GX7とGM1を触ってきた。
GX7は前にも触ったことがあるので、印象変わらず。各要素を煮詰めたミラーレスの現在における集大成的なカメラだが、反対から見ると全く尖ったところがなく、特に魅力があるわけではない。
GM1は予想通り。良い高級コンデジだが、マウントを持っている意味が感じられない。
また、レンズの繰り出しが硬いのにボディに手をかける部分がないから、撮り始める際に
カメラをつかむ→レンズを繰り出す→カメラを持ち直す→レンズを持ち直す
という動作が必須でめんどくさい。
パナソニックは現在、大手電機メーカーの中で、もっとも「選択と集中」ができていない会社だ。
前にも書いたけど、「選択と集中」というのは、自社がなりたい部分、勝ちたい部分に
集中して投資(人材、時間、お金を)するというもので、不採算事業から撤退することではない。
現在のLumixを見ると、その典型的な間違いが見られる。
パナソニックのカメラ事業は、本来、AVメーカーを志向するパナソニックにとって、基幹事業の一つになるべきものだ。(だからこそ、全く持っていなかったデジタルカメラ事業を一から立ち上げたのだ)
だから、パナソニックのカメラは、基幹事業になるべく、ボリュームゾーン、マスマーケットに対して商品を提供しなければならない。一家に一台、くらいの普及率を目指さないと、パナソニックの企業戦略に適合しない。
ところが、GX7にしても、GM1にしても、狙っているのはカメラ好きユーザーだ。
近年のデジタルカメラ事業が
A. カメラ好きユーザーが買う高級路線 → 儲かっている
B. 一般ユーザーが買うエントリー路線 → 儲かっていない
という現実から、Lumixは儲かっていない部分(B)から逃げて、儲かっている部分(A)に志向したわけだ。
これは企業としての「選択と集中」ではないし、企業の基幹戦略とも離反している。
このカメラが、たとえばPENTAXから出ていたなら、「これは良いカメラだ」ということができるだろうが、
パナソニックから出た以上、戦略ミスでしかない。
Lumixも、基幹事業であるならば、それに見合った真面目なマーケティングをしなければならない。
現代において、一家に一台あるデジタルカメラとは、どういうものなのか。
真剣に考えて、それを提供しなければならない。
個人的には、子どもとペットを、動画もスチールも綺麗に取れるカメラだと思うが。
自分や友達は、スマフォで十分だろう。それ以上を望むのは、子どもとペットだ。
Lumixを「ムービーカメラ」と位置づけたときの理想は、まだ生きている。
お花を撮りたいカメラ女子と機材マニアなカメラおやじを足しても、
市場としてたかが知れていることは、この数年ではっきりしたじゃないか。
追記 :
Lumixの事業部長によると、今後のLumixの展開は「高付加価値」と「アート志向」なのだそうだ。
すごすごと現在儲かっているニッチ市場に逃げこむPanasonicの考え方が出ちゃっている。
GX7は前にも触ったことがあるので、印象変わらず。各要素を煮詰めたミラーレスの現在における集大成的なカメラだが、反対から見ると全く尖ったところがなく、特に魅力があるわけではない。
GM1は予想通り。良い高級コンデジだが、マウントを持っている意味が感じられない。
また、レンズの繰り出しが硬いのにボディに手をかける部分がないから、撮り始める際に
カメラをつかむ→レンズを繰り出す→カメラを持ち直す→レンズを持ち直す
という動作が必須でめんどくさい。
パナソニックは現在、大手電機メーカーの中で、もっとも「選択と集中」ができていない会社だ。
前にも書いたけど、「選択と集中」というのは、自社がなりたい部分、勝ちたい部分に
集中して投資(人材、時間、お金を)するというもので、不採算事業から撤退することではない。
現在のLumixを見ると、その典型的な間違いが見られる。
パナソニックのカメラ事業は、本来、AVメーカーを志向するパナソニックにとって、基幹事業の一つになるべきものだ。(だからこそ、全く持っていなかったデジタルカメラ事業を一から立ち上げたのだ)
だから、パナソニックのカメラは、基幹事業になるべく、ボリュームゾーン、マスマーケットに対して商品を提供しなければならない。一家に一台、くらいの普及率を目指さないと、パナソニックの企業戦略に適合しない。
ところが、GX7にしても、GM1にしても、狙っているのはカメラ好きユーザーだ。
近年のデジタルカメラ事業が
A. カメラ好きユーザーが買う高級路線 → 儲かっている
B. 一般ユーザーが買うエントリー路線 → 儲かっていない
という現実から、Lumixは儲かっていない部分(B)から逃げて、儲かっている部分(A)に志向したわけだ。
これは企業としての「選択と集中」ではないし、企業の基幹戦略とも離反している。
このカメラが、たとえばPENTAXから出ていたなら、「これは良いカメラだ」ということができるだろうが、
パナソニックから出た以上、戦略ミスでしかない。
Lumixも、基幹事業であるならば、それに見合った真面目なマーケティングをしなければならない。
現代において、一家に一台あるデジタルカメラとは、どういうものなのか。
真剣に考えて、それを提供しなければならない。
個人的には、子どもとペットを、動画もスチールも綺麗に取れるカメラだと思うが。
自分や友達は、スマフォで十分だろう。それ以上を望むのは、子どもとペットだ。
Lumixを「ムービーカメラ」と位置づけたときの理想は、まだ生きている。
お花を撮りたいカメラ女子と機材マニアなカメラおやじを足しても、
市場としてたかが知れていることは、この数年ではっきりしたじゃないか。
追記 :
Lumixの事業部長によると、今後のLumixの展開は「高付加価値」と「アート志向」なのだそうだ。
すごすごと現在儲かっているニッチ市場に逃げこむPanasonicの考え方が出ちゃっている。