吉元 大二

吉元 大二の心の庭

自分の体に訊く 8

2011-05-09 23:05:25 | 日記
今晩は。

今日は「数息観」からお話しします。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが私のは
「我流」ですので参考にしてください。

まず、姿勢がよくなければ、ちゃんとした呼吸
はできませんね。

正座でも、椅子の上でもいいので、
お尻の真上、垂直にのびた所に頭があるように
まっすぐすわります。

まず、楽に軽く口から息を吐きます。
そのままにしてると、吐き切って今度は自然に
吸う動作に変わります。

ここがまず第一のポイントです。
前回お話しした「奥歯を軽くかみ合わせて口を
閉じた状態」にして、鼻から静かに、ゆ~っく
り吸います。
その時に、ひと~、~、~つと心の中で数えな
がら、吸います。

吸いきったところで、吐くに転じるのですが、
目一杯吸いすぎると、一気に吐く感じになり
ます。

そこで、もう駄目だと言うところまで吸って
しまうのではなく、その手前で吸うのをやめ
る=止める状態にして、次の吐く動作に移行
できる状態に整えてから、吸うときより更に
ゆー~ったりと、静か~に、少しずつ一定量
で吐いていきます。
その時に、ふたー~~~っつ。と、心の中で
数えながら吐いていきます。

初めは、なかなかうまくいきません。
でも、だんだんと長くなっていきます。
人によっては、1分間でそのひとーつふたーつ
の往復が、初めは6回くらいだったのが慣れ
てくると3回位で済むようになってきます。

こうやって息を整えていくのを「数息観」と
言い、座禅を初めてする時に習うもののひと
つですね。

手は、意識の集中の邪魔にならないようにお
臍の下に右の掌を上に向けて置き、その上に
左の掌を上に向けて重ねた状態にしておきま
す。

さて、座っているときであれば、鼻から吸っ
て、鼻から息を出すので構わないのですが、
というより座ってじっとしているのであれば
鼻から出した方がいいのですが、

運動していたり、動きを伴う時は鼻から出す
事はできません。

そこで
呼吸の乱れを極力抑えながらだすのが、前回
お話しした口から出す方法で、然も自然に楽
にだす方法が前回ご案内した方法です。

「体に訊く」という点では、ここがポイント
なのですが、動きの量や速さによって、呼吸
はそれに合わせて変わっていきます。


そして、
実はこの「数息観」を覚えると、いろいろな
形で活用でき、ヴァリエーションができるの
です。

一番、最初にご案内した合掌から天に突き上
げる呼吸法ですが、あれは実はこの呼吸法が
自然に身につく方法のひとつでもあるのです。

つまり、呼吸のこの原初的な理屈があの動き
をすることで、自然にその形になっていくと
いう、自然に身につく方法でもあるのです。

実は、この呼吸法は
今から30年くらい前に、小野派一刀流宗家
笹森 建美先生から教わりました。

稽古の前にいつもこうした呼吸法をやってか
ら一刀流の稽古をしていました。

因みに、
呼吸法はこの合掌するものが基本でこれから
始まり、②「球」をもったポーズ。
バスケットボールくらいの球を持ったイメー
ジの中で行います。

③その球を持ったまま右にずらし、右下に降
ろし、降ろしたらまた伸びて直立し球も中央
に戻し、今度は左に移し、左下に降ろしてを
3度ずつ繰り返します。

その次に、「虎のポーズ」、「わき腹をつま
むポーズ」、「鷹の爪のポーズ」、船の上で
「櫓をこぐ」ポーズと続き、最後は①の基本
の形に戻ります。

で、この先ストレッチをする際に、この呼吸
法が重要な意味をもつようになります。
ストレッチとバレエと、呼吸法とが3つそろ
って一つのものとなるからです。

次回は、ストレッチについてお話ししましょう。

自分の体に訊く 7

2011-05-09 00:19:24 | 日記
今晩は。

今回は“息を吐方法”についてお話します。

ポイントは、
1. どれだけ“長く”吐けるか?
2. どれだけ吐く“量をセーブ”して吐けるか?
言い換えれば、どれだけ自分で意識的に
コントロールできるか?ということなのです。

と言って、どんな時でも“長く、吐く量もセーブして”
という事ではないことはお分かりだと思います。

つまり、その時々に応じて息の調整が自分でできる
ようにするためのものなのです。

では、具体的な説明をしていきます。
普通に口を閉じているときに、口がどうなって
いるか意識した事はありますか?

両顎の力が抜けて自然なかみ合わせになっています。
この状態で息を吐くというのは、鼻からになります。

座禅をしているときなら、これでもいいのですが、
ストレッチや運動をしている時には難しいですね。

なので、口から吐くのですが、普通に吐いたのでは
吸った息が、そのまま一気に流れ出す事になってし
まいます。

これでは、“気”は体の中にたまりませんね。
では、意識して上下の奥歯をかみ合わせてみて
ください。軽くですよ。意識をしないと奥歯のかみ
合わせができないので、そう言いましたが軽くです。

その時、舌は口の中でどうなっていますか?
口の真ん中よりチョット後ろの方に、まるで引っ込
むように小さくなっていませんか?

その状態のまま、唇の真ん中をちょっと開けてみて
ください。奥歯は軽くかみ合わせたままですよ。

すると唇の中央部が軽く開いた感じになるのと
口の中で小さくなって、まるくなっていた舌の上が
少し上あごに、つくようなつかないような感じに
なっていませんか?

その状態で静かに、少しずつ流れていくように吐い
て行きます。

禅をなさった事がおありの方なら、数息観をご存じ
かと思います。
基本はあの要領ですね。

次回、もう少し細かい所を、詳しくお話しましょう。
おやすみなさい。