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治療不可乃會

この宇宙のBGMにはタンジェリン・ドリーム(初期)しかありません。
ポツリポツリと更新させてもらってます。

もう待てないUFO来日

2007年01月30日 | バンド評
週末の大人買いを平日にゆっくり消化。
今日は朝に夜にザッパ“Apostrophe(')”。
味わい深い…。
もうザッパ作品に対して客観的な評価はできない私。

そしてブログを投稿しながら、コロシアムの『ヴァレンタイン組曲』。
素晴らしすぎる…。
東京公演のみのライブに行けない腹いせに、
最近注目している若手バンドのトゥールとデフトーンズにでも
行ってやろうかと秘かに企てる。
(それでもお釣りが来る!)

若者系ライブの大人的楽しみ方とは
壁にもたれて、アルコールをチビチビやりながら…
いにしえのロッカーだと絶叫したり泣いたりばっかなので(すごい消耗)、
こういうのもちょっといいね~。

さて『クラシック・ロック』誌1月号によると、
かのロックパロディ『スパイナル・タップ』に出てくる
バックステージの巨大迷路ネタは、
70年代のUFOのセントルイスのスタジアムでの話だとか。
ステージにたどり着くまで20分かかったって!!

UFOといえば、
最近のフィル・モグの異常なカッコよさには驚いてます…
まさに老いの泉。来日したら追っかけしよ~

一方太りすぎのピート・ウェイ(別人みたい)は
相変わらずトレードマークのストライプ柄のズボンにこだわってるとか。
替えの用意がないので、破れても強引に着るらしい。
(しかも下着は着用していないとかで…)

ヨーロッパのツアーでは
前日のライブで既に破れていたズボンがプレイ中ずり落ち、
フィルとアンディ・パーカーがそれを引き上げるという一幕も…
なんだか老人ホームの一コマのようじゃないですか!

たぶん現ディープ・パープルを見た時と同じく、
ツッコミ所は一杯なんだろうな~
そんなわけで老、否、現UFOの早期来日を切望します!!


BGMはBOC

2006年12月19日 | バンド評
相方より、よく毎日ブログ更新できるな~という指摘あり。

真夜中、キーボードに手を乗せると
シュールレアリストの自動書記のように勝手に手が動く。(?)
毎日お茶を沸かすようなレベルの、
日課になってしまった。

ここ数日風呂BGMはBOC(ブルー・オイスター・カルト)。
This Ain't The Summer Of Loveを、
季節はずれだな~と思いつつ聴く。でもなかなか爽快。

今宵関西地区では放映されていない
大人のためのロック番組『ロック・フジヤマ』の録画を
知人より入手したので、鑑賞(DVDに4回分焼いて頂く)。
言及されるアーティストは完全にオーバー30向き。
毎週これを観れる関東の大人たちは幸せだよ~。

まずはゲストが大槻ケンヂの回。
筋肉少女帯が年末、これまた東京限定で再結成だとか。
ベースはあの内田君なのだろうか…

筋少のみならず、最近80年代のバンドの再結成が目立つ。
ちょっとライブに足を運びたいなと思うのは、ボ・ガンボス。
ボーカルのどんと(故人)のインディーズ時代の本拠地が
京都ということもあって、学生時代特に愛着があった。

高校生の時、マラカス持参でライブに行って
キャーキャー振り回してたら
マラカスが空中分解し中の粒がフロアに撒き散らされて
大変なことに。
ライブ終了後その粒を執念で拾い集めて(A型的粘着気質だ)
接着剤で修復し、何事もなかったかのように帰宅。

ボ・ガンボスは遅れてきたフラワー・ムーヴメントという感じの、
バンドコンセプトが魅力的だった。
ちゃんとテクの裏づけもある、スーパーバンドという一面もあったし。
「さかなごっこ」の一度聴くと忘れられないキャッチーさは、
今流行のタラコの歌の比ではない。

 ローザ・ルクセンブルグもいいバンドだったよ…


日曜ジューダス特集

2006年07月30日 | バンド評
日曜の夜はやはりジューダスネタがふさわしい。(ほんとか?)
『Classic Rock』誌8月号より、
グレン・ティプトンが「人生を変えた6曲」を挙げている記事を拾う。

Cross Road Blues / Robert Johnson
Oh Well / Fleetwood Mac
You Really Got Me / The Kinks
Voodoo Chile / Jimi Hendrix
Alright Now / Free
Honky Tonk Woman / The Rolling Stones

くれぐれも、私の選んだ人生の6曲ではありません!!
世代を考えたら当然のことだろうけど、
元祖鋼鉄ギタリストにこれほどのブルース趣味があったとは…。
マック、キンクス、ジミヘンのものは、
確かに鋼鉄的要素がふんだんにある曲だ。

ロバジョンについては
G「エルヴィス以前には何もなかったって言われてるけど、
 実際には(いいミュージシャンが)いたんだ」と、
ロックの流れを変えたアーティストとして絶賛。
ロバジョンを消化した次世代ギタリストとしては、
マックのピーター・グリーンが一番お好きらしい。

またジミヘンは‘死ぬべくして死んだ’という考えのようで
G「もしジミヘンが今も生きてたら、何をなし得ただろう?
 これほどの伝説にもならなかっただろうし。」、と。
(確かに還暦過ぎたジミヘンだけはせつないなぁ…)

でもでも、五十路になっても伝説を作り続けてるグレン、
あんたはスゴイよ… 

そんなジューダスに人生を狂わされた人のインタビューもあり。
パット・キャッシュ氏という元ウィンブルドンチャンピオン。
チープ・トリックやZZトップに飽き飽きしていた16才の頃
全くメタルに無知だったにもかかわらず、
発売されたばかりの『イン・ジ・イースト』をジャケ買いし驚愕したとか。
P「いったい何なんだ、このエネルギーのレベルは! 
  これほど圧倒されるものを聴いたことがない!!」 (※自分訳)

…私は『ペインキラー』でジューダスの洗礼を受けたから、
わけのわからんエネルギーにおののいた感覚はよくわかる。

それ以来メタル道に入門した彼はギターを始め、
メイデン→サバス→ゼップといった
たいへん適切な学習コース(ワタシ的には)を辿り、
チャンピオン時代はスティーヴ・ハリスとの交遊を経、今に至るという。

そして冗談でもなんでもなく、
「もし宇宙人に聴かせるなら、このアルバムしかない」と断言…。
欧米人にとって、‘衛星にのっけて宇宙へ’っていうのが
作品に対する最大の賛辞なんでしょうか? 

ドゥービー予習す

2006年07月04日 | バンド評
本日より
ドゥービー・ブラザーズの2枚組ベストを聴く。
(『ダブル・ベスト・オブ・ドゥービーズ』)
スペシャルプライスと銘打っているが、
¥2400で21曲は今時妥当。
めったにベストは買わない私だが、
泉大津の予習のためにゴールデン・ウィーク頃に買った。
通勤時間中に聴く。 

相方にフェス予習としてMDを送りつけるまでしたのに
(相方もポール・ディアノに夢中で凍結中かもしれない)、
なぜ今まで聴かなかったかというと…
あまり好みの音でないからである。  

スティーリー・ダンは愛してやまないのに、
なぜだかドゥービーは昔からダメ。
分析できる方がいればコメントを頂きたい。
他にはレーナード・スキナードは大好きなのに、
オールマン・ブラザーズ・バンドはあんましというのも
いまだ不明だ。

余談だが、音は許容範囲でも
顔&人間がどうしてもダメでちゃんと聴けないという
女性特有の悩みもある。
・トム・ぺティ
 →貧相な顔立ちが生理的にうけつけない。
・ブルース・スプリングスティーン
 →汗臭いデニム系は苦手。
いつかこういうバカげた(?)傾向を克服できる日が 
来るのだろうか…。

さて昨日「ロッカーは白いスーツが似合わねばならん」と
書いたことがキッカケで、一過性のグラハム熱を発症。
レインボー『ダウン・トゥ・アース』と
MSG『黙示録』に手が伸びた。
交互に聴く。  
時折どっちのアルバムを聴いてるのかわからなくなるのが、
グラハム・ボネットの存在感の凄さだ。
がなり系シャウトに、時にはモア様のギターがかき消される。

レインボーのジャケットは
その時々のモア様の「ヤル気」が反映されているようで笑える。
『ダウン・トゥ・アース』は  
かなりヤル気まんまんだったってことか。
それにしても『ベント・アウト・オブ・シェイプ』の
下着女はいったい何なんだ…と長年思い続けている。
ジョーリンの女装でもよかったのに。 

 ←「虹をつかもう会」(活動内容不明)の
     イメージ・キャラ


フーチークーな週末

2006年06月17日 | バンド評
週末、近所のレンタルCD屋へ。
社会人になってからというもの、
レンタルはあまり利用してこなかった。
聴きたいものがない、というのが主な理由。
(そのせいで年間100枚くらいCD買うハメになってるんだけど…)
最近は試聴の一手段として、
ジャンルを広げるためにいいかしらん、と復活。
本日は邦楽編、子供ばんどのベストを借りる。
(ベスト盤が豊富なのもレンタル屋の特徴…)

80年デビュー。
リック・デリンジャーがプロデュースしただけあって、
初期は恥ずかしくなるほどのロケンロー!。
なんとリックの「ロックンロール・フーチークー」も演ってる。
歌詞とかヴォーカルスタイル(清志郎ふう)とか
色々ツッコミたい所もあるが、ギターサウンド上は合格。
この時期のは改めてちゃんと聴きたい。
今まで日本のロックは好みのものだけを狭~く聴いてきたので
ロック史全体の聴き直しもやりたいかも♪

ちなみに子供ばんどは年代を経、
80年代末のジャパニーズ・ロックぽい音に近づき、
本来の持ち味(というか私の好み)が失われていく…。
近年は『北斗の拳』への楽曲提供で活躍。
15年ほど前、伝説のクイズ番組「カルトQ」の司会を
うじきつよしが務めた時、
ロックの人なのにしゃべりが達者なのでビックリした。
アシスタントの中村江里子が後にフランス人と結婚して
いきなりセレブ気取りになった時もたまげたが。

また今日は、路地裏でアクセル・ローズTシャツオヤジ
(四十路か)とすれ違う。
街中ならともかく、家の近所なので軽く動揺。
心の準備ができていない時に不意に目に飛び込んでくる
ロッキンアイテムは、必要以上に衝撃的である。
(自分だけか?)
大学時代のバイト先(観光地のみやげ物屋)で、
経営者がストーンズのスティール・ホイールズツアー
(初来日)のTシャツを着て巡回に来た時など、
箱に詰める饅頭を手から落としそうになった。
「ヤ」ふうのオヤジだったので、
「私も行ったんですよ!」とは言わなかったが…。

売れ筋//死に筋

2006年05月28日 | バンド評
週末はお決まりの輸入盤屋行脚。

まずは新作が話題のレッド・ホット・チリ・ペッパーズさん。
派手なディスプレイとプロモ上映につい立ち止まる。
昔はレッチリなんてなんとも思わなかったけど、
今の音楽シーンの中で捉えなおすと
存在もサウンドも俄然光っている。
OR(オヤジ・ロック)認定までにはまだ年月があるが、
プレオヤジ期には差しかかっている中で2枚組という快挙。
注目していきたい(若干遠目で)。

先日サマソニ参戦の友人に、
「アークティック・モンキーズってバンドが
 若者に超人気やから、モミクチャにされる!!」
と警告を受けた。(結局出演日は行かないけど)
誰やねんと思いつつ言われてみれば、
毎月買ってる洋雑誌にも大きく扱われてる、
小奇麗なポロシャツあんちゃん達である。

なに、「男闘呼組」みたいなもんだろう~
(思考回路が昭和から更新されず)と、試聴してみたら、
意外に重たい音でビックリ。
少なくともサウンド上では、アイドル性は薄い。
メンバーは20歳前後だけあって異様な勢いもあるし。
少なくとも「大英‘ロック’帝国の十字架」は背負ってる。

しかしよくこんなアルバムが、
ポップス押さえて売れまくるもんですなあ。
でもこの北極猿やフランツがバカ売れしたからって
ロック市場全体が盛り上がってるわけでもないし、
一時の流行現象ですな~

さんざん売れ筋の試聴をして
レジに持って行ったのは、相変わらずの超・死に筋系。
(詳細は明日)
たまには最近の買えよ!!って。

もうロブが頼りです…

2006年05月20日 | バンド評
オヤジロックバンド、ディープ・パープルと
真逆を行くのがジューダス・プリースト。
新譜はあのノストラダムスをテーマにした
初のコンセプトアルバム。

なぜ今このテーマなのか、不自然さを感じずにはおれない。
が、どんな大げさな仕上がりになるのかしら♪と
相方と共に期待が高まる。
“Classic Rock”誌6月号のインタビューで
ロブ・ハルフォードは
「ファンは長い間コンセプトアルバムを待っていた」
とし、内容についてこう答えている。

・もっとも野心的なアルバムになる
・オーケストラやコーラスを導入する
・あまり知られていないノストラダムスの人間的側面にも
 触れる(疫病で嫁と子供をなくした等)
・ツアーは視覚的にもものすごい見世物になる

バラードナンバーはペストが流行って、
嫁と子供が死んでもたっていう嘆きの歌になるんだろうか。
(…当たったら怖い!)
最新のライブでもロブは床につきそうな
鋲つき革ロングコートをお召しのようだけど、
07年ツアーはまさか中世の装束で…甲冑??

今後の方向性に関して、
まったくオヤジロックとベクトルが逆なのが素晴らしい。
ロブに至っては年齢とともに神々しさが増してきたし。

同誌の最新ライブレポート(スコーピオンズ等と共演)でも
「ロブの動きは崇高といえる域だ。疑いのない鋼鉄神である。
(中略)ラストの‘Take On The World’まで、
 我々は強烈な多幸感に呑み込まれた。」
と取材記者もイッてる感じである。
メタルファンがジューダスについて客観的に述べるのが
困難なのはよくわかるが。
(しかしラストにこの曲っていいよな~
 私も大合唱して多幸感に包まれたい!)

期待が異常に高まる。
ジューダスには本当に頑張ってほしい!!

滅びの音楽~パープル来日カウントダウン~

2006年05月10日 | バンド評
やっとのことで
ディープ・パープルの“Rapture Of The Deep”('05)を聴く。
相方ターボ狂にMDを郵送してもらいながら
GW中に聴けばいいものを、
なんとなくオソロシクて聴けなかった。
サウンドの変質もコワイし、
グラビアで露なイアン・ギランの老け込みもせつなくて。
現実逃避でデビカバの頃のとか聴いたり。
っていうか紙ジャケ買ってんなよ、“Stormbringer”の!
(自分ツッコミ)

…が、最新アルバムとやらは
パープル節を守りながらもソフトで聴きやすい秀作だった。
仮にショッピングモールでなっててもそう違和感がない感じ。
強烈なマジギレ系ギターソロ(あの人の)がないのも一因か。
「円熟」と相方や評者が表現するのもよくわかる。
目新しいものはないけど、
これがあればパープルサウンドっていう
ツボを出し惜しみせず。
もう伝統芸能の域。 人が変わってもお家芸は変わらない。
成田屋っていうかパープル屋ですな。

旬の時期をとうに過ぎたバンドの音を聴くのは好きじゃないけど、
いまのロック界で絶滅種でありながらも奮闘する
姿勢にめちゃめちゃ好感を持った。
相方はリッチー不在で泣けてきたというが、
私はパープルサウンドを守り抜く努力に泣けてきた。
それが今欧米で新しいファンをつかみ出してる理由なのかも…

来日公演はいよいよ来週。
一応イアン・ギラン参加アルバムは聴き直さねば。
自分は文楽を観に行くようなお年寄り達と同じなのかと、
自問しつつ。
(文楽って台詞が聞き取れなくてガイドがないとストーリー不明。
 けどお年寄りって、素で聞いて涙流してる…)

ドレッド・ツェッペリンを知らない子供たち?

2006年05月08日 | バンド評
今日、中学一年生の女の子と話していたら、
「お父さんに連れられて、
 外人のコンサートに行ったことがある」
との発言が。
何のコンサートか即追及するも、
外人名ゆえなかなか思い出せない。

「腕からヒモが垂れ下がってる服の…」
と、ジェスチャーで訴えられる。
エルビス・プレスリーのコピーバンドは
さすがに父娘では行かないだろうし、
ジェームス・ブラウンはそんな服着ないだろうし、
…ま、まさか、ドレッド・ツェッペリン?

結局エルビス・コステロだったんだけど、
なんとか名前を記憶するために「プレスリーと同じ名前の人」
とインプットしてたようで。
ノーマルなご家庭でよかった、と胸をなでおろす。

しかしドレッド・ツェッペリンという名前が
記憶の引き出しから容易に飛び出す私も重症である。
現在の消息は不明だが、ツェッペリンの曲をレゲエ化し
見事な体格のヴォーカリストが
プレスリーのファッションで歌い上げるという、
壮絶なバンドであった。

91年の大阪モーダホールでの来日公演に
よせばいいのに、ついつい行ってしまった。
たぶんツェッペリンと名のつくものであれば
なんでもよかったんだと思う。(アホですな)
十代の頃は、ツェッペリンを妙に神格化していたから。
というか、宗教そのもの。
あのロック史上封印されるべきユニット、
カヴァーデイル・ペイジを目撃する前でもあり。
いや~現実は厳しかった…。

現状は間違いなく当時以上に厳しいハズなので、
ジミー・ペイジとロバート・プラントが
密会をしていたなんて聞くと、
やめさせろ!!と警戒してしまう。(前にも書いたけど)

ハゲるほどにカッコいい、ブライアン・イーノ

2006年04月21日 | バンド評
ハゲればハゲるほどカッコいい、ブライアン・イーノの謎。
BBCのお蔵出し映像集
“The Old Grey Whistle Test”(全3巻)の素晴らしさは、
ロキシー・ミュージック在籍時のブライアン・イーノを
堪能できる点にある。
収録されているのは
‘Do The Strand ’と‘Ladytron’。
既に髪の毛はサゴジョウ状態のイーノが
前者はラメジャケ、後者は豹柄ジャケで
シンセサイザーをいじりまくる。

アズテック・カメラのロディ・フレイムがインタビューで
「僕が知っている中で一番奇妙なバンド」と言う通り、
初期ロキシーはメンバーのビジュアルもチグハグ、
音楽性もイーノのせいで異様にフリーキー。
つくづく、地上のものとは思えない!!

他にプログレ・ファンにおススメは
本人インタビューつきのケビン・エアーズの‘May I?’。
日本人でケビンに類推できる人って、
細野晴臣氏だと勝手に思っているんだけどいかかでしょう。
特に‘ハリー細野’の頃とか。
ただし音楽家としての才能は細野さんに軍配。

キング・クリムゾンの‘Frame By Frame’も入ってるけど、
照明の加減かエイドリアン・ブリューがやたら気持ち悪い。
(昔流行った前髪の変なピーウィーとかいう人みたいで…)
この時代のクリムゾンは映像がたくさん存在するから
そう貴重ではないか。
むしろ日本公演を収めたDVD“Neal And Jack And Me”で
浅草で賽銭投げて手を合わせるブリューやロバート・フリップ
のショットほうがレア度は高い。

他にはXTCやトーキング・ヘッズもあり。
いずれも初期で勢いがあってエクセレント。
とくに初期XTCの良さは、
ロックやパンクファンにも広く聴いて頂きたいと思う。

BBCには初期ジャパンの映像もあるはずなので、
続編が切に待たれる!!

現ディープ・パープルの可能性を探る

2006年04月17日 | バンド評
リッチー・ブラックモアのいないディープ・パープルなんて、
ちょっと前までは考えられなかった。
しかし、リッチーは死ぬまで
‘ブラックモアズ・ナイト路線’を貫くだろう。
とすれば、レインボーの曲はまたディオで演るとしても
パープルの曲は現パープルのライブに行かない限り
もう聴くことはないかもしれない…と不安がよぎる。

が、ヨーロッパツアー報告を雑誌なんかで見て、
メンバーの表情がスゴくいいことに気がついた。
新メンバーのドン・エイリー(Key)と
スティーヴ・モーズ(十年以上在籍!)が好演していることも。
そしてロジャー・グローバーを筆頭に、
靴がスリッポンタイプのウォーキングシューズであることも。

そうだ、ディープ・パープルという偉大なるバンドではなく、
‘オヤジバンドフェスティバル世界大会’と思って観に行けば
心から楽しめるんじゃないか…
イアン・ギランの声が出ていなくてもそれもまた一興…
と、ふと思う。

現パープルも一日にしてならずで、
数年前はヨーロッパで4千人級のホールに
半分も動員できなかったらしい。
が、最新アルバムが予想以上に売れ、
最近は新しいファンも育っているらしいのだ。
今年復活する「モンスターズ・オブ・ロック」にも
ヘッドライナーとして出演するし、
バンドとして上り調子なのである。

J.L.ゴダールふうに言うと、「オヤジはオヤジである」。
オヤジなりの健闘を目撃しよう。
一曲目から‘Highway Star’だし、
‘Smoke On The Water’も‘Space truckin' ’も
‘Child In Time’もスリッポンで演る!!

大阪公演、まだまだ残席有り!
7時開演、仕事帰りでもなんとか間に合いますよ!!

最近の話題より~ジャパンそしてサバス~

2006年04月13日 | バンド評
偏狭な視野からセレクトした時事ニュースを。

『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ジャパン』なる、
ジャパンのデビューから解散までを網羅する
ベスト盤(輸入)が出たらしい。
タイトルからして笑ってしまうのは、
ジャパンファンの残党の証である。(もちろん自分)
だってどう考えても無謀な試み!!

「ニュー・ロマンティック」といわれればそれまでだが、
“Classic Rock”誌の表現を借りて
ジャパンの音楽性を簡単に説明すると、
○グラム(ニューヨーク・ドールズのスクールボーイ版)
  ↓
○アートロック(ロキシー・ミュージックのイケメン版)
と変貌を遂げた、稀有なバンドなのである。
(確かにロキシーのビジュアルってかなりキビシイ…)

“Classic Rock”誌の評者も初期作品に関しては、
「思っているよりかは耐えられる」
「スーパーキッチュな70年代末の作品」、と。
なんてひどい!!
「熱きローデシア」、「コミュニスト・チャイナ」、
「パレードに雨を降らせないで」(あえて邦題)…
サウンドもコンセプトも、一見キッチュな中に
深い味わい(というかシルヴィアンの求道?)があるのに!
まあこれがインテリジェンスな後期作品と合わさると、
類を見ないチグハグなベスト盤ができあがるわけで…

さて、次の話題。
「ロックン・ロール・ホール・オブ・フェイム」を、
3月にブラック・サバスが受賞。
メタリカのラーズが
「ブラック・サバスはヘヴィー・メタルと同義だ!」と、
最高の祝辞を述べたらしい。
この推挙にメガデスのデイブ・ムステインも関わったとか。
そういや昨年の来日時もうれしそうに
「パラノイド」演ってましたね~。
私もついついメガデスの曲以上に盛り上がってしまいました。

やっぱり老いも若きも尽きるところ、
‘地獄の音楽’なんでしょうか。
ついに単行本になった『ヘビメタさん』は、
最近この道に踏み込んでしまった方のガイド・ブックとして
よくできてます。
大人世代としては、必聴アルバムリストが面白い。
要所要所でCD持ってる自分が、なんとなくせつないけど。

ストーンズ、新たなる発見

2006年04月08日 | バンド評
今回の来日で彼らを近くで見れたからこその
発見&再認識。
もちろん直感も交えて…

ミックは初来日と比べて、どんどん若返ってる。
シワも浅くなってるし、毛ヅヤもいい。(獣医かい!)
高須クリニック院長ばりの
あらゆる施術が行われていると考えて間違いない。
今後もアンチエイジング路線で頑張るつもりかしら…。
でもいつか限界が来るよ!

そして相変わらずのピクピクした鋭敏な動き。
これは「ショー」なんだ、客を楽しませるんだ、
という意識がとても強いですね。
ビジネスの意識が明確にある人。
インタビューなんか
どこかのインテリ経営者にしか見えないですもんね~。
でもどうせ見世物なら、自分も楽しむぜ!
って意識もある。
ショーマンの感性です。

一方、シワ増え放題のキース。
彼は本当に一曲一フレーズを楽しんで演ってる。
来日インタビューでも
「倦怠は病気だよ」という名言を残したように、
プレイすることに全く飽きてないことがよくわかった。
「40年たってようやく曲の『内部』に
 本当には何があったのかを知ることもあるんだ」、と。
やっぱりドクロがあったんでしょうか。

それはさておき、一日中ギターいじって
吠えていられる人なんでしょう。
ブルースマンの感性ですね。

このプライベートはとても一緒にはいられない二人の
化学反応が、ストーンズというバンドの魅力なんですね~
‘あいつはいい機材を持ってるぜ’
てな不純な動機で声を掛けられたビル・ワイマンが
ついこの間までメンバーだったり。
これと比べりゃ解散は早かったけれど、
ビートルズなんかぜんぜん粒が揃ってるわけです。

そもそも、駅のホームだかで
級友だったミックとキースが再会し盛り上がって
始まったバンド。
偶然が必然を生む、とはストーンズのこと。

4.5.ドキュメント ③~終章、そして治療不可~

2006年04月07日 | バンド評
コンサート終了後、
メンバーの泊まっていないヒルトンへまっすぐ戻る。

寝つけないので、
CNNではなくBBCを深夜2時頃まで見る。
ジーン・ピットニーという60'sのポップス歌手が死んだ話題。
聞き覚えのある裏返ったようなネバリ声。
コイツ、ストーンズのカバーをやってるはず!!
(後日‘That Girl Belongs To Yesterday’と判明)
…ますます眠れず。

翌朝も自動的に8時起床。
モーニングを食べにホテル内のカフェへ。
ベロTとはいかずとも、朝から革ジャンの客が。

正午頃、相方と熱田神宮で合流。
「フラッシュバックがひどい」と後遺症は一致。
神社の境内&森を散策して、
乱れた‘気’が少し鎮まったような。
自然の力は偉大なり。

が、七五三詣りの親子を尻目に、
話題はストーンズばかり。
「ブライアン・ジョーンズが死んでなかったら、
 ビートルズみたいにあの時期に解散してたと思う。」

「やっぱりストーンズの主役はミックやと思うわ。
 間近に来た時も、ミックばっかり見てしもたわ。」

「顔色の悪いウッディーが心配…意外に先にブッ倒れるかもな。
 チャーリーも去って、
 結局‘ジャガー&リチャード’に戻ったり。
 また地下鉄の駅だかで偶然会って
 『何聴いてんの』
 『エッ。俺、マディ・ウォーターズ』みたいな。」

そして、初来日から今日までの16年間、
我々の行いが善かったから
今回のような幸運に浴することができたという結論に至る。
人生のかなりの部分をストーンズ(+もろもろ)に
狂わされてはいるが…。

もし再度の来日があれば
¥55,000の席を…!!で、意見は一致。
死ぬまで治らない「病」である。

4.5.ドキュメント ②~ミックとキースの村祭り~

2006年04月06日 | バンド評
初来日、
徹夜してとったスタンド席から見たストーンズは
ナノサイズだった。
16年後、
ステージ中央から客席を縦に走る花道は
ミックの移動用にせよ、妙に低かった。
が、自分の席の目の前まで伸びているので喜ぶ。
「チャーリーを運ぶ用のベルトコンベアーじゃないか」
と冗談で話す。

ライブがスタート。

「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
なんでも嬉しいが、いきなりお約束曲か…
ミック、キースをまず確認。相変わらずそう。
チャーリーが元気な笑顔で安心する。
ロンのいつもの輝きオーラが弱い…とまもなく気づく。
男の更年期に入ったのだろうか。

「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」では、
スクリーンに懐かしいビデオクリップの編集版が流れる。
(同曲の水兵ミック&「アンダーカバー」のヒゲミック)
初期ナンバー「ルビー・チューズデイ」で、やはり涙。
去って(他界含む)いったメンバーのことを思い出す。
5度目の来日公演、精神的余裕もある私である。

キースの「ハッピー」を、トイレに行かずちゃんと席で聴く。
人生初の快挙。
キースのギターソロが少しでもある度、会場がどよめく。
まさに一挙手一投足が見逃せない「生き仏」。
片膝をフロアーにつけてのキメポーズも飛び出す。
既にキースに年齢(エイジング)は無意味である。

スクリーンの凝ったべロCGが圧巻で、見とれる。
そして「ミス・ユー」。
ギターを持って歌う曲じゃないよ、ミック!
などと一人でツっこむ。
その直後、まさかメンバー全員が肩寄せ合って、
ステージごとベルトコンベアーのごとく眼前に運ばれてくるとは、
予想もできず…!!!

衝撃体験をした人はその間の記憶が飛ぶという。
我々の席からステージまで5メートルもなく、
その高さは2メートル半ほどか。
照明も最低限のシンプルなライトに切り替わり、
あえてプリミティブな状態のバンドを演出する。

メンバーのナチュラルな表情が、手に取るようにわかる。
…まるで村祭りのやぐら上のステージのように、
ミックがキースが、歌い、弾く。
神々しく微笑むチャーリーに目を奪われる。
学生時代に腐るほど練習した
「ホンキー・トンク・ウィメン」の前奏のギターのかけ合いが、
目の前で展開される。キースとロンの目配せが…

この号泣と絶叫は、身内にも決して見せられません。
(省略)

「やぐら」が後退していき、
メンバーはメインステージへ戻る。
「悪魔を憐れむ歌」の後半で、やっと我に返る。
いったい、さっきまでなんの曲を演ってたっけ?
あとで相方に聞こう…
(相方の記憶も飛んでいたのは言うまでもない)

エンディングへ向かって名曲集が始まるも、
村祭りジャガー/リチャードが何度もフラッシュ・バックする。
苦節16年で報われたとはいえ、
本気でヤバい…今後ちゃんと社会復帰できるのだろうか…

今になって思えば、
あらかじめ翌日の観光地には
自分を「鎮め」られる場所を無意識的に選んでいた。