に乗船することになった。
は、もともとアメリカで造船されて中国交易に使用されていた蒸気スクリュー商船である。下関戦争の後にアメリカ海軍にチャーターされ、その後に幕府に売却された。そこで太江丸と命名されたのである。
折浜は、石巻市にある漁港の一つである。たしか、現代では岸壁から投げ釣りができ、ハゼやカレイが釣れるときいたことがある。
カレイの煮つけとか唐揚げとか、子宮內膜異位症 うまそう……。
おおっと、おれってばなにをいっているんだ。 打ち合わせがすむと、おそいこともあって大鳥は自分の旅籠へともどっていった。榎本は、松本といっしょに部屋へひきとった。
榎本は部屋へでてゆこうとした際、「土方君、風呂でもどうだい」って誘っていたが、副長は「つかれたからもう寝る」とソッコーでつっぱねた。
その翌日は英気を養うのと準備のため、丸一日自由行動があたえられた。
や僚艦の様子をみにいった。大鳥と島田、中島が同行することになった。
島田と中島は、副長の名代ってわけである。
副長とおれの部屋に、久吉と沢、それから市村と田村が呼ばれた。
久吉と沢は、この日中の休みのために白石城からいったんもどってきたのである。夕刻には城にゆくらしい。
というわけで、いま現在は安富一人で馬たちの面倒をみているわけである、
安富も馬たちと水入らずでハッピーにちがいない。
安富のことは兎も角、松本は自分の部屋にひきこもり、俊冬と俊春から得た医療に関するテクニックをまとめている。
俊冬は、こちらも昨晩から旅籠の納屋にひきこもっている。銃の改造と手入れをしているのである。
かれはのだけではなく、伝習隊のも運びこんできておこなっている。
のだけではなく、伝習隊のも運びこんできておこなっている。
の飛距離や命中率があがればいい。なのだろう。
「呼んだのはほかでもない。おれたちは、これから蝦夷へ向かう。蝦夷へいったら、あともどりはできぬ。それ相応の覚悟が必要だ」
副長は書面からをはしらせながらいった。
非戦闘員である久吉と沢、それからまだ子どもである市村と田村に、同行の意志を確認しようというのである。
「遠慮はいらぬ。法眼が身元をあずかってくれる。ここいらでも江戸でも、どちらでも働き口をみつけてくれる。あるいは、養ってくれる家を探してくれる」
かれらがどう答えるかはわかっている。が、副長としては忍びないのだろう。
案の定、四人とも副長をにらみつけたまま無言を貫いている。
に連れていってもらえ」
副長は、四人の圧に屈した。文を文机の上に置くと、畳に無造作に置いている巾着袋を引き寄せ、そこから銭をとりだして市村に手渡した。
「えーっ、これだけですか?ファック・ユーですよ」
「ホワット・ザ・ヘルですね」
市村の掌上にある銭。それについて、市村と田村がブーイングした。
「主計っ!」
いっちゃいけないスラングに、副長がおれを叱り飛した。
「おれじゃありません。利三郎、いえ、元凶はたまです」
「おれでもありません。わんこです」
ソッコーで否定するおれにかぶせたのは、俊冬である。いつの間にか、縁側をはさんだ庭にあらわれていた。相棒がその脚許にいる。
「ったく……」
「たま先生、副長がスティンギーなんです」
副長にかぶせ、訴える市村。
スティンギーは、ケチという意味である。
「餓鬼ども、とっとといきやがれ。久吉、沢、さがっていいぞ」
キレた副長をものともせず、子どもらは歓声をあげつつ縁側に飛びだし、久吉と沢は、一礼して去っていった。
「拳銃の改造をします」
俊冬は、副長とおれから
「ああ、わかったわかった。きいたおれが悪かったよ。呼びつけてすまなかった。今日は、ゆっくりしてくれ。ほら、餓鬼ども。小遣いだ。甘いものでも喰ってこい。念のため、
ちゃんとした部品がないため、そこまで精度はあがらないらしい。それでも、わずかでも
ちゃんとした部品がないため、そこまで精度はあがらないらしい。それでも、わずかでも
朝食後、榎本は自分の
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