私の日記帳

主に趣味の旅行やダイビングのことを記していましたが、
このごろは母の思い出日記のようになっています。

介護保険は誰のため?

2009-05-19 | 日記
母が在宅医療に切り替わった日に
ケアマネージャーがやってきた。
持病のため50代のころから介護認定は受けていたのだけど
「要介護1」という軽いランクだったので
なにも介護サービスは受けてなかった。
それを、ケアマネの提案で見直し申請することになった。
ビックリするほどランクアップ。
「要介護5」
最も重度とされるランクになった。
これで、国から助けてもらえる
すこしホッとした。

でも今考えれば、
私達家族が助けてもらった
というより
その会社が儲かった
それだけなような気がする。

老後の生活を考えて
1年前に自宅を建て替え、バリアフリーにしていたにもかかわらず
玄関・廊下・トイレに手すりをつける介護リフォームが施された。
まぁ良かったじゃないと思われがちだけど、ちっとも良くない。
「要介護5」ですよ。歩かないのに、何で手すりが要るの?
「一割負担ですから工事しましょう」って
完全に税金の無駄使い。
この申請が通る介護保険って何?

ポータブルトイレも買わされた。
母は死の2週間ほど前まで、トイレで排泄していた。
もちろん、歩けないから抱えて行っていた訳だけど。
もう、いよいよトイレにもいけなくなるかなぁ~
という頃、「トイレを買いませんか」と提案され
父は買うといい、私は不要だと言い、喧嘩になった。
結局また「どうせ一割負担だから」と買うことになった。
それから亡くなるまで、排泄がなくなり、というか
排尿できなくなり管を入れたのと、排便はしなくなっていたので、トイレの必要が無かった。
買う前に
「もう亡くなりそうなので、不要だと思うんですが」
と言うと
「お届けの日にご存命でしたら介護保険は適用なので大丈夫ですよ」
と言われていたから
あ~、売りたいだけなんだ~。
届いたピカピカの立派な家具調トイレをみた訪問看護師が一言
「これもったいないね、返品出来ないの?」
私も同感です。
結局使われること無く、今は玄関に椅子のフリをして置かれている。

そして亡くなる3日程前にまたケアマネから電話
「床ずれが激しいようなので、マットレスをジェルタイプに変更しませんか?」
あ~また、余計なものを勧めてきたな。
今回は、父も気が付いた
「要りません」
「ですが、こちらのほうが気持ちがいいと思いますが」
なかなか引き下がらない
もうすぐ顧客ではなくなるのがわかっているから必死だったのかな?
レンタルの一割負担だから高くは無いけれど
不幸を間近にしている家庭を相手に
よくもココまであれこれお金を引き出す手を考えてくるなと呆れてしまう。

私達の場合は、幸いにも私と姉が口出しできたけど
老夫婦だけで介護に直面していたら
あれもこれも
ケアマネが勧めるがままに契約していくんだろうな~。
あの介護度を変更する手続きをした後の安堵感は何だったんだろう。
ほんとに嫌なケアマネだった。
私が居ないと、父に介護ヘルパーの話を持っていったりしてた。
「体を拭いたり、シャンプーしたり、お手伝いさせていただけますよ」
「へぇ~、助かるな~」
「介護5ですから、多くサービスを利用できますよ」
なんて。
私はそれを聞いてビックリした。
毎日訪問看護の看護師が来てるのになんてことだ!
「看護師にしてもらえるのに、どうしてヘルパーを頼む必要があるのですか?」
「そうですね・・・・・」
医師の往診が毎日
それに訪問看護も毎日
そのうえ介護ヘルパーだって!
冗談じゃない!
家庭は病院じゃないんだ!
精神的にも経済的にも強烈な負担なのに。

介護保険制度というのは
介護で困っている人を助ける制度というよりも
困っている人をターゲットにした業者を設けさせる制度
と考えたほうがよさそうです。

最新の画像もっと見る