吉元 大二

吉元 大二の心の庭

“かたち”の話

2010-10-25 21:19:59 | 日記
先週、NHKテレビの100年インタビューという番組で、
裏千家の千玄室大宗匠が出演されていました。

その中で、大宗匠が『物事は全て「かた」から入る。
その「かた」に血が通うようになって初めて「かたち」にな
る。物事は皆創です。仕事もそうです。』と言うような事を
仰っていました。

私は、この手の話は整合性が取れていなかったり、荒唐無稽
な無理なこじ付けだったりする事が多いので、あまり好きで
はありませんが、このたとえ話は、よくよく考えてみると、
よく的を射ているなぁ、、。と思いました。

そして、フト“血が通う”所まで行くこと自体大変なことだ
なぁ、、。とも思いました。

血が通う。そこまで行くには“気”がなければ到達しません。
気は心です。仏作って魂入れず。もそうですね、、、。

そして心が“かたち”になったもの、それは“言葉”。

そこで、ヨハネによる福音書の第1章第1節~の有名な
“初めに言(ことば)があった。言(ことば)は神と共にあった。
言(ことば)は神であった。、、、”
を思いだしました。

すべて同じなのだとつくづく思います、、、、。

朝の楽しみ

2010-10-20 22:50:26 | 日記
NHKのラジオの番組に音の風景というのがあります。
それを聞くとなんだかホッとします。

我が家の横は長い階段の坂になっていて、小学生の登校
ルートになっています。

毎朝、何を話しているのかは分かりませんが、キャッキャ
ッと楽しそうに話しながら歩く子供達や、タッタッタッタ
と駆け足で来る子や、学校に行くまでの道端まで遊び場に
してしまう子、面白い事をやったり、言ったりしてエンタ
ーテイメントの場にしてる子。

そんな子供たちの話し声や、笑い声がとても心地よく響い
てきます。

子供たちの素直なエネルギーは、とてもいい波動となって
伝わってきます。

先日の夕方、その階段の一番下にあるチョッとしたスペース
のところで、高学年の女の子達が、丁度、三菱のマークのよ
うに、真ん中にそれぞれのノートを広げて地べたに腹ばいに
なったり、横に足を投げ出したりして、何の集まりかは分か
りませんがリラックスして楽しそうに話しこんでいました。

昔は、そうした光景をあちらこちらで見る事ができましたが、
3年前まで済んでいた都区内では殆ど見る事がなくなってい
ましたから、心配しながらも何だかとても微笑ましい光景に
嬉しくなってしまいました。

朝、虫の声がめっきり少なくなってきましたね、、、。


音魂(おとだま)2

2010-10-20 22:40:59 | 日記
音楽の楽曲の中にはそれ自体が生きているとしか思え
ないような曲があります。
それが一部の魔法使いの手にかかると、一つ一つの音
符がまるで生き物のように、呼吸をし自由に動きだす
事があります。

ワルター・ギーゼキングの弾く、ドビュッシーがそれ
のように思います。

一方で
1937年38年に録音されたブルーノ・ワルター指揮
ウィーン・フィルのブラームスの3番と
1943年12月にベルリンでライブ録音されたフルト
ヴェングラー指揮ベルリンフィルのブラームスの4番は、
時代の空気と人々の心が曲の一つ一つの音符と融合し、
異様な緊張感に満ちたエネルギーをはらんだ、巨大な
“音魂”へと変化しているように思えてなりません。

ワルターはユダヤ人であったがために、この後すぐ亡命
を余儀なくされます。
フルトヴェングラーとベルリン・フィルはこの1年半後、
ベルリン陥落に立ち会うことになります。この時すでに
ドイツは、坂を転がり始めていました。

第二次世界大戦という狂乱の時代を挟んだ、まさに初め
と終わり頃に録音されたこのレコードからは、人間と時
代そのものが極限にまで追いつめられた時に発する異様
な空気や緊張感そのものがレコードの溝から1本1本立
ち上っているのです。

そう、音の一つ一つが魂を得られた事を喜んでいるかの
ように、生き物としての命を取り戻して動き回るのです。

ありがたい事に、戦後の48年にフルトヴェングラーの
ロンドンでのブラームスの4番の4楽章のリハーサルシ
ーンを YOU TUBE見る事ができます。

まさに、伝説の魔法使いの技を今に残してくれています。



音魂(おとだま)1

2010-10-20 22:39:20 | 日記
昨日は高校の同級生だった渡辺俊幸君の講演を聞き

に行きました。話の内容もさることながら、実に様々な

“気付き”と“学び”が得られて、『今日は聞いておいて

良かった、、、。』という感じでした。



一言で言うと、“人は生き様が全てなんだなぁ、、。”

と言う事を目の当たりにした思いです。



彼は、NHKの大河ドラマや朝の連続小説、映画音楽の

作曲家として、またさだまさしさんのプロデューサー、

アレンジャーとしても有名だけど、そうした表面的な事で

はなく彼が語る彼自身の生き様を通して、“自分の人生

に対する姿勢”や彼を支えている“心”が彼の音楽の源

なんだという事が直球で伝わってくる2時間半でした。



来年の 8月28日にはコンサートがあるそうです。

CDなどで聞くのではなく、コンサートで直接生の音に触

れたときにどんなメッセージが届くのか?

今から楽しみです。


渡辺君のHPの URL です。↓



http://www.toshiyuki-watanabe.com/

年相応にならないとな、、、。

2010-10-20 22:36:17 | 日記
最近は、大企業のCEOや医師、大学教授っていう役が

多くなってきました。

たまに、正体不明のセレブというのが入りますが、、。

小津安二郎監督の映画「秋日和」に出てくるファンシーな

3人の紳士達。

佐分利 信さん、中村 伸郎さん、江川 宇礼雄さん達の

かもし出す空気感に憧れていたのが、自分がもうそのよう

な年になってしまったんだなぁ、、。と思うと恥ずかしいやら

気を引き締めるやら、。

バッハのプレリュードとフーガが似合うような男になりたい

なぁ、、、、。と、このごろつくづく思うようになりました。