【 売れる営業 】実務営業コンサルタント 島田安浩 アクト株式会社代表

「営業紙芝居×顧客LTV最大化」実践講座 
営業実務コンサルタント島田安浩が「営業で悩む人を無くす」ために情報発信

「 会話のスキル 」

2007年10月24日 17時59分07秒 | Weblog
◆伝説の営業マン“島田安浩”が明かす、売れる道程!

No11 )『 会話のスキル 』

今回は、実際の営業の中で、重要な会話のスキルがどのようにして付いて行ったのかという話です。

俺は、誰にも教わりませんでしたが、「盗む」ことは良くやりました。

今の若い連中にこんな話をしても、「何、言ってんの?」って感じでしょうが、全てのスキルは教わるものではなく盗むものだと思っています。

そして、盗むとはどういうことかと言うと、真似をしてやってみて、自分のものにすると言うことなのです。昔の習い事は全てそうでした。日本の絵画もヨーロッパの絵画も、模写をすることで技術を盗んで、その技術を自分のものに成るまで模写を続けて、そして、自分で描き、あがき、モガキ苦しんで、気が付いたら自分のものになるのです。

例えば、剣道で県大会で優勝するほどの腕前に成れたのも、強い人の真似をして、繰り返すことで、自分の技に成れたからです。

営業でも同様です。

「売れる人の真似」をするのです。

前回話したように、私の課には日本一の営業マンIさんが居ました。けれど、普通に教えたりは一切しない人なのです。

それで、私は何をやるかと言うと、ワザとヘタクソなトーク練習を同僚とIさんの近くでやるのです。それも、自分がうまく対応できなかった実際のアウトを言ってもらい、それに対してヘタクソに答えるのです。

何度かやっていると、Iさんは我慢できなくなって「そんなんだから取れないんだよ!」と言いながら、Iさんの言い回しで、お客さんに対する応酬をするのです。

それを、聞き洩らさないように、頭にイメージとして叩き込むのです。

そう、イメージです。映像で話している表情から、視線、身振り全てをインプットしないと意味が無いのです。

そして、それを現場で真似てみるのです。

しかも、アプローチからすべて、「Iさんトーク!」と自分で想像して組み立てて、表情も、声の質も、身振りも真似てやるのです!これは、勉強に成ります。

取れようが取れなかろうがそんなのは関係ないのです。実際に使ってみた時に、普段と違う反応をお客様が絶対にします。その反応を学ぶのです。

自分のトークでは、反応が鈍いところが、Iさんトークだと反応が良くなったとか、逆に反応が悪くなったなどを自分で体に刻むのです。

そして、この真似るのは、何も売れる人だけ真似るのではなく、自分には出来ない言い回しや、勢いのある人など真似ました。

同期のKと言うヤツが居ました。

こいつと初めて回ったのが、8月の中旬だったように記憶してますが、いきなりパチンコ屋に入ってパチンコを3時間ぐらいやったと思ったら、夕方6時ぐらいに「さあ~て、やっかね~!」と元気良く叫んだと思ったら、「こんにちわ~~!」と馬鹿大きい声で元気に回り始めました。当時、一番売上を上げていた新卒です。

遊んでばかりいるのかと思いきや、イザとなる時のアクセルの踏み込みが非常に良いです。

この、Kの真似も良くやりました。

また、Nさんと言う超スーパー営業マンが居ました。この人の真似も良くやったものです。

とにかく、1日の内、次はIさん、次はKさんなんてやりながら回るので、自分でも楽しく営業が出来た記憶があります。

このように真似をしながら、お客様の反応で、勉強をして行きました。

それと、もう一つ重要なのが、法則を見つけ出すことです。

これは何かと言うと、営業をしていると、○○まで話した時点で、断られるとかと言うパターンが出てきます。

そして、どんな時に、「断り文句」が出るのかという法則を見つけ出すのです。

難しそうに聞こえるかも知れませんが、実は簡単で当たり前のことです。

実際の例です。

「お世話に成ります。●●の島田と申しますが、○○の件で順番に回っていたのですが、社長さんはおいでですか?」と話した場合に、どこで、「NO」と言われるのかと言うことです。

まず、「お世話に成ります。」この段階で、NOと言う人は非常に稀です。なぜかと言うと、本当にお客さんが来たのかも知れないからです。

「●●の島田と申しますが、」ここで、「NO」が出てくることも無くはないですが、まだ、少ないです。なぜなら、用件を聞いてないから断る理由が無いのです。

「○○の件で順番に回っていたのですが、」ここで、断られるケースが一番多いです。例えば、「電話機の件」と言えば、「間に合ってる。」「交換した」「用はない。」「いらん」「ありがとね、さいなら!」などなど「NO」が出て来るのです。

最後の「社長さんはおいでですか?」というところで、居ないと言う場合もありますが、その場合は、本当に居ない場合もあるので、「NO」とばかりは判断つきません。

このような、良く断り文句が出る、箇所が見つかります。

そして、そこを改善するのです。

例えば、前回の場合なら、「お世話に成ります。●●の島田と申しますが、○○の件で順番に回っていたのですが御社の○○も●●をご利用ですか?」とか「お世話に成ります。●●の島田と申しますが、○○の件で順番に回っていたのですが○○は何台ご利用ですか?」と改善してみます。

これは、2つ要素があります。

1つは、点を取り除いた。つまり、間を開けずに次の言葉に移動する。と言う点!

これは、非常に重要ですが、日本人は相手が話している時に、遮って自分の話をしないタイプの人が圧倒的に多いです。つまり、間を与えなければ、「NO」は出ません。

2つ目は、答えやすい質問で終わると言うことです。

「電話機はNTTでご利用ですよね?」と聞かれれば、YESかNOしかないです。そのように誰でもわかる質問にして、次の話に続けるようにするのです。

このように改善すると、今までは、「NO」を貰っていたところで断られなくなり、もう少し話が出来るようになるのです。

これを、トークの初めから終わりまで、チェック見直しをするのです。

そうすると、「NO」を言われにくいストーリーが作れます。実は営業ではこれが非常に重要です。

なぜなら、「NO」を打ち消すのは非常に難しいので、『NO』を言われないに越したことなないのです。

そのように、トークを分解して、お客様の反応に合わせて組み直すことをすると、一言一言に意味を持たせながら話すことが出来るようになります。

自分で見直す前は、人から与えられたストーリーですが、見直したストーリーは自分で作ったストーリーなので気持ちの込め方が変わってきます。

このようにして、言葉の組み立て方と、話し方を学んでいったのです。

すごく細かい話ですが、ここは、売れるように成るには非常に重要なところです。実際、売れる営業マンは、すべて自分の言葉には理由があって使っています。

最初に意味のわからない布石を打って、それが最後に断られない重い重い布石となってお客さんが断れなくなるとか、全て計算するのです。

営業はお客さんとの心の詰将棋みたいなものです。

営業マンにとって、言葉一つ一つが非常に重要で重たいものです。

売れる営業マンほど、言葉を選んで使うものなのです。

参考にして頂ければ幸いです!

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アクト株式会社 代表取締役 島 田 安 浩
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