自家がんワクチン １

自家ガンワクチンを打つためには、摘出した自分のガン細胞が必要です。自家ガンワクチンだけではなく、東京女子医大が提唱する免疫療法にも必要になります。これが摘出した臓器は捨ててはいけないという理由です。

　とはいえ、病院によっては「臓器をお渡しすることはできません。」と言うスタンスを取る病院もあり、なかなか自分のものとはいえ、もらいうけるのが難しいのが現状です。

　というわけで、今日は診察に行き、その臓器をもらえるかどうか聞くことになりました。

　外来で偶然ホッシーに出会い、相変わらず話が盛り上がります。

　ホッシー「何それ？」と私の持っている発泡スチロールを見て言います。

　ねこた「あ、万一冷凍されたものだったら、入れ物が必要だと思って、容器を持ってきたんです。」クーラーボックス準備万端の私です。それからホッシーが

　ホ「これから、こないだ撮ったＣＴの結果を聞いて、これからの治療について話し合うのよ。」なんて言っていました。

　そして診察室から出てきたホッシーは不安げに「カンファレンスが終わってないから、方針はまだ決まらないんですって。」と言いました。方針は決まらないとはいえ、選択肢としては、

　１　無治療。

　２　今の変則ＴＪ（ネダプラチン・タキソール）をあと３クール。（ホッシーはパラプラチンにアレルギーがあります。）

　３　２週に１度の地固めタキソール。

　を提示されたそうです。このうちのどれかになるようです。ホッシーは化学療法をすっかりいやがっていたのですが、

　「タキソールの地固めって、「延命効果」っていうよりは、再発する人が少なくなる「根治効果」が高いらしいですよ。」というと、ちょっと乗り気になっていました。量が少ないので髪が生えるのも、明さんから聴取ずみ。

　とはいえ、ホッシーの化学療法歴は２年。よくカラダが持ったなあという感じです。主治医によると、「薬が効いた人ベスト１位か２位に入る。」そうです。

　確かにホッシーは最初手術が出来ないくらいひどくて、手術前に化学療法を１年やった人です。今はマーカーが一桁なので、成功例に入ります。

　でも、さすがのホッシー（５０歳、２児の母親らしい・・・）も、腎臓に不安を抱えるようになったそうで、悩ましいと言っていました。彼女は副作用が全然出ないそうですが。

　さて、臓器ですが、もらえないのも覚悟して行きました。すると、開口一番

　「はい。」

　と渡された、ホルマリン漬けの臓器。

　大きさは薬瓶程度、中身はまあモツというか、なんというか。写真をアップしようと一瞬考えたのですが、「摘出臓器」の写真を自らブログにというのは、悪趣味が過ぎる（露悪趣味？？）ので止めました。

　臓器をもらって、「ありがとうございます。」とさっさと帰ろうとする私を捕まえて主治医が一言。

　「ちょっと待って、こないだの血液検査の結果を。」

　ぬぬ、その言い方は何かあるのか？

　「ＣＡ－１２５は６．２、問題ないね。」

　ということでした。ほっ。それにしても、抗ガン剤を止めてから更に下がり続けるマーカー値。何もしてないのに。

　家に帰ってからが忙しかったです。今度はワクチンを打ってくれる病院を探さなければなりません。ＨＰで紹介されている提携病院を一つ一つ丁寧に調べ・・・。

　ＨＰって重要ですよね。ＨＰの作りが怪しい病院にはかかりたくありません。前回サードオピニオンをもらったＵ医師に、「ここでも出来るよ。」と言われたのですが、もう夕方。Ｕ医師に連絡できないので、他を当たってみました。

　それにしても、ＨＰで免疫療法をやっている医師の履歴を調べると、見事に私立系大学を卒業しています。国公立系（Ｔ大など。）は見あたりません。やっぱりＴ大などは、化学療法ばりばりってことなのかな。

　基本的には、東京女子医大と日本医科大学が熱心なようです。丸ワクを打ってくれると自ら標榜している病院は日本医科大学出身の先生がいるみたいですね。

　ＨＰの先生方の履歴をチェックして、予備校のランキングまでチェックしちゃいました。だからといって、学歴＝安心できるとは限らないのですが。

　結局、ＨＰにて、きちんと自家ガンワクチンについて語っている病院を選択。来週アポを取りました。その時には、インフォームドコンセントをするみたいです。まだ研究段階とも言える新しい治療なので、しっかりと理解して納得した上で受けてほしいとのことでした。そういわれると悩む値段なんですけどね。（１５０万）

　医学部の最低ラインの偏差値って５９なんですね。やっぱ大変だ。