週刊なんとか

考えたことを放り出すためのブログです。

Nikon1 設定

2012-07-30 23:14:22 | Nikon1


Nikon1を普通に使用するための設定を書いておく。
結構あるな。

露出モード:P プログラムオート
おまかせシーンだと、下に述べる設定の切り替えが出来ない。
A(絞り優先)を使う手もあるが、Pモードが楽チン。

AFエリアモード:シングルポイントAF
このカメラ、オートエリアAFにすると、結構適当に
ピント面を合わせてくる。
(この辺でいいか? みたいな感じ)
隣の人やら椅子やら帽子やら、その辺にあるものにピントを
合わせたがるのも困りもの。
なので、一点AFでちゃんとピンと位置を合わせる。
Nikon1で撮った写真で何かもやっとした感じがあったら、
たぶんピントが合ってないんだよ!

フォーカスモード:AF-S
AF-AやAF-C(つまり、自動追尾オートフォーカス)にしていると、
あっさりとピントが背景に抜けてしまうときがある。
せっかく一点AFで使用するのだから、きちんと
フォーカスロックして使おう。

アクティブD-ライティング:しない
これは写真の暗部を明るく起こして、逆光等でも
暗部が見えるように出来る、ニコン自慢の機能だが、
必要なとき意外はOFF。
基本的に写真のコントラスト(陰影)が壊れてしまう。
Nikon1の写真が白っちゃけた様になると感じたら、
これが原因。

以下は好みで。

ホワイトバランス:オート
これはオートでいいが、オートでは緑が強くなる感じなので、
詳細調整でM+1に調整する。
暖色系が好きならA+1。

ピクチャースタイル:SD(スタンダード)
個人的には、ちょっとシャープネスを上げている。
彩度の強いのが気になる人は、スタンダードから彩度を-1
してやると自然に近くなる。
コンデジ的なパリッとした画風が好きなら、彩度を+1。
風景を撮るときは、LS(風景)を使うと引き締まる。
・・と思う。使ったことない。

画質モード:FINE
まあ、これは好みだけど・・
画素数が少ない分を多少でもカバーする意味でも、FINEを使っておく。

Nikon1 J1 レビュー

2012-07-30 23:07:11 | Nikon1


Nikon1 J1を購入してしばらくたち、だいぶ使う機会があったので、
レビューすることにする。
よく言われることだが、このカメラ、使用してみると、
スペックで想像するのと違う印象があるカメラだ。
基本的に論旨をまとめるつもりがないので、読みにくいのは勘弁。

このカメラの魅力は突き詰めると2点。位相差オートフォーカス(AF)と、サイズだ。



まず、位相差AF。コンパクトデジカメとミラーレスに搭載されている
コントラスト式AFは、基本的に動いているものに対してはピントは合わない。
最近かなりがんばってきてはいるが、やっぱり根本的には合わない。
だから、通常コンデジやミラーレスの場合、被写体には止まってもらわないといけない。
「はい撮るよー」、パシャ、というわけだ。
これを知らないで撮ると、人物にピントを合わせたつもりが、
気が付くと隣の柱にピントが合っていた・・というようなことになる。

それに対して位相差AFはどんなときでも基本的に合うので、
被写体に止まってもらう必要が無い。
動いていても、走っていても、しゃべってても笑ってても踊ってても、
いつでもピントを合わせてシャッターが切れる。
ミラーレスで位相差AFを搭載してるのは、Nikon1だけだ。

僕の子供(現在3歳)の写真は今まで、子供が止まった瞬間を
狙って撮っていたのだが、その必要が無くなった。
いつでも撮れる。
いままでコンデジでは頑張って狙って成功写真は2~3枚に一枚だったのが、
Nikon1では気楽に好きに撮ってもほとんど成功写真になった。
これは天国。
良い意味で、遊んでいる片手間に写真を撮ってしまえる。
子供と遊びながら写真をちょっと撮る身としては、これはすごく重要だ。
(まあ、肝心のピント面が甘かったりするんだけどね)
(ピントが合いにくいのを防ぐ設定は、別エントリーに記載)

設定はカメラ任せにして、フルオートで撮りたい瞬間を撮る。
そういうカメラだと思う。
それをサポートするオート露出やホワイトバランスは非常に賢い。
気持ちよく撮れるので、好きになってしまうカメラだ。
人物(特に子供)やペットを撮る人にとっては、ぜひお勧めしたいカメラ。



次にサイズ
Nikon1のセンサーサイズはミラーレスの中でダントツ一番小さいため、
いろいろ非難の的になっている。
たしかに、Nikon1は絶対的な画質性能だと他のミラーレスに劣る。
高感度性能も正直たいしたことない。
(コンデジよりはずっと上だよ)

しかし、このカメラは上に述べたように、
基本的にAF能力を生かした高速スナップカメラだ。
土俵が違う。じっくり静物を撮りたい人は、
他にもっと綺麗に撮れるカメラはある。
(条件が良いところでは十分綺麗な絵が出る、
という意見もあるかもしれないが、条件が良いところなら
コンデジでも良い絵は出る)

じゃあ、将来的に他社のミラーレスが位相差AFを搭載してきたら、
このカメラって良い事がなくなるのか。

そうでもないと思われる。それが(良い意味での)サイズの話だ。
300mmの望遠ズームレンズが手のひらに乗るサイズなのは、Nikon1だけだ。
しかもダブルズームキットなら1.5万円相当で買える。
これはセンサーサイズが小さいからだ。レンズは光学系だから、
センサーサイズが全体のサイズに直結する。
センサーが2倍の大きさになれば、レンズも2倍の大きさになる。
お値段も倍になる。

Nikonは、一般人が「綺麗」と思える写真が撮れる、
もっとも効率的なサイズをNikon1というカメラにしたのだろう。

10mmを付けて単焦点コンパクトカメラに。
10-30mmの標準ズームで日常使いに。
手のひらサイズの300mm相当のズームレンズを付けてズームも綺麗に。

27mm相当の広角から300mm相当の望遠まで綺麗に撮れるカメラとしては、
Nikon1は最も小さい。
Nikon1は、そのためにレンズ交換式になっている。
写真芸術の表現力を広げるために交換式になっているのではない。
まして、レンズマニアのおもちゃにするために交換式になっているのではない。

だから、新しいレンズが出なくても、良いんだ。
10mm, 10-30mm, 30-110mmの3本があれば、
このカメラの意義は達成できる。

新しいレンズが出ないからって、悲観することはない。
このカメラはレンズマニアのおもちゃじゃなくて、
一般人のためのおもちゃだ。

あなたも買って楽しんでほしいと思う。

NokiaとSamsungとApple

2012-07-18 21:45:30 | ビジネス
Nokiaという会社がある。

数年前まで(2009年ごろまで)携帯電話で世界一のシェアを誇り、
世界有数の優良企業として祭り上げられていた会社だ。
当時は「Nokiaに学ぶ経営」とか「日本のガラパゴス携帯はNokiaに学べ」
などという本なりネット上の記事なりなんなりが、
よく踊っていたものだった。

いま、Nokiaはスマートフォンに乗り遅れ、
シェアを悲惨なほど落として赤字にあえいでいる。
Nokiaが話題に登るのは、リストラ策と赤字のニュースがあるときだけだ。
同じようにRIMやPalmも悲惨だが、ここでは割愛。

数年後、AppleやSamsungが同じ立場にならないと、誰が言えるだろうか。
今、しきりとAppleやSamsungに学べという話は踊っているが。

SamsungはSONYとの合弁会社でテレビの作り方を学び、
iPnoneやiPadの心臓部のチップを作って一流のスマートフォン/タブレット
メーカーになった。
Samsungの社員が世界一働く社員なのは本当のようだが、
企業としての正念場は、急激な巨大化をしたこのあとに来るだろう。

Steve Jobsの個人的な才能に頼っていたAppleは、どうするのだろう。
誰がどうやって世界一の巨大IT企業を支えていくのだろう。
今のAppleの社員の名前、誰か憶えてる?

案外、10年後に生き残っていのは日本の家電業界かもしれない。
っていうのは、楽観がすぎるかもしれないが。




選択と集中

2012-07-18 21:41:41 | ビジネス
近年、日本企業がよく経営戦略でお題目としてあげるのが
「選択と集中」というやつだ。
しかし、日本企業のそれは、だいたい
「現在利幅が出ている分野に注力し、
利幅がなくなっちゃった分野からは撤退します
というシナリオだ。
「カメラに注力し、テレビから撤退する」などと言っている
PanasonicやSONYが典型。

しかし、これは選択と集中ではない。
「利幅」を基準に事業を選んでいては、その分野の利幅が薄くなるたびに
他の分野に移動する、ジプシー的な事業展開になってしまう。

利幅が大きい事業は「おいしい」事業なため、世界中から
競合が参入する。それに対しこちらもジプシー的な参入だから、
特にアドバンテージが無い。結局、利幅を喰いあっておしまいになる。
次に行こうにも技術がなくなってしまい、行き場が無くなる。

DRAMに「集中」して、利幅が下がるとともにおしまいになったエルピーダが典型。
システムLSIに「集中」しておしまいになり、ルネサスと合併したが
赤字を垂れ流している旧NECの半導体部門もいっしょ。

本当の「選択と集中」とは、他社が我慢できずいられなくなった場所
居座り続け、価値を生み出し続けることだ。
リニアテクノロジーやアナログデバイセズなどは、
一時期「利益が薄くなって将来性が少なくなった」と言われた
アナログICに「選択と集中」して特化したため、
現在堅調に利益を稼ぐ数少ない企業になっている。
高付加価値製品を出して単価を稼いでいる。
他社はもうそう簡単に入っていけないだろう。
(この分野は、90年代にほとんどの日本の半導体メーカーは撤退している)

日本企業は、そういう「選択と集中」が出来るだろうか。
たとえば日立は重電という方向に「選択と集中」した。
おそらく紆余曲折はあっても、日立は今後やっていくだろう。
富士通も情報システムに「選択と集中」したようだ。

他の総合家電メーカーは、
いつか本当の「選択と集中」が出来るだろうか。

たとえばSONYなら、「テレビと心中する」くらいのことを言ってほしい。
そうすれば、出てくる製品は「YOUTUBEが見れるテレビ」的な
「お茶を濁しました」的な製品とは違うものになるはずだ。


余談だけど、日立や富士通のように一般人から少し見えにくくなったほうが
会社としては経営は安定する。
一番派手な世界は、一番流動的な世界でもある。

SONYについて

2012-07-18 21:37:31 | ビジネス
SONYは昔(80年代)、ブランドだった。
高くて壊れやすいけど、品質は他社より2段くらい上。
買ったときの満足感は一番。

SONYを買って大満足するか、お手ごろな他社製品を買うか。
そんな二択の時代だった。
高品質、高満足がSONYだった。

現在、SONYは自分のアイディンティティをどうするか、
考えあぐねているようだ。
まあ、勝ち組の時は「自社のアイディンティティ」
などといってられるが、
負け組みになるとそれどころじゃなくなってしまうのは普通だけど。

しかし、アイディンティティとはその会社が社会に存在する「理由」。
だから、それが無いということは、
社会に存在する理由が無いということだ。

本当はSONYは高品質(=高満足)にアイディンティティを
見出したいのだと思う。
しかし、高品質を求めるお客さんにだけ商売するには、SONYは
大きくなりすぎてしまった。
厳しいことを言えば、SONY=高品質というブランドをいいことに、
ごく普通の量販製品も大量に顧客に売りつけたツケだ。
(たとえば、エルメスがユニクロみたいな低価格商品をガンガン
売り出したらどうなるか。一瞬は会社は大きくなるだろうが、
ブランドは失われてしまうだろう)

おかしなことに、最近SONYは「小さくすること」にアイディンティティを
見出しているようだ。
ウォークマンとか、ミラーレスカメラのNEXだとか、偏執的に小さくしている。
うちのウォークマンは、電池が小さすぎるために電池がまったく持たない。
一時期iPODに壊滅的に負けたウォークマンがシェアを奪い返したのは、
「音質」という品質、一点だった。
小さいことが高品質であれば、小さくしてもらったら良い。
しかし、小さい=高品質ということではないことも、忘れないでほしい。

さて、SONYは何をアイディンティティにしていくのだろう。

僕は個人的には、昔のようなニッチで高級なブランドに
戻ってほしいと思っているのだけど、そのためには
会社がつぶれる寸前まで規模を縮小しないといけないだろう。
それはしないだろうな。
なし崩し的に規模を小さくしていきながら、
本当に優秀な技術者で先行技術の研究を地道にやり、
ある時にわっと逆襲しなきゃならない。
神業的な話だ。不可能ではないと思うが、
今のSONYにそこまでのビジョンを求めるのは無理な気がする。

どうするのかな。