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鎌田実の野球教室

元トラ戦士が分かりやすく指導!

謹賀新年

2015-01-06 17:36:42 | 少年野球

私も今年で76歳。古きよき野球と時代を振り返り、語り継ぐのもよいかな、と思う年齢であり、心境にもなってきた。

あらたまって文を書くということになると大変だが、気楽につぶやくくらいならできるだろうと思い、今年からはじめてみようと思う。

私は現在、阪神大学野球連盟2部西リーグに所属する神戸大学海事科学部野球部監督とKBA(カマタベースボールアカデミー)中学硬式野球の総監督の両方を同大学のグラウンドでやっている。

大学は週4日、中学は土、日、祝祭日に若いひとたちに囲まれ汗を流している。


ティーバッティングのやり方(2)

2010-01-29 17:29:06 | 少年野球
 ティー打撃が慣れてくれば、次は速射ティーだ。これは腕の強さ、足腰の踏ん張り、シャープな振りを見に付けさせるためにやるのだが、少し重めのバットを短く持ち、波打たないように水平に振らせる。打者は通常のスタンスより広く(左足つま先から右足のつま先まで約90センチ)とり、両足親指に力を込めて重心を下げ、ヒザを左右に柔軟に使うことが足腰の踏ん張りの強さやパワーアップ、シャープさを身につけることにつながる。

 また、投げる側は1球ずつの投げる間隔を速く投げなくてはならないからボールの入れ物は早く取り出せる底の浅いボール箱がよいだろう。一挙に10から12個打って終わり、少し休んでまた打つ。中学1年生ならそれを7から10セットできればよいだろう。

 速射ティーは投げる方が難しいと思いがちだが、10から12個と限定するから子供たちは集中するために通常のティー打撃のときよりも思ったよりうまく投げる。

 次にロングティーだ。ティーネットを近くに置いてやるティー打撃よりも私はロングティーの方が好きだ。それはフォローがとれるからだ。

 ネットを近くに置いてやるティー打撃はどうしてもそっくり返り気味でポイントも近くになりやすいが、ロングティー時は「ポイントは前でライナーを打て。フォローをとれ」と指示すれば、そっくり返る子供は少ないからよいと思う。ただ、中には大きいのを飛ばそうとする子供もいるからそっくり返る原因になる。やはり見張り番が必要だろう。

 ティー打撃にはその他にも色々なやり方があるが、コーチがついてキッチリやるのとそうではないのとでは大きな違いが出てくる。「正しくやる」ことが一番重要である。そうでないと、せっかくよいフォームを崩したり悪いクセが身についてしまう結果になることもあるからだ。

ティーバッティングのやり方(1)

2010-01-26 09:34:44 | 少年野球
 ティーバッティングは子供同士でやらせると遊んでしまうことが多く、コーチや大人と行うのがいいのだが、子供の人数が多いとコーチだけではおっつかない。

 KBAでは子供同士でやらせるようにしつけているが、目を離すと遊んでしまうことが多い。遊んでしまう原因は、単純作業なだけで集中力不足と根気のなさである。特にトスを上げる(投げる)側がうまくなげられないからだ。そこでトスを上げる方をキッチリ教えて見張りをつけてチェックしていくようにしている。ティー打撃は打つ方よりも投げる側が一定した球を投げられることが大事である。

 KBAでは下記の図のように教えてやらせている。



 右打者が自然体に構えた左足つま先から投手方向に約1メートルくらいのラインを引く。もう1つのラインは同じ左足ツマ先から一塁方向に1メートルくらいのラインを引く。2つのライン(90度)の真ん中(45度)に長さ約4メートル(子供が通常に歩いて6歩)のラインを引き、そこから投げさせる。その距離が短過ぎると打者がそっくり返る原因になるし、長過ぎると危険だし、子供ではうまく投げられない。

 打つ側にも投げる側にもよい距離は、打者が構えた左足つま先から約4メートルだろう。
慣れてくれば上記のような形式的、決め事的なものは何も必要ないが、慣れるまではトスの上げ方をキッチリ教えてその通り行わせることだ。

 トスの上げ方(投げ方)は、前足に体重を乗せてボールを持った手を打者の方に伸ばし、一端ボールを見せてそこから後ろに引き、振り子のようにトスをする。高さは打者のベルトの高さから胸マークくらいの高さの範囲がよいだろう。

二塁手の守り(2)

2010-01-23 09:00:39 | 少年野球
 KBAでは現在、1年生だけのチームであるからチームプレーやサインプレーは第一段階だが、それでも二塁手の動きは“しどろもどろ”である。3年生になれば高校生並のチームプレーやサインプレーを教えるのだが、理論的には覚えられるが、スローイング力がまだまだ弱いからプレーの成立は難しい。

 例えば無死一、三塁の中間守備の防御のとき、一塁走者がスタート時に三塁走者がホームに走れば本塁へ送球だが、そのときのスローイング力が中学生ではまだまだ弱く、ホームでアウトにできる確率が低い。

 また、無死一、三塁で中間守備を敷き、内野ゴロで三塁走者がホームに走ったときは本塁に送球、走らなければセカンドゲッツーだが、そのときの本塁送球のスローイング力とセカンドゲッツー時の判断力と素早さ、スローング力は中学生には難しい。

 頭では分かるのだが、プレーの成功率が低い。しかし、高校に行ったときのためにその形ができるまでやらせる。3年生の夏頃になってくるとできる回数が段々と増えていくからだ。

 無死一、三塁の防御ができるようになれば、内野手として合格である。

二塁手の守り(1)

2010-01-19 11:20:13 | 少年野球
 KBAのチーム発足時は、練習に際して子供たちに自分の好きなポジションを守らせることにしている。小学生でやっていたポジションはあらかじめ聞いているが、それが適正か自分が好むポジションなのか分からないからだ。

 そこで「好きなところを守れ!」とやる。

 すると一番多く集まるポジションは二塁手なのだ。どこのチームもそうなのかKBAだけがそうなのか定かではないが、小、中学生の傾向として小柄で非力そうでスローイング力の弱い子供はそのポジションを選ぶようだ。それは一塁が近く、捕ってから投げるだけならやさしいからだと思う。

 しかし、やさしいのは中学1年生頃までであって、中学2年生くらいから野球、特に中学硬式野球レベルになってくると二塁手は段々と難しくなってくる。

 チームの守りは、投手、捕手、二塁手、遊撃手、中堅手とセンターラインの強化から始まる。その中でも二塁手は様々なサインプレーにかかわり、ダブルプレーの軸でもあり、中継プレーの中心的存在として動かなければならない。野球のレベルが高くなってくるほど、難しくなってくるのが二塁手なのである。

 従って二塁手は細やかな気配りとシャープなヘッドワークの持ち主でないとこなせなくなってくる。

 サード、ショートの動きは、捕球後の送球は左への動きが多く、自然の動きなのでリズミカルに動きやすく、強肩も見せられるし、躍動感も出せる。その為に自然と好プレーも生まれやすい。しかし、二塁手の動きは、走者が一塁または一、二塁に出ると左への動きと右への動きが大体半々くらいになるからリズミカルにというわけにはいかない。一塁に入るカバーや二塁に入るカバーの判断など複雑になってくる。

一塁手の守り3

2009-11-06 08:59:28 | 少年野球
牽制時のタッチプレー

 走者一塁、牽制時のタッチプレーにもコツがある。走者一塁のときの右利きの一塁手の構え方は図1のように足を位置する。図2のように塁をまたぐと走者の方向にボールが逸れたときに捕球しにくいからだ。

図1


図2


 スタンスをやや広めにとり両膝を曲げ、低い姿勢で構える。グラブを持つ左ひじも縮めて構える。図1はベースの前に足を置くから走者との位置がやや離れる。その分、投手からの牽制を捕球するときはできるだけひじを縮めてボールを引きつけ、走者の近い所で捕球することが大事だ。

 腕を伸ばして捕球すると走者と離れることとなり、走者へのタッチが遅くなる。捕球はボールが弾かないようにネットのスソ部分で深く捕り、ミットを内側にひねりながら片手でタッチをする。ミットの振りと同時に左足ひざも内側(ベース方向)に曲げながらタッチをする。グラブのひねりと左足ひざの内側への動きを同時に素早くさせることで鋭いタッチができる。

一塁手の守り2

2009-11-01 10:27:43 | 少年野球
3-6-3のダブルプレー

 無死または一死一塁で一塁ゴロの3-6-3のダブルプレーはなかなか成立しない。それは一塁手の2つの動きが難しいからだ。

 右利きの一塁手が一塁ゴロを捕球後、二塁に送球するとき、ライン上を走る走者に当たらないようにラインの内側にまずワンステップして素早く移動することが大事。そして二塁の内側に送球する。

 ゴロ捕球が一塁からあまり遠く離れていない位置なら自分で一塁に戻るのだが、その戻り方は、まず一塁ベースを先に確認することが大事だ。一塁手は投げた二塁の方を見ながら一塁ベースに戻る人が多く見られるが、それだと一塁を踏みそこなうことが多い。二塁に送球した後は、まず一塁ベースを確認して右足でベースを踏んでから二塁方向を見る余裕が欲しい。それでも十分間に合うからだ。KBAの一塁を守る子供たちは、それで間に合うことをやっと分かってきたようだ。

一塁手の守り1の2

2009-10-29 10:51:31 | 少年野球
 各内野手からの送球に対しての構え方は、はじめからベースを踏んで構えている一塁手も多い。小学生のときはこれでもよいと思うが、中学生になれば様々なフットワークが使える基本的な踏み方をやった方が今後の飛躍につながると思う。

 それは、遊撃、三塁、二塁などゴロの飛んだ方向に対して構え、右利きの人は右かかとをベースに軽く触れて構える。ベースの確認をしておくのだ。そして右利きの人は右足つま先でベースの端を押すように触塁をする。足がベースの真ん中にいかないように注意することだ。(真ん中は走者が踏むからだ=図1参照)

図1


 小学生のときの移動ベースの場合は、ベースの内側半分を触塁するのがよいだろう。=図2参照

図2


 片方の足ではじめからベースを踏んで決めて構えるとワンバウンド送球や左右にボールが逸れたときに前、後、左、右の足の踏み替えが自在にできにくいからだ。

1、内野からの送球が自分の左方向に逸れ、足がベースに届かない位置で捕球した場合は触塁をあきらめ、走者にタッチをする。その場合、タッチをする位置は捕球した高さで走者の身体のどの部分でもよいが、顔の部分だけは避けた方がよいだろう。

2、内野からの送球がワンバウンドで中途半端なときは、ベースの後ろに下がりながらどちらかの足で触塁して捕球する。フットワークが大事だ。

3、捕手前に転がった打球が打者走者と交錯する位置だと、一塁手は左足でベースを踏み、右足を二塁方向に出し、右手を上に挙げて捕手に対して投げる方向を示してあげる。

4、内野手からの送球が高くなったとき、ジャンプしなくても捕球できるものはジャンプをせず背伸びをしてつま先で立つようにして触塁する。落ち着きと見極めが大事だが、何でもかんでもジャンプをしてセーフにしてしまうことはない。

 「一塁手は伸びて捕球すること」を思い過ぎると捕球と触塁がおろそかになる。小、中学生は、伸びるよりまず捕球と触塁を優先させるべきだ。なぜならかっこよく伸びても足が離れてしまいセーフになってしまうと何にもならないからだ。

一塁手の守り1の1

2009-10-25 11:06:34 | 少年野球
 一塁手は簡単に見えるが、子供たちにとっては難しいようだ。

 走者がいるときといないときの守る位置、送球に対しての構え方、ベースの踏み方、走者へのタッチプレー、投手、内野手連係プレーなど…。それぞれに基本的な動きがあるのだが、正しく出来ていることの方が少なく、自己流が多い。

 よくあることは、打者が安打、二塁打等を放ち、一塁を回ろうとするとき、一塁手のいる位置だ。一塁の前(投手方向)に突っ立っている一塁手が意外に多い。図1の位置だ。これだと走者が一塁を回ろうとするときに接触する。走者がボールを持っていない野手に接触すると走塁妨害となる。正しくは図2の場所か二塁に回ろうとする走者の妨げにならない場所に位置をして走者がベースを踏んでいるかの確認をしなければならない。この2つのことができている一塁手が、意外と少ない。

図1


図2

 また、走者一塁のときは、一塁手はベースで構えるが、一、二塁のときもベースで構えている一塁手がいる。一、二塁のときは、二塁に走者がいて塁が詰まっているのだから盗塁はまずないからベースを離れて守ることだ。そのとき、走者の後ろを守るか前を守るかは監督の指示に従うことだ。

特別編…慌て過ぎ

2009-10-22 10:10:48 | 少年野球
 少年野球でよくある気になるプレーの1つとして“慌て過ぎる”ということがある。慌ててミスを犯すことが多いのである。慌てることは子供に限ったことではないが、小学生から中学1、2年生くらいまでの少年野球に特に多い。

 慌てるということは、一言でいえば技術的にも精神的にも未熟ということだが、相手をよく知らない、見れない、プレーに間が作れない、気持ちの整理がつけられないなど様々な要素がある。慌てることをもう少し抑えられれば、失点は半減するのだが…。その年代の子供には難しいようだ。

 慌てるプレーの中でも次に挙げるようなプレーが多い。

1、投手が二塁牽制時、投手はセットに入ってから1、2、3とカウントしてから二塁に振り向いて投げるような指示をしても投手のカウントも早いし、野手がベースに入るのも早い。早すぎると走者が離塁する間がない。これではアウトにできない。慌てるからだ。

2、一、三塁に走者を出したとき、相手投手は三塁に投げる牽制のふりをして、振り向きざまに一塁に牽制する。あらかじめ一塁走者には注意しているのだが、飛び出してしまう。

3、左投手のとき、一塁方向に真っ直ぐに上げた足がホーム方向に角度を変えたときにスタートだと言っても、足を上げたときに飛び出してしまう。

4、右投手のときでも同じだ。盗塁のサインを出すと投手がホームに投げようとする動きがまだないのにスタートを切ってしまう。

5、投手前への緩いゴロ、そんなに慌てる必要がないのに悪送球。

6、ファンブルした後、慌てて拾ったボールを間に合わない塁に送球して悪送球と二重のミス。

7、ランダンプレーで走者を挟んで「しめた」と思ったが、挟んだ方が慌てて塁間を行ったり来たり、あげくの果てには悪送球。

8、無死または一死、走者三塁で「打球が内野を抜けてから走れ」と言ってあるのにショートゴロで飛び出してしまう。

9、無死または一死、走者三塁で「外野フライはタッチアップだぞ!!」と言ってあるのに外野フライで飛び出してしまい、タッチアップができない。

 子供たちの走塁は、打球が飛ぶと全てが「ゴー」になってしまう。身体が前に行きたくてしょうがないのだ。「行く」「止まる」「戻る」の判断がつきにくい。これらの慌てるプレーの解消には、実戦で一度、二度とミスを犯して痛い目に合い、そして反省、解消していくものであって、練習ではなかなか解消できるものではない。そのためにも練習試合は数多く必要であろう。

 私は、中学硬式野球をはじめて9年になるが、毎年1年生の試合になると同じミスを繰り返す。どんなミスが多いか分かっているから練習で教えるのだが、それでもゲームになるとそのミスを犯す。しかし、2年生の夏頃になるとそのミスも徐々に解消、自分たちで注意することになってくる。第一段階として指導者はそこまで辛抱である。

投手のフィールディング10

2009-10-18 20:55:07 | 少年野球
サインプレーを見逃すな!!

 投手は次に投げる投球のサインは当然ながらしっかり見るが、サインプレーはよく見逃す。それだけ打者を打ち取ることに集中しているからだと思う。しかし、走者が出るとサインプレーがあることを認識するべきだ。それと捕手がサインプレーを出すときは、「サインプレーだぞ」という分かりやすいサインを投手に送るべきだ。

 例えば、グー、チョキ、パーのチョキを始めに4回続けて出せば、「サインプレーを出すぞ」というサイン。そしてその次にサインプレーを出す。これなら投手も見逃すことはないはずだ。サインプレーを数多くやるチームもあれば、少なくして確実にやるというチームもある。これはチームによって特色を出してもよいと思う。

 中学生以上のレベルにはサインプレーは、だいたい次のようなものがあるだろう。

走者一塁
 ①一塁牽制…サイン無しでやることもあれば、捕手からのサインでやるチームもある。

 ②送りバントに際してのサインプレー
一塁手は投手が打者に投げると同時に打者に向かって前に出る。二塁手は一塁手が前進したときに一塁手の後ろから一塁に入る。投手は捕手に外角ウエスト、捕手は一塁に送球して走者を刺す。

 ③「バントをやらせて二塁で走者を殺せ」のサインは、投手の投球動作と同時に一、三塁手が前進して投手はストライクを投げる。

走者二塁
①投手…遊撃手との牽制のサイン
  二塁手との牽制のサイン

②投手…捕手がサインを出して遊撃手との牽制(投手―遊撃手)
   捕手がサインを出して二塁手との牽制(投手―二塁手)

走者三塁
①投手…三塁手との牽制のサイン

無死走者一、二塁、バントに備えて
①ピックオフプレー1(投手―二塁牽制)
・投手がセットに入り1秒静止後、一、三塁手は打者に向かって前に出る(但し、三塁手は二塁走者がいるから少し遅らせる)
・遊撃手は、投手がセットに入ると同時に二塁走者を牽制してから三塁に走る。
・二塁手はベースに入るタイミングを計って二塁走者の牽制に入る。    

②ピックオフプレー2(投手―捕手―二塁)
・一、三塁手、遊撃手、二塁手は①と同じ動きをする。
・投手は捕手に外角にウエスト、捕手は二塁に送球、二塁走者を牽制する。

③バントシフト(三塁で殺せ)
・投手はセットに入って1秒止めてから(チームによってタイミングを決めること)捕手に投球、ストライクを投げてバントをやらせる。
・一、三塁手は投手の足が動いたら打者に向かってダッシュ、遊撃手は投手がセットに入ると同時に二塁走者を牽制してから三塁に走る。
・二塁手は一塁に入る。バントをやらせてサードで殺す必殺シフトだ。

一死または二死走者一、二塁
①投手―一塁牽制(後ろの走者を殺す)
 一塁手は走者の後ろにいるが、投手は一塁手とのタイミングを合わせて牽制

②投手―捕手―一塁(後ろの走者を殺す)
 捕手は投手に外角に「外せ」のサイン、捕手―一塁に送球。一塁手は走者の後ろから一塁に入り走者を殺す。

走者一、三塁(一塁走者がスチール時)
・捕手…投手に送球
・捕手…二塁に送球(遊撃手または二塁手)
・捕手…三塁に送球

などのサインプレーがある。

投手のフィールディング9

2009-10-15 12:30:57 | 少年野球
投手のベースカバー

 投手は本塁、一塁、二塁、三塁と各塁をカバーしなければいけないプレーがあるが、そのプレーを紹介してみよう。

 走者三塁でのパスボール、ワイルドピッチのときのホームカバーは誰でも知っていることだが、次に挙げるプレーはどうだろう。

例1、 無死または一死、走者一、三塁でキャッチャー後方に上がったファウルフライ。捕手が捕球すると同時に一塁の走者がタッチアップする。捕手が一塁走者を刺そうと二塁に送球すると、そのときに三塁走者がホームを突くトリックプレー的走塁があるが、その走者に備えるには、投手はホームベースカバーが欠かせない。

例2、 同じく走者一、三塁で一塁後方にファウルフライが上がり、一塁手と二塁手がともにボールを追いかけていったときには、投手が一塁ベースカバーに入り、その走塁に備える。但し、一塁手、二塁手のどちらかが塁に戻ったときには、一塁をバックアップする。

例3、 同じく走者一、三塁で三塁後方にファウルフライが上がり、三塁手と遊撃手の2人がボールを追っかけて行ったときには、三塁ベースカバーに入り、その走塁に備える。但し、三塁手と遊撃手のどちらかが塁に戻ったときには、三塁をバックアップする。

例4、 無死または一死、走者一塁で遊撃手と二塁手が、二塁ベース後方のテキサス性小フライを追っかけたとき、二塁が空き、一塁走者はハーフウェイにいるから二塁ベースカバーが必要だ。ただし、遊撃手と二塁手のどちらかが塁に戻ったときには、二塁をバックアップする。

例5、 同じく走者二塁で遊撃手と二塁手が二塁ベース後方のテキサス性小フライを追っかけたとき、二塁が空き、二塁走者がハーフウェイにいるはずだから二塁ベースカバーが必要である。但し遊撃手と二塁手のどちらかが塁に戻ったときには二塁をバックアップする。

 投手はマウンドで突っ立っている暇はない。ベースが空いたらどの塁にでもカバーする気配りが必要だ。

投手のフィールディング8

2009-10-12 22:55:45 | 少年野球
 投手のバックアップとベースカバー

 小、中、高の野球の練習で使用するグラウンドはファウルゾーンが狭かったり、フェンスの跳ね返りが無かったりして正確なバックアップの位置づけの練習をすることはなかなか難しい。たまにファウルゾーンの広い、フェンスのあるグラウンドでその練習をすることもあるが、どうしてもバックアップが狭くなり、何のためのバックアップか分からないことが多い。

例1、走者二塁でセンター前ヒットのとき



投手はホームの後方に行くが、少なくとも捕手(ホーム)より15から20メートルくらい後方にバックアップに行く必要がある。バックアップが狭すぎると2人とも越されてしまうような悪送球があるからだ。走者二塁センター前ヒット(1)のときは、投手は(1)の方向からホーム後方にバックアップする。方向が見やすいからだ。センター前ヒット(2)のときは、(2)の方向からホーム後方にバックアップする。

例2、走者一塁、右中間を抜く長打のとき



 一塁走者の本塁突入、打者走者の三塁進塁、外野からの送球はどっちに投げるか分からないときは、本塁と三塁の中間に走り、どちらに送球してもバックアップができるように深く入って備える。

投手のフィールディング7

2009-10-11 23:24:26 | 少年野球
投前ゴロ、スクイズに対してホーム送球

 一瞬を争う送球だが、送球のやり方には2つの方法がある。

 1つは、前進して捕球時、左足の前やや右横顔の下くらいの位置で両手で捕球する。グラブを狭く使い、ボールを止めるだけにして右手に持ち替えてトスプレーをする。その方が安全で正確だからだ。この方法はバウンドが高いと容易だが、バウンドが低いと前のヒザが曲がらない人には難しいかもしれない。しかし、トスプレーを体ごと前に倒れ込むようにするとできると思う。

 2つ目は、グラブハンドトスだが、グラブを深く使っている人は送球のコントロールに安定性を欠くと思う。そういう人は、グラブのネットをうまく利用するか、深く捕ったときには、グラブを上に振らずに押し出すようにトスプレーすることだ。グラブを狭く使っている人はやりやすいと思う。KBAではその両方の練習をやらせている。

投手のフィールディング6

2009-10-07 08:57:09 | 少年野球
投手前ゴロ、サード送球タッチプレー

 このプレーは比較的覚えが早い。一塁送球や二塁送球に比べてもミスが少ないのは、三塁が近いからだろう。

 投手前ゴロ三塁フォースプレーのときは、タッチの必要がないから送球は高くてもよいが、タッチプレーのときは低いボールをベースの右側に投げなければならない。タッチプレーが素早くできるからだ。

 投手は投手前ゴロに対して捕手方向に向いて捕球姿勢に入るが、右投手は捕球後、左半回転して左足をややオープンにステップする投げ方は、サイドハンド気味に横手からベース右側にシュートボールを投げるような気持ちで投げる。そういう投げ方をすると悪送球が出にくいし、三塁手はタッチしやすい。これは中学生でも容易にできる。


・ダッシュして捕球
・左半回転して左足をややオープンにステップ
・ベースの右に横手から低いボールを投げる