先ほど紹介した「社長、その数字の使い方は間違ってます!」を読んで思ったことは、
やはり基本はキャッシュで、且つ家計簿的管理が必要なんだということです。
我々がいつも目にしているBSですが、実際のところ固定資産などは現実よりも高く評価されています。
なぜかというと、法人税を高くとるために、現実よりも高く評価することを税務が求めているからです。
本来、資本というのは、その時点で会社を精算することになったとき、
資産を売却し、借金を返済して残る資産の大きさを表しています。
しかし、実際に会社を精算することになったら、資産の額は半分くらいになってしまうでしょう。
つまり資産を高く評価しすぎているのです。
これはすなわち、本来計上しておくべき費用を少なく計上していると言うことになります。(先延ばしにしている)
これによって何が起きるかというと、「儲かっているのに銭がない」状態になると言うことです。
儲かっちゃったから法人税が増えちゃって、増えた分を払うために借金をするという状態に陥ってしまいます。
と言うわけで、利益よりもキャッシュフローが重要だという話になるのですが、
キャッシュフローの問題はフローしか表しておらず、ストックを表していません。
つまり、いま自由に使えるお金はいくらなのかは分からないということです。
これを解決するために、BSとPLをくっつけて並び替えたりする手法がありますが、
一番わかりやすい管理方法は、
”お金に色をつける”ことだと思います。
ほら、ファイナンシャルプランナーが家庭の支出を抑える方法としてよく紹介してくれる手法です。
それは、今月使う用途別に封筒を用意して、そこに給料を引き出して現金を封筒に入れておくのです。
こうすれば、お金を勝手に使うことが出来ないので、、「儲かっているのに銭がない」状態を防ぐことが出来ます。
企業では、貸倒引当金や退職給付金として費用と負債の計上を行いますが、
あれの問題は、将来的に払うであろう現金に色をつけていないことです。
ただ、実際には現金は、キャッシュフローに現れるように、営業的、投資的、財務的に出入りが激しいので
色をつけておくことは難しいかもしれません。
ここら辺は、私は実務を知らないので、キャッシュをどう管理していくべきかをまた考えてみたいなと思います。