吉元 大二

吉元 大二の心の庭

自分の体に訊く 17

2011-05-27 21:52:32 | 日記
今晩は。
先週から睡眠時間が3時間位の日が何日か続き
おまけに10キロ近い荷物をもっての移動があ
ったりと、、、、どうなるか?

肩、肩甲骨、腰がバリンバリンになってしまい
何をするのにも辛い状態になってしまいました。

睡眠時間がなく、体が本当に疲れているときは
呼吸法も体操もお休みして、睡眠時間をとって
十分休養をとってからやらなければなりません。

特に、疲れていなかったとしても、夜11時半
以後の腕立てと腹筋はなさらないでください。
特に高血圧気味の人は、時間に関係なく注意
してくださいね。

さて、今回の肩こりと腰は久々の重傷でした。
リカバーするのに何日かかかっていますが、
今回、一番効果があるように思えたのは
前にお話しした腕立てと腹筋、
それと、この先ラジオ体操の9と10とで出て
くる「体を斜め下に曲げる」と「体を回す」を
アレンジした、私の体操バージョンでした。

私の体操では「ふり」はラジオ体操に似ていま
すが内容は全く違います。
でも、今回はこれがかなり効きました。
それと、木刀と刀を使った素振りでした。

さて、体操のお話しに戻ります。
前回の合掌の呼吸法が、ラジオ体操でいう「1.
背伸びの運動」になります。

そして今回「2.腕を振って脚を曲げ伸ばす」
ですが、ラジオ体操とはかなり異なります。

まず、立つ位置ですが、踵を付けて真っ直ぐ
立ちます。前回の合掌の呼吸法の時と同じです。

実は日舞では、この立ち方を“束に立つ(そく
に立つ)”と言います。

ラジオ体操と違うのは、ここからバレエのプリエ
になるのです。

もちろん、バレエと同じではありません。
ドゥミ・プリエともグラン・プリエとも違います。

この「束」に立っている状態から、
ラジオ体操の2.の「腕を振って脚を曲げ」の
ように両手を開きながら、膝を曲げ腰を下げる
のですが、ラジオ体操のようにただ楽にやるの
ではありません。

一番大事なことが、ここでも
「お腹をへこませ、お尻を前に出す。」という
事なのです。

つまり「頭」と「お尻」と「踵」が垂直に繋が
っているように“真っ直ぐに”下がる。と言う事
が大事なのです。そのためには顔も真っ直ぐ前を
向いていなければなりません。

そうすると、自然に腹筋と背筋を使うようにな
ります。

そして、膝を曲げる時は、前ではなく脚の先が
向いている方に曲げます。

バレエの脚のポジション1番、2番では脚の先が、
180度つまり一直線上に左右反対に向く事にな
りますが、体操の場合はそこまでする必要はあり
ません。

ただ、膝の曲がる方向と脚の先の向いている方向
を合わせるという事とできるだけ外向きに開く方
がいいですね。

そして、グランプリエのように踵が完全に上がっ
てしまって、お尻が踵に付くまでは下げません。

踵が上がる前、ギリギリの所位まで、膝を曲げ
腰を落とす感じです。“腰と言うよりお尻です”
なので、ラジオ体操のように、サッサカ、スッ
とは行きません。

息を吸って吐きながら、スーッと両手を開きなが
ら、下がって行きます。
そして、両手が開き切ったところと、お尻が下が
りきった時は同じです。

ですから、息を吐きながら、両手はゆっくり開き
、お尻もゆっくり下げて行きます。
下がりきったところで手が開き切ったところで
ほんの一呼吸止めます。これが大事です。

そして、スット戻しながら束に立ちます。
たった時は手も戻って、戻る勢いで体の前で軽く
交差します。
この時、腰も下に伸びてから戻って一番高くなっ
た時になります。
その、一番高くなった時に、一瞬で軽く息を吸い
込み、また両腕を開きながら下がります。

これを 
1234、2234、3234、4234まで
行います。

ではお休みなさい。


自分の体に訊く 16

2011-05-23 21:46:07 | 日記
今晩は。

まずは、いつもお読み下さっている方に改め
てお礼をいいます。

こんな長い文章だけのブログにお付き合いい
ただき本当にありがとうございます。

土曜は一刀流の稽古に、昨日は剣道の稽古
に行ってきました。いい稽古ができました。
いい稽古と言うのは、今の自分にとってまさ
に「必要なもの」とか「必要な事」を明らかに
してくれたと言う事なんですね。

不思議なのは、剣術と剣道では道場が違うの
ですが同じ事を先生や先輩からいわれました。
主に技術面の事を言われているのですが、
実はその事はそこにとどまりません。
“心が形になって現れる。”と、一刀流では
先輩から、剣道では先生から言われたのです
が、私が人間として、今どうあるべきか?を
問うているんですね、、、。

一刀流と剣道では技術的にも考え方も全く違
うものなのです。
(最終的には一緒になるのですが、、、、
いつかお話ししようと思います。)
それなのに昨日言われた事は、全く同じ事を
言われたのです。凄いな、、。と思いました。

さて、いよいよ体操に入ります。
普通、体操の初めと終わりに深呼吸をします。

然し、ここでは以前お話した「合掌の呼吸」
をします。
体操と同じように初めと終わりに呼吸をします
が、初めと終わりとでは、やり方と目的が異な
ります。

体操初めの呼吸

踵を合わせて立ちます。合わさった踵の上、
にお尻が来るように、そしてお尻の上に頭が
乗るように、真っすぐ立ちます。

“踵とお尻と頭が一本の線で結ばれている”
事を意識する。これが一番大事です。

これを意識することで、自然とお腹をへこませ、
お尻は前に突き出す動きが生じるからです。

それによって体の中に“芯となる棒”ができ
ます。前からと後ろからとに押されて、真っすぐ
体を支える形になるのです。

植木鉢にさし木をするときに、周りをしっかりと
土で囲まないと倒れてしまいますね。
それと同じです。

踵を付けて立って、足の先は正面に向かって
45度開きます。つまり、足と足の間は90度
開きます。

この状態で、「自分の体に訊く3」でお話し
した“合掌から、天に向かう”呼吸法をする
のですが、踵をつける意味は体の中に“芯”
を立て、そこに“気”を通わすために必要に
なります。

かなり、集中して気を吸い、頂上で吐き、
ゆっくりと吐きながら両手を開きながら降ろ
してきます。吐き切るまで下まで降ろし、
両手を体の前で交差します。

この時は吐き切って真空上体というか、息が
止まっている状態です。止めてるのではなく
吐き切って呼吸をしていない状態です。

当然、苦しくなります。そこで、軽く両手を
開きながら、自由に軽い呼吸をします。
胸から、腹から、頭の中まで開放します。

そして、また合掌し“気”を集中させて息を
吸いながら、合掌の手をあげながら呼吸法を
します。

この呼吸法を2回して、体の中の“芯に気を
満たして”から体操に入ります。

次回はいよいよ、バレエを意識した体操です。
では、お休みなさい。

自分の体に訊く 15

2011-05-21 00:16:35 | 日記
今晩は。

スミマセン。腹筋の話で一つ訂正があります。

肘を膝に付けて腹筋するときに、踵を膝の上
に乗せるとお話ししましたが、足首を膝の上
に乗せてください。

自分の意識では踵なのですが、実際は足首で
した。足首のへこみを膝の上に乗せていまし
た。でないと安定がとれません。

腹筋が終わった後、開脚してストレッチした
り、両足を前へ揃えて伸ばして足の指を持ち
上げたり、その時の気分でやっています。

ただ、これはやってみてください。
腹筋から起き上がって、普通の体育座りから
手を使わずに立つのです。

腕立てと腹筋でバランスがとれるようになっ
ているとすっくと立ち事ができます。

お尻の移動と足の裏を踏ん張ってお尻の反動
を使えば簡単に立てるのですが、バランスが
取れていないと立てません。

次回から、ストレッチのラジオ体操のお話し
をします。
ですが、基本の振りがラジオ体操と同じとい
うだけで、中身は全く異なります。
実際の動きで一番近いのは、バレエのレッス
ンだと思います。

でも、気持ちがいいですよ。
お休みなさい。

自分の体に訊く 14

2011-05-19 00:12:51 | 日記
今晩は。

今日は“腹筋”についてお話しします。
腹筋は、これまで何度も腰を痛めてき
ました。

痛めないようにするにはどうしたら
いいか?

意外と簡単でした。単純に
腰を使わなければいいんですよね。

では、まず仰向けに寝ます。
両ひざを立てます。
私は、踵をお尻にあてるようにします。

そして、両手を頭の後ろで組んで腹筋
します。

この時、肘を使って反動をつけたりせ
ず、腹筋と背筋だけで上体を起こそう
とします。

でも、実際は上体を起こすなんてムリ
です。そうです。上体を起こす必要は
ありません。

腹筋を使って、上体が床から少しでも
上がればいいのです。

大切なのは、上体を上まで起こす事で
はなく、腹筋を使う事なのです。
という事は、背中が床から15度でも
10度でも上がっていればいいのです。

その状態をキープするだけでも大変です。
なので、背中を上げられるところまで
上げて、止まりそこでカウントします。

この時もゆっくりか?早くか?は、
ご自分でやり易い方法を探して下さい。

これは正面での腹筋です。

次に、
右足の踵を、左足のひざの上に乗せて
下さい。右ひざが手前にきますね。

その右ひざに、左のひじをあてるよう
にします。

つまり、上体を起こし気味にして、手
は頭の後ろで組んだままになっている
ので、両ひじは左右に開いている状態
になっています。

その開いている肘を、膝がしらに付け
るのです。

これは、無理であれば真似事でもいい
ので、できる限り近づけてください。
これも、慣れないと難しいですね。

これも、付けられたら付けた状態で
息を止めカウントをとります。
右が終わったら左というふうに、必ず
左右対称に行います。

私は、
正面20回、右20回、左20回を
2回ずつ繰り返してやっています。

不思議な事に左ひじを付ける時より
右ひじを左ひざに付ける時の方が、
上体が起きやすくなります。

自分の体に訊く 13

2011-05-16 17:13:47 | 日記
今日は。

腕立ての話の中で、何回やればいいのか?
深く目一杯やるのか?それともテンポよく
あさく回数をやるのか?と思われた人が
いるかもしれません。

腕立てができない人の場合でもお話ししま
したが、回数とか内容は人それぞれ、自分
にあったやり方を探されてください。

私は、深く曲げる腕立てを、30秒で20回と
いうペースでやっています。
時々、初めの3回を特に深くゆーっくりと
あえてすることがあります。

元々の目的が筋肉を鍛えるためのものでは
ないので、回数は関係ないのです。

腕立てが終わった後にもう一つ大事な動き
があります。

腕立ての姿勢から、足を手の方に前に寄せ
ます。ては付いたままです。
という事は、自然と腰が持ち上がって、
猫が怒った時のようなポーズになりますね。

足の裏がピタッと床について、手なり指先
が床に付いた状態になります。

体の柔らかい人は、手の裏もぴったり床に
つき、しかも膝も真っ直ぐ伸びて、、。と
なりますが、普通の人はそうはいきません。
膝は曲がったままになっているはずです。

でも、その状態が大切なんです。

柔らかくするのが目的じゃありません。
無理して膝を伸ばしたり、体を伸ばす必要
は全くありません。

それより、
大事なのは、足の裏がペたっと床についた
状態で状態をできるだけ柔らかくし、お尻
が天に向くようにしてください。
で、上体はただぶらぶらさせておきます。

下に下がっている上体は頭から手からみんな
引力で下に垂れ下がったイメージです。
お尻の所を上から掴まれている感じです。

その後、床についている足の裏から大地の
エネルギーが伝わってきて、一つ一つドミノ
ゲームのようにバトンを受けるように連鎖し
て繋がってきます。それが、腰まで到達する
と、その連鎖は更に続き、背骨の一つ一つが
ドミノのように繋がっていき、それに伴い
上体が起きてきます。

そして、最後は頭まで繋がり、真っすぐ立ち
ます。

深呼吸したのち、今度は一つ一つ繋がって
いた骨が、一つ一つ外れていき上から下に
崩れていくように、またブランと下がります。

膝は曲げていていいので、とにかく脱力して
いる状態です。

そして、もう一回下から繋がっていき
上まで到達して終了です。
再度到達したら、呼吸を入れ替えます。

これは、「野口体操」の中の“上体のぶら
下げの動き”と言われるものです。

28年前にTBSの大山勝美さんらが開いた
「緑山私塾」という養成機関に外部講師とし
て招かれた野口体操の指導員の方が教えて
くださいました。

私はこの動きをしたときに目からうろこが
落ちた感じがするほど感動しました。
ぶらん、、、と下がった時に、これまで感じ
た事のない気持ちよさを覚えたからでした。

私の「自分の体に訊く」という言葉も、その
感覚を作ったものの中にも、この野口体操の
創始者の、野口 三千三氏の考え方の影響が
大分あるように思います。
野口 三千三氏の著書に
「野口 体操 からだに貞(き)く」という名著
(柏樹社刊)があります。
野口体操そのものの本には、
「羽鳥 操著 野口体操入門」
(岩波アクティブ新書)があります。

その他にも
私の「自分の体に訊く」という発想は、この
他に、大徳寺の尾関 宋園老師の「大安心」と
小野派一刀流宗家の笹森 建美先生の話。
因みに、
笹森先生はプロテスタントのメソジスト派の、
つまりキリスト教の牧師です。
これらが、私の中で融合して、それが一刀流
や剣道の稽古、山田鉄先生の徒手体操の訓練、
そして花柳左代之師の下での日舞の稽古とい
った=実践の中で出来上がっていったのだと
思います。