
それがキレイに円を描いていてかなり見事。
しかも「今は泣きのギターだからおとなしくしてくれ!」という時に
絶妙のタイミングで…。

ボーカルのダニエル・カールは(一応ティウラさんです。)、
一曲目から「この人、クビ(になる)オーラが出てる…」と思わせる。
後で相方とも意見が一致したんだけど、
UFOの曲は音域とか声質とか合ってなくはないから、まあ聴ける。
でも他のは(つまりMSG)違和感かなり大…。
致命的。

それにしてもマイケルが野球拳のように、
マフラーを、ジャケットを、シャツを少しづつ脱いでいき、
まさかタンクトップ姿にまでなって色白のプルプル二の腕を
見せられようとは…

 いろんな意味でショックが大きく、
     早く寝て脳の損傷を回復させたいので曲については明日…

メイデン節(旧作)に酔う

2006年10月31日 | ライブ評
メイデンの公演から時間が経つと、
頭の中がかなり整理されてきた。

新譜全曲演奏では
ディッキンソン機長の軍隊の訓練のような俊敏な動き(山猿改め)と
ズボンの丈の短さ、
デイヴ・マーレイの英国紳士というよりか
おネエ系の動きに釘付けになってしまった。
(四半世紀もやってんのに、このはにかみと初々しさはなんなんだ…)

‘まだ男を捨ててない度’が群を抜いて高いのは、エイドリアン。
コレもミーハーとしては発見だな。

やっぱりメイデンはスティーヴのバンドなんだ、と随所で思った。
他のメンバーのことも、観客席もよく見てて
なおかつ歌詞ハモってるし。
よく使われる表現:「メイデンの精神的支柱」の通り、
つまり、いかりや長介なんだな…(彼もジャズのバンドマスター)

今回は良席ということもあり珍しく双眼鏡を使わず、
メンバーの表情もステージ全体もバランス良く見渡せた。
ほんとにライブで直に見ないとわからないことって多いね。

で、後半(というか終盤)、旧作名曲群が始まる。
予想通りFear Of The Darkで大合唱、
2 Minutes To Midnight~The Evil That Men Do。
そしてエディ登場にはかかせない、Iron Maiden
エディonタンクは貴重だわ~。

ラストはHallowed Be Thy Name。
ギター陣とスティーヴがステージ中央に集う。
メイデンというバンドを特徴づける代表的メイデン節に、
観客の中心を占める三十代の男達が酔う。
(大学の同窓会みたいだった。知り合いに会ったわけじゃないけど。)

どうして野郎達がメイデンメイデンと言うのかよくわかる。
地に足のついた、現実的なカッコよさの頂点なんだよ。
手の届くヒーローとでもいうか。
この点がジューダスとは違う。
あれは完全にあっちの世界の人だからな…
(私もロブがステップ踏むだけでキャー!!だし…)

そんなこんなで
「ありゃ、あの曲は?」と言ってるうちにライブ終了。
若干の不完全燃焼と爽快感を残し、
英国紳士達は浪速の町から去っていったのでした…


機長、マイクいらないですよ…

2006年10月30日 | ライブ評
メイデン城ホール公演終了…。
マジで新譜全曲演奏。

今、とても達成感があって爽快です。
久しぶりにギャーギャー言わないで
しっかり聴き入ったライブになりました。
新譜の完成度の高さとトリプルギターの音の厚みにもよるのでしょう。

視覚的には加入時同様、山猿的動きを見せるブルースと、
相変わらずカッコよすぎのスティーヴに圧倒されました…

ともかく楽器は、片足を何かに立てかけてプレイせにゃならんのだ!!
(たとえ金管楽器であっても。一本足‘IA’奏法はさておき。)

では順を追って振り返りますと…
前座のローレン・ハリス嬢。
豊満なオネエちゃんを想像してたら、
中学生のような細身体型の苦労してなさそうな娘が出てきた。
曲はロケンローな感じで、まあ声は出てる。
やっぱり二世ってオーラがないなってつくづく思ったけど、
ハリス姓を名乗る限りファンも邪険に扱わない…。
あっけなく完。

開始直前に、あのブリティッシュ・ロックの名曲中の名曲が、
MSGのスイッチが否応なしに入ってしまうあの曲が、
不自然なくらい大音量で流される。
こっちが助けてほしいわ!!…と一人ツッコミ。
…ピート・ウェイ(UFO)にベーシストとしてのあり方のみならず、
タイツファッションまで影響を受けたスティーヴの選曲か?

ちなみに私の席は20列目で、デイヴ・マーレイ
エイドリアン・スミス寄り(左)の席。
まずセット登場。
空襲で焼け出された街のスクリーンに、廃墟の書き割。
これがダサくなく見えるのがメイデンのスゴさだな。

ライブスタート。
でた~新譜!ほんまに一曲目からやん!!
ブルース、声出すぎ。マイクいらんのとちゃう…
スティーヴ、プレイする姿はデビュー時と全く一緒…
キャー!!ピョンピョン跳ねてるよっ♪
 →ほんとにこんな感じ。

それが、アルバム一枚分がアッという間。

なんといっても、大作目白押しの後半がスゴかった。
アコギ3本でハモったり、かなりアルバムを忠実に再現。
もちろんギター合戦もスゴイ。
ギタリストが三者三様(簡単に言うと、照れ屋と男前系と熱い系)で、
本当に見てるだけで楽しかった。
もちろんニコ様も人柄がにじみ出る身振りが時折垣間見えて、
とってもステキでしたよ♪

そんなわけでミーハーな私が手拍子すら忘れて立ち尽くし
しっかり演奏を聴くという、ありえない展開に。
(もちろん最初に皆の変わらぬ姿にはウッと泣いたけど

じゃあ定番の曲は一体何演るんだろ…

 続く…


ラウドパーク雑感

2006年10月19日 | ライブ評
ラウドパークin Osakaは
ゼップ大阪という小さいハコであれほどの出演者が揃うので、
関東や地方から駆けつけたファンも結構いたと思う。
(チラホラ新幹線の話を耳にしたし)

1日目しか行ってないんだけど、
アンスラックスの出番の時が一番スラッシュメタルのライブらしく
暴動めいていた。
2階席は1階のフロアーの出来事が丸見え。
オマケの見世物みたいで面白かった。

いつも同じグループで、
当たったぶつかっただので小競り合いがおきる。
しかもちゃんと音楽にノリながらどつき合ってるから立派。
モッシュも同じ人が繰り返す。
その都度引っ張って行かれるけど、また復活する。

この危険分子たちは(↑)年齢的には20代半ばくらいの感じ。
リアルタイムで聴いていた世代ではないから、
ホンモノ(というか創始者)の迫力に大興奮したのかしら。

全体の客層は予想通り、30代の層が厚かったように思う。
長髪人口が多く、Tシャツからアンスラックス狙いがうかがえた。
いかにもな会社帰りのスーツ組は数えるほど。
出場3バンドに関しては、
若いファンは期待したほど育っていないと感じた。
ディオがあれほどレアな曲を演っても反応が薄く、
「メタル教養」も瀕死の状態だと思った。
(さあこの現状にどう反応するのか、セイソク氏…)

メガデスの出番の最後のほうに
ジョーイ・ベラドナがメガデスパーカー(ツアーグッズ)を着て
「ほな先帰るわ~」的にフラっとステージに現れた光景なんか、
筋金入りのスラッシュファンには感涙モノだったと思うが…。

さて最近のフェス参加のおかげで、
今さらながら共演者予習を通じて音楽の幅が広がってきた。
忙しいんだけど嬉しい毎日♪
サンタナからアンスラックスまで、雑食も甚だしいが…

 メイデン予習は時系列で進めよっと♪

自己破滅へのカウントダウン

2006年10月18日 | ライブ評
昨年4月のメガデス来日公演の際、
「双眼鏡でデイヴ見すぎ!」と友人から注意を受けた。
ゼップ大阪の2階席の後ろのほうで見にくかったこともあってか、
最初から最後まで双眼鏡が手放せなかったのだ。

「ま、男前だし♪」と友人にはごまかす。
実際には小柄で佐良直美似(古い)だし、
そんなに造形的に好きってわけでもないんだけど…
なんでかしらん?と自分でも不思議だった。

そんな経験から今回のラウドパークでは、
「双眼鏡なるべく見ない令」を発令。
聴覚に集中するつもりだった…

阿鼻叫喚柄のスクリーンの前(新譜のものか)に、メンバー登場。
そして一曲目はまたしてもBlackmail The Universe…
双眼鏡オン。やっぱり手放せない。
なんでだろうと思いつつもキャーキャーわめく
(2階は大人空間なので完全に浮く)

しばらくして、釘付けの理由がハタとわかった。
私はデイヴの、ギタリストとしてのスタイルが好きなのだ。
ギターを弾く以外の無駄な動きが全くない。
必要最小限しか動かないというか…めちゃストイック。
でも音的は邪悪なリフ満開のスラッシュなわけで。
そのミスマッチは、手品のようであり
悠然としたオーラすら醸し出す。
他にこういうギタリストってちょっといない…。
(動かずして破壊的なリフを奏でる点ではロバート・フリップが近いか)

直前に見ていたアンスラックスのスコット・イアンの動きは、
エアギター世界選手権並みのオーバーアクションだった。
その比較対照もあって、デイヴの魅力が自覚できたわけ。
(スコットのスタイルも嫌いじゃないけど)

そうか、ビジュアル一辺倒ではなく、
ギタリストとしてのスタイルが好きだったのか…
ま、でもミーハーだし。舐めるように観察するわよ!!
今日は髪の分け目が左寄りでキュートだわ~

どちらかといえば歌モノであるSymphony Of Destruction は、
デイヴの手振り(中指立てたり)ごとにキャーキャー絶叫。
Hangar18の演奏終了直後には、満足がいったのか
ニヤッと素で微笑んだ瞬間を捉えてしまって失神寸前…!

また「新曲を演るよ。曲名はWashington…」と言った時、
1階の客がギャーギャーわめいたので、デイヴが軽く機嫌を損ねる。
「オマエ、知ってるのか?」と言って、首をはねるギロチンポーズ。
ああ、至福の時…(アホ)

やはり曲数は少なくてせつなかったが、
お気に入りの中では、Skin O' My Teethが演奏され狂喜。

…ああ、単なるミーハーリポートになってしまった。
新譜、めちゃくちゃ期待。
そのツアーは、たぶん大阪公演以外も遠征してしまうだろう。
そして今週末は、メガデスのタオル首に巻いてメガデスDVD漬け。
 まさに破滅へのカウントダウン…

来週からは心機一転、メイデンウィーク(大丈夫か?)

メロイックサインの妖怪

2006年10月17日 | ライブ評
ディオとメガデス…
昨年にライブを観たばかりではあるが、
どちらが先になっても精神的崩壊は免れないだろうとは
覚悟していた。
今思えば、最悪(=最高)の順序になってしまったのだが…

ステージに巨大「青いシェー!(ポーズ)」(スクリーン)が現れる。
先にレインボー祭りと来たか…どんな曲にでも耐えてやる!と意気込む。

ちなみに席は2階席のド真ん中かなり前寄りという、
大人的には最高のロケーション。
ゼップは小さいから、ステージ&客席の何もかもが見渡せる。
客電が落ちた。

スポット照明の中に、中腰のロニーが浮かび上がる。
また、年取った…髪の毛の一本一本が細くなった気がする。
サイズはいつも通り女物の5号だ。
蛇柄革パンツが意図せず大阪的。
美声は相変わらず…静まりかえった会場にコワいほど響き渡る。

エッ…。Children Of The Sea やん!!
一曲目からサバスってアリ~??

あまりの意外性にいったん頭の中が真っ白になって
ハッと曲名が浮かんだ瞬間、
ロニーはピシッと体の中央でメロイックサイン
キメたのだった…
周りの空気を呑み込むような気迫。

ああ、最初からやられてしもた…もうあかんわ

本当にあかん曲目でした。
ごくごくコンパクトなディオとレインボーのベストを予想してたのに。
当然Heaven And Hellも演るわ、Kill The kingも演るわ…
もちろん「銀嶺」(酒の名前みたいだな)も。
(※精神錯乱のため順不同、メドレーもあり、幻聴もあったりして)

全く不意にThe Temple Of The Kingの前奏が始まった時は、
もう発狂寸前。
なんでレインボー1stのこんな曲演るねん…と思いながらも
嬉し泣き。
相方がいたら今頃救急車だな…とふと想像する。
そしてCatch The Rainbow …もうやめてくれ。苦しい。

Kill The kingの時はさすがに、
もしあれがモア様であれがコージーなら(メンバーに失礼だが)
迷わず2階席からダイブだな…と泣く。

今思えば、ロニーの美声と計りしれない表現力を
楽しむセットリストだったように思う。
腐るほどメロイックサインをして、ステージを去ったロニー。
ディオ初体験の若いファンにも、
「なんだかわからないがスゴイじいさん」であることは伝わったと思う。

レインボー祭り、万歳!!
きっとロニーはいつも、見えない虹をかついでるんだ
今夜は特別に私にも見えた気がするよ…


ちなみにこの時点で、社会復帰はもう難しいなと思った。
 続く…

虹をつかんだよ…

2006年10月16日 | ライブ評
ラウドパークin Osaka1日目終了。
丸一日たった今も、半泣きの状態で『メタリオン』の
デイヴ・ムステインのインタビューを読む。
そしてなぜかレインボーの1stを繰り返し聴く。
つまり、廃人状態。

アンスラックスとディオとメガデスを各一時間
寄席のように立て続けに観るなんて、
絶対やっちゃいかんのだ。

精神的なダメージは相当深く…
ショックのあまり一部の記憶がとんでいる。
たぶん今日健康診断とか受けてたら
全ての数値が異常値だったと思う。


…では一番純粋に楽しめたかもしれない
人生初アンスラックスの記憶から、たどってみると…

信者をうならせる黄金期メンバーとのことで、
いきなりMadhouseからスタート。

遠目に見ると楳図かずお先生のようなジョーイ・ベラドナ。
おおあれがスコット・イアンか…とまずホンモノ確認。
ジョーイ、歌ウマい…(あたりまえ)
スラッシュメタルなのに、
この安定感のある円熟したプレイはなんなんだ!!
全然現役。観ていて清々しい。

時間がタイトだからもう名曲しかやりませ~んという感じで、
ワタシのような仮性ファンにでもわかる曲ばかり。
Antisocial、Got The Time、Indians …   

一番盛り上がったと思う、
I Am The Lawの演奏は周りの空気が凍るほどすばらしかった。
スラッシュメタルのライブで今まで異常な興奮はあっても、
こんな鳥肌が立つまでの経験は
メタリカ(別格)以外ではなかったし。
趣味が違うので今までスルーしてきたけど、スゴいバンドですわ。
ライブで観ないと意味がないとも思う。

スコット・イアンがゴリラのように胸板を叩きながら弾いてた時、
わ~これぞアメリカンスラッシュメタルだわ!と、思わず
(英国産ではありえない)
同時に、ああ、人間はもとは猿だったんだと
あたりまえのことも再認識してしまったが…

このメンバーで単独公演したら行こ~♪
と、スポーツのような爽やかな汗を流したのだった…
 続く…(狂喜はこのあとに)

ブリューのキャンセルもまたよし

2006年09月30日 | ライブ評
週末。
ロバート・フリップがスペシャルゲストの
ポーキュパイン・ツリーのチケットを入手。
(失礼だがフリップwithポーキュパインの気分である)
妙にいい席だったので、
チケットぴあのカウンターで血圧が上がる。

もとはエイドリアン・ブリューも一緒に来日する予定だったらしいが、
一身上の都合でキャンセルとのこと。
それくらいでよかった。
ゼップ大阪みたいな小さいハコであの二人が揃ったら、
廃人必至、社会復帰できなくなる。

ポーキュパインのことを全く知らなかったので勝手に
‘若手プログレバンド’と解釈していたら、
91年デビューで、アルバムは既に十数枚もアリ。
しかもウドーフェスで来日してた。(行かなかった日のほうに)
驚いたのは元ジャパンのリチャード・バルビエリが在籍、の事実!!
知った瞬間、心臓がバクバクする。

最新アルバム『デッドウイング』を一聴すると
かなりハードロック寄りのプログレ。
でもいろんな要素が入った音だ。
たぶんカサビアンとか聴けるような若い世代も取り込めるだろう。
ちなみにA.ブリューがゲストで2曲弾く。
ライナーによると、過去のアルバムでは
METALLICA meets NEU!を意図したこともあるという。(ありえない)

時々バルビエリ節がチラッと確認できてちょっと嬉しい。
こんな音を今演ってるのか…と驚きも隠せないが。
生バルビエリといえば、
10年くらい前のミック・カーンの来日公演以来。
ああ時は流れたけれど…
一曲ぐらいジャパン演らないかな…(絶対にない!!)

神戸ジャズストリートのススメ

2006年09月29日 | ライブ評
イベントの秋♪
神戸ジャズストリートに出かけるもよし、
中ノ島であるニューオリンズのチャリティ音楽祭に出かけるもよし♪
後者はネヴィルブラザーズのメンバーの無料ライブがあるとか…

今年は10月7・8日に開催される神戸ジャズストリート
いわばジャズのサマソニみたいなもの。
演奏されるのはスタンダード中心です。
ワタシ的醍醐味は、
普段出入りしないジャズクラブにバンバン出入りできること。
近年は両親が神戸出張してくるので、
老舗のクラブ「ソネ」で時間を過ごすことが多くなった。
簡単に言うと、親世代(60歳~)が喜ぶ曲ばっかり演る、
大人気会場。
一曲目は「ビギン・ザ・ビギンです!」みたいな感じ。

北村英治とかナベさん(鍋島直○…失念でスイマセン)とか、
毎年同じような人ばかり見てるかも。
MCも「我々がバンドを始めて50年。始まりは進駐軍の…」
とシブすぎで、
年配ジャズメンの昔話がかなり楽しみだったりする。

去年元気だったメンバーが一人逝き、そんなわけで今年は追悼ライブ、
というのもあるパターンだ。
ジャズメンはジメジメせずに、
演奏でカラっと追悼できるのが素晴らしい。

5年前にケイコ・リーさんが参加して、
幸運にもケイコさんの洗礼をナマで受けることができたことには
大変感謝してます…。

地図片手に三宮~北野界隈をウロウロするのも
特に県外の方は楽しいと思います♪
ちなみにうちの父親(70前)は、北野坂を縦に横に走って
会場を移動。足にはテニスシューズ。
「次にデューク・エリントン演る会場は遠いし走るぞ!」
みたいな…。

団塊ジュニア世代にとっての黄金期MTVのように、
ジャズは戦中生まれをワクワクさせるようです。


ヌーノに感謝!

2006年09月11日 | ライブ評
やはり今日のニュースはテロ関連ばかりだった。
5年目ということで一つの節目というのもあり。

当時、私はメーカーの総務部で働いており、
海外からの郵便物をチェックする係もしていた。
爆破テロに続いて、炭疽菌テロというのがアメリカ各地でおこった。
郵便物を手段としたので、上司から
「アメリカからのものは充分注意をするように」との指示を受ける。
「日本にまでそんなの来るかよ~」とバカにしながらも、
なるべく顔を背け「テロでも労災出るだろうな~」と
郵便物を開封していたのを思いだす。
ご存知のように、炭疽菌=anthrax…。

まあ過去にそんなこともあり、
ともかく来月はラウドパークで人生初アンスラックスだ。
はやく頭と耳をスラッシュ・メタルに切り替えないと…

さて本屋で立読み(日課)していて、
やはりウドーフェスの記事はつい気になって読んでしまう。
メタリカのジェイムズの古き良き憤怒フェイスが表紙の
『ヤングギター』最新号。(大人の立読み困難度:☆☆☆)
ここでのヌーノ・ベッテンコートのインタビューが、
ウドーフェス(豪雨の泉大津)のジェフ様とサンタナ師匠の
あの神聖な体験を全て代弁してくれている…!!
(相方へ→必読だ! かなり詳細だし。)

出番を終えたヌーノはビール飲みつつ、ステージ横から見てたらしい。
豪雨の中でもジェフ様を待って微動だにせず立ち尽くす我々合羽の集団は、
やはり強烈なインパクトがあったとのこと。
確かにステージだけを見つめひたすら耐えている姿は、
傍から見ると何かの宗教集団みたいだったろう…。

ジェフ様が登場し、豪雨の中一切しゃべらず、曲また曲
ヌーノはとても「スピリチュアルな体験」だったと語っている。
その通り!!

で、ジェフ様の衝撃ゆえに
この後サンタナを見ても大丈夫だろうかとの危惧があったらしいが、
それはそれ。いたく感動したとか。(あたりまえ!!)
ヌーノも言ってたけど、
なんであの世代のアーティストって、それぞれが個性的なんだろう。
だいたいのロックのジャンルがあの頃に出尽くしたみたいな…。

さて、この場を借りてお詫びです。

ヌーノ、「いまいち何がやりたいのかわからんな」とかいって
あんたのステージ、オニギリ食べながら観てしまってゴメンよ~

苦しい時はラーズを思い出す

2006年08月16日 | ライブ評
盆休みは今日まで…。
まだまだやり残しがあるので無念だ。
(ジミー・ペイジの激白記事すら読めていない…)
がラーズの苦しみ(2時間超のステージ)を思うと、
不思議と残暑を乗り越えられる気力が湧く。
 ←絶好調のイメージ

さて今日は「ちょっといわせて、夏フェスの知恵」企画。ご参考まで。
①ゼップ大阪(全国にあるけど)でもらえる
 首からかける布製のペットボトルホルダーを取っておくと、
 野外フェスで使えてかなり便利。小まめな水分補給が心がけられるし。
 サマソニでは大変お世話になりました!

②女性には、UVカットの手袋は意外に暑くるしくないので、
 ぜひ炎天下では着用されることをおススメ。
 二の腕まで隠れるロングタイプが理想。
 年々いろんなデザインが増えてて、今年は迷彩柄も見かけた。
 体の日焼けって一番消耗するんだよな…おまけに眠くなるし。
 紫外線は目からも入ってくるので、サングラスもされたし。
 私はジョン・ロード(相方によると)タイプのサングラスを日没まで
 かけてました。周囲の若者に多少威圧感はあったかな…。
 (日傘は豹柄だしな。

③またまた女性は、帰宅後のアフターサンケアはマスト!!
 ホワイトニング(美白)のシート状のパックが
 疲れきった夜には簡単で便利。
 顔に10分くらい置いたら、テキトーに切って首とか腕とかに使いまわす。
 袋に液が残っていたらそれも体に利用。
 セコいといわれようが、一枚あたり¥高いからとことんまで!!

(↑)以上のように、メタルと日常生活の融和が私のライフワークです。
で、サマソニで何が嬉しかったって、
メタリカファンが世の中にあんなにたくさんいたことがわかったこと。
特に若者の急増がすばらしい。 

ブラック・サバスが‘ロックンロール・ホール・オブ・フェイム’を
今年始めに受賞した時、
ラーズが「ブラック・サバスはヘヴィー・メタルと同義だ!!」という
最大の祝辞を送ったのはご存知でしょうか。
メタリカサウンドも一日にしてならず。
特に学生さんは夏休みだから、
自分の好きな音楽のルーツに思いを巡らすのもステキです。
サバスはオジー・オズボーン在籍時のどのアルバムでもいいから
一枚は聴いておくと、大変ためになりますね♪
リフといい、コンセプトといい、メタルのオリジンに溢れています。

さてメタリカの開演前に会場でいろんな曲が流されてましたが、
メガデスが流れた時、
先頭集団(フェンス近く)では無反応の若者が多かったのは 
ナゼでしょうか…? 
「メタリカは好きだけどメガデスは聴かない」というのは
流れとしてはとても不自然ですネ。
何でもいいから一枚は聴きましょう♪
21世紀では意外にメガデス(=デイヴ・ムステイン)が
巻き返してくるんじゃないかと思います。
近年のライブでのムステインはTシャツ、ジーンズ、スニーカーという装いで
見た目的には淡白さを増して来ましたが、
サウンド上は後退していません。 
 
ではでは