藤田投手の表情はこれまで以上にこわばり、目は私を凝視してきました。私は三振が怖かったから初球から振っていこうと決めていました。初球、天井から落ちてくるような落差のある大きなドロップ、それを上から叩くように振って空振り。私は上から叩くバッティングでしたが、藤田投手のドロップは大きくブレーキがある。一旦、上に上がって落ちてくる感じです。
ボールの軌道を見極めて待ちの体勢で捕らえればいいのだが、ボールが上がったところで叩こうと追っかけるから当たらない。まだまだ見極めと技術が未熟だったのだ。
そして2球目、同じようなドロップが低めに来た。これも空振り。これまでの3打席で投げてきたドロップより落差があったし鋭かった。それだけ気合が入っていたのでしょう。私の振りを見れば次もカーブが来るだろうと予感はしました。「何としても当てないと」と私は必死にボールに食らいついていきました。当てに行こうとすること自体が間違っているのですが、そのときは必死だった。
3球目も前の球と同じような低め一杯のドロップ。それをかろうじてファウル。観客席から何ともいえないどよめきが耳に入ってきた。あと1球空振りすればゲームセットだからです。私はそのドロップがもう少し高めに来てくれと願っていました。そして4球目もまたドロップだった。それもバットが届きにくい低め一杯。私は前のめりになってバットば空を切った。ゲームセット。観客席から大きな歓声とどよめきが入り混じって耳に入ってきた。
サードコーチスボックスからベンチに戻ってきた藤村さんは「ヨシ、ヨシ、次だ!次だ!」と誰にとはなしに言われました。私は申し訳ない気持ちで一杯でした。
後楽園球場の巨人阪神戦、新人の初舞台は攻守に明暗を分けましたが、私にとってそれが後々に大きな影響を及ぼすのです。
昨年、私が結成したKBA(カマタベースボールアカデミー)では、来年度の新入部員(現在小学6年生)を募集しています。
詳細については、募集ポスター、募集要項をご覧ください。
ボールの軌道を見極めて待ちの体勢で捕らえればいいのだが、ボールが上がったところで叩こうと追っかけるから当たらない。まだまだ見極めと技術が未熟だったのだ。
そして2球目、同じようなドロップが低めに来た。これも空振り。これまでの3打席で投げてきたドロップより落差があったし鋭かった。それだけ気合が入っていたのでしょう。私の振りを見れば次もカーブが来るだろうと予感はしました。「何としても当てないと」と私は必死にボールに食らいついていきました。当てに行こうとすること自体が間違っているのですが、そのときは必死だった。
3球目も前の球と同じような低め一杯のドロップ。それをかろうじてファウル。観客席から何ともいえないどよめきが耳に入ってきた。あと1球空振りすればゲームセットだからです。私はそのドロップがもう少し高めに来てくれと願っていました。そして4球目もまたドロップだった。それもバットが届きにくい低め一杯。私は前のめりになってバットば空を切った。ゲームセット。観客席から大きな歓声とどよめきが入り混じって耳に入ってきた。
サードコーチスボックスからベンチに戻ってきた藤村さんは「ヨシ、ヨシ、次だ!次だ!」と誰にとはなしに言われました。私は申し訳ない気持ちで一杯でした。
後楽園球場の巨人阪神戦、新人の初舞台は攻守に明暗を分けましたが、私にとってそれが後々に大きな影響を及ぼすのです。
KBA第二期生募集中
昨年、私が結成したKBA(カマタベースボールアカデミー)では、来年度の新入部員(現在小学6年生)を募集しています。
詳細については、募集ポスター、募集要項をご覧ください。