私の日記帳

主に趣味の旅行やダイビングのことを記していましたが、
このごろは母の思い出日記のようになっています。

クマノミ Amphiprion clarkii

2007-09-22 | 旧ブログ
スズキ目スズメダイ科クマノミ亜科
クマノミは2属28種が知られるが、もっとも北に分布するのが本種クマノミである。日本では伊豆半島で成魚も見られるので、越冬しているのではないかと思われる。三宅島や八丈島では産卵確認されている。クマノミをごく普通に見られる最北の場所は、八丈島の礒である。たいてい、サンゴイソギンチャクと共生している。奄美大島以南ではシライトイソギンチャクに共生することが多い。本種には類似した別種がかなりおり、また交雑種や地域変種も多数存在する。ただ、頭部と側面に合計2本の白線があり、尾柄にも不明瞭な第3の白線があることは共通する。尾ひれは黄色い。幼魚の体色はオレンジ色を帯びた茶色で、腹びれも大きいため、以前は別種「クマノミモドキ」とされた。また、大きくなるにつれて黒くなる固体もあり、小笠原など離島では小さいときから黒い体色のものもいるため、かつては別種「モンツキクマノミ」とされた。いっぽう、沖縄でも南に下がったところにいる稀種に、トウアカクマノミA.polymnusがいる。イボハタゴイソギンチャクに共生し、クマノミ類の中では大型になる。水槽内で繁殖が成功している。幼魚はきわめて地味で、茶色地に白いバンドが目の後ろを走り、背のほ後方に大きなサドルバック模様がある。クマノミ類は主に夏期、イソギンチャクの根元近くの岩に赤い卵を産み付ける。オスが卵の世話をし、大きいメスが外敵を追い払う役をする。クマノミの親が威嚇して突進してきたら、付近に卵がある可能性が高い。

観察場所---和歌山県白浜町
天気-------快晴、気温32度

チョウチョウウオ Chaetodon auripes

2007-09-22 | 旧ブログ
スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ亜科
日本沿岸以外では台湾にしかいない我が国の固有種。1901年にジョルダンが記載したが、江戸時代にシーボルトが「日本動物誌」のなかで新種として公にしている。シーボルトが黄金色のチョウチョウウオと評したとおり、しぶい美しさを持つ種である。日本海側を含む本州中部以南に生息し、沖縄でもかなり見かける。低温にも強く、冬に12℃を下回る伊豆海域でも耐えて生きている。しかし、熟卵を孕めないためか、本州に住む成魚からの産卵記録はない。産卵に関する観察が必要といえる日本のチョウチョウウオである。3cmの幼魚では、全身がオレンジ色を帯び、腹びれが鮮黄色で美しい。

観察場所---和歌山県白浜町
天気-------快晴、気温32度

クロホシイシモチ Apogon notatus

2007-09-22 | 旧ブログ

スズキ目テンジクダイ科
テンジクダイと並び、日本でよく知られた種ネンブツダイによく似た魚で、テンジクダイより南の本州中部以南に多産する。こちらは分布がフィリピンまでひろがるが、浅い磯でも採集でき、伊豆では大群がどのシーズンにも観察できる。ネンブツダイと同じくくすんだ赤色に彩られるが、ネンブツダイにある黒い縦縞はない。目の上から吻にかけて、正面から見るとV字の模様が見られる。
なお、これらのテンジクダイ類を和歌山では「ホタルジャコ」と総称する、と宇井縫蔵が「紀州漁譜」に述べ、さらに次の逸話を記している。「・・・・・これはこれ等の魚を料理してその骨や頭などを暗中に置くと光るということから出た名であるらしい。(中略)これはそのものに付着せる発光バクテリアのためであることは申すまでも無い。」大正の終わりごろ、湯浅町の料亭で、はばかりに行った芸妓が悲鳴を上げ、光る化け物が便器の底にいると騒いだ。翌朝調べると、それは帳場のものが捨てたホタルジャコの骨や頭だったという。

観察場所---和歌山県白浜町
天気-------快晴、気温32度

アオヤガラ Fistularia commersonii

2007-09-22 | 旧ブログ
トゲウオ目ヤガラ科
ヤガラ科に属する。浅いビーチに1mはあろうかという大物があらわれ、ヘビのようにくねって泳ぐ。ヘラヤガラに似るが、長い筒型の口は細い。ヘラヤガラがトランペットフィッシュと呼ばれるのに対し、本種はフルートマウスという。体のヌルを取り去れば、きわめて美味でブイヤベースなどに合う。

観察場所---和歌山県白浜町
天気-------快晴、気温32度