吉元 大二

吉元 大二の心の庭

NHK大河ドラマ

2012-01-22 22:49:43 | 日記
ゴメンナサイ。更新がとんでもなく遅れて。
「自分の体に訊く」シリーズをはやく完結させ
なければ、、、。と思っています。

でも、他にも書きたい事が沢山あって、、。

僕は昔、大河ドラマのフアンだった。
ドラマの醍醐味。映画でも、、。その中に
「全体のリアルさ」というものがあると思う。

その意味で、
NHKの「坂の上の雲」は凄かったな、、、。
特に、軍艦が進路を変える時にヒール(傾く事)
しながら、大海原の波を蹴散らしていく所の
CGや、明治期の東京の民家のたたずまいなどなど
感服してみてました。

で、今回の「清盛」ですが、
NHKの装置、背景はとにかく凄い。うまい。
けど、他は、、、、。

今日の「清盛」では、
上皇が冠に、黒の縫腋袍(ほうえきほう)着用して
いるのに、伺候している臣下のものが烏帽子に
狩衣はあり得ないのではないでしょうか?
例えは悪いですが、首相官邸で首相がフォーマル
スーツをきているのに、閣僚がチノパンにセーター
でいるようなものだと思います。

それに上皇が、いくら天皇ではなくなったとはいえ
黒の縫腋袍を着るだろうか?普通は直衣だと思う。
それに緋色の指貫をはいていたが、そうなのだろ
うか?

それに、誰かに声をかけるとき、特定の人を指して
言うとき、今で言う名前でいっている。

何故「官名」で言わないのだろう?

これもおかしな話だ。官名であればこそいろいろな
事が分かってくるし、伝わるはずだし、そこを
分かりやすく、さりげなくきちっと伝えられるよう
に書きこむのが脚本家の役目ではないでしょうか?

あの「定家」が中納言になおりたくてどれだけ苦労
した事か?

いつだったかの大河ドラマの中で岡本信人さん演じる
「定家」が苦しんでいるところをチラッとシーンの中
にいれてあり、そのために時代性が非常によく伝わっ
たりしました。

そうそう、これは特筆すべきですね。
いろいろと問題があった「勝海舟」の時の「小御所
会議での山内容堂」の台詞。

大久保利通に対して、「その方の主人である“松平
薩摩守”殿がこの場に見えられぬのは何故じゃ。」
と問い詰めるシーン。

「松平薩摩守」これに全てが現れています。
この時は、容堂役をやった俳優さんが良かった。
その前のシーンのナレーションから、今でも鮮明に
覚えている。
あの俳優も有名な人ではないし、後にも先にもこの時
ワンシーンだけだったですが、それだけに余計に印象
深い物があります。

結局、これはこの時の演出家が「その時の空気」を
読み込んでいたから、見ている私に緊迫した空気が
伝わったのだと思います。その上にその時の脚本が
よかったのだと思います。

そういうところから、きちっと作っていく事で
ドラマ全体のリアルさ(真実度)と品位に対する
集中度が高まっていくものだと思うのです。
勝海舟なんて、1974年。38年前、、、。

今日の「清盛」。あれでは俳優が可哀想だ。
どんなに一生けん命やっても、土台や柱がそう
では、みなそのように見えてしまうからだ。

昔の大河の「新平家物語」の時は、セットや
背景は比べ物にならないくらい貧弱だったけど
衣装や言葉やせりふの中身、時代性、空気など
は比べ物にならないくらい良かったと思う。
いやきちっとしていた。

今のは、どうみてもマンガだ。
演出家もプロデューサーも視聴率のことしか
頭にないんだな、、。

世の中みんなそうなってきている。
これでいいのかな、、、?