吉元 大二

吉元 大二の心の庭

娘に教えられて

2011-03-05 00:50:52 | 日記
電車の中で本を読んでいて、涙をこらえられなく
なってしまいました!
思わず周りをそれとなく見回してしまうほどに。
こんな体験は何十年ぶりでしょうか?

高2の娘が日本史の先生に言われて学校の図
書館から借りてきた本を「今、年末試験中だから
パパ先に読んでいいよ!」と渡されたのが

百田(ひゃくた)尚樹著の“永遠の0(ゼロ)”
という本でした。

普段なら、「いいよ、、。今は」と言って断るはずが
面倒くさいなぁ、、。と心の中で思いながらも今回
はさわりだけと思い読み始めました。

が、これはすごい本でした。

ジャンルでいえば小説です。若い姉弟がそれまで
知らされていなかった、特攻で戦死した実の祖父
の事を、昔の戦友や知人だった人を尋ねていく内
に、戦争という過酷な世界の中で“必死”に生き
た祖父とその周りの人たちをまるでその場に居合
わせているかのように感じさせる本です。

そこには、確実に死に向かっていく人間が必死に
生きようとした「人間の業や愛や葛藤」とが描か
れています。
そしてそれは、今まさに現在を生きている自分に
突きつけられる“人間としての務め”とは何なの
か?を問うものでもあろうかと思います。

私はこの本を読んでいて
『おまえはいったい何をやっているんだ!』
『今、何をしなければならないのか?』
『何を考え、どこを見てるんだ!』と天から
大きな鉄槌でガツンと頭をぶん殴られているよう
な気がいたしました。

それにしても、娘がなぜこの本を私に先に読めと
言ったのでしょうか?特別な大意はないでしょう。
然し、そうだとしたらある意味余計に、娘の口を
借りて天の神様が“目覚めよ!”と言っているか
の如くに思えます。

私は、この本は国民の一人ひとりが必ず読むべき
本だと心底から思いました。

図書館に返す本なので改めて購入する事にします。

株式会社 太田出版 百田尚樹著「永遠の0」です。