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宇宙の小さな旅・第11回・初めて太陽系外惑星の大気圏を測定した

2008年07月29日 15時19分32秒 | 星々の画像




 ハッブル宇宙望遠鏡は、太陽系外惑星の大気圏で、高々度の霞または雲の最初の鮮明な証拠を見つけ出しました。
 この発見は、天文学者が『熱い木星型』と呼ぶ巨大な惑星のクラスのより深い知識を明らかにします。
 この15年にわたって、天文学者は、他の星の周りで270以上の惑星を発見しました。

 灼熱の質問が、当然あります。
 これらのいわゆる太陽系外惑星は、どのような状態なのでしょうか?

 そう、発見されたそれらのほとんどは、私たち太陽系の最も大きい惑星である木星の数倍という、実際に巨大なガスの世界です。
 他は、私たちの惑星地球より数倍大きいか、それよりも小さい岩石型や凍っている世界です。
 私たちは、まだ惑星地球と環境が類似している世界を発見していません。

 掃天観測用高性能カメラ(ACS)を使って、ハッブル宇宙望遠鏡は、星のHD 189733周辺で2006年に魅力的な大きいガスの惑星を観測しました。

 天文学者たちによる非常に高精度な観察の分析で、 このHD189733bという星にある惑星が、その超高層大気圏約1000kmの高度範囲に広がる暗い霞層を持っていることが示されました。
 このガスの惑星の大気圏は、摂氏およそ800度です。
 この種の惑星を天文学者が『熱い木星』という理由は、この惑星のように親星の近くで高温の世界にあるからです。

 この惑星の霞は、たぶん、金星と土星の月タイタンで既に知られている直径1000分の1ミリメートルに圧縮された粒子に類似しているかもしれません。
 それらの存在は、このHD 189733bの惑星上空が、地球上で産業汚染された都市から見る赤い霞んだ日没のように見えることを意味します。

 また、この星は、私たちの太陽の4分の3ととても小さいのに加えて、この惑星が太陽系の木星よりも大きいという特別な惑星体系です。
 従って、惑星が星の前を通過する時に、非常に正確な測定を可能にし、さらに星からの光が広い範囲の部分で完全に覆い隠されます。
 つまり、皆既食に似た現象で観測できるのです。

 私たちが、地上から食を観察するとき、大気が明るさの正確な測定を非常に困難にします。
 しかし、宇宙からならば、遮るものがないので正確な計測ができます。
 その対象が、月や太陽だけでなく、このような遠くの星についても言えるのです。

 また、このHD 189733b観察の特別なところは、科学者が、検出器の中に多くのピクセルで光を広げたことです。
 それは、検出器上で星を示す光の小さな点というよりも、むしろ、星明りは、掃天観測用高性能カメラの『回折格子プリズム・モード=グリズム・モード』を使ってスペクトルに広げられました。

 それは、検出器の広範囲を占める非常に多くのピクセルになるけれども、色を広げて正確な測定を可能にします。
 従って、非常に多くの色で、星明りの明るさや明るさの減少を測定することができます。

 このように、別々の色で別々の測定ができることは、大気圏の自然を特徴づけることができます。
 霞を検出するために、天文学者は、実際、数多くの検出作業をする必要がありました。
 この努力が本当に可能だった理由は、HD 189733bの軌道を真横でほとんど見られる私たちが有利な位置にあるからです。
 そして、この真横の位置からの観測では、2日毎に惑星が実際に、その親星の顔を横切っています。

 また、その通過が起こるとき、星からの光のいくつかの少ない部分が、地球に着くために惑星の大気圏を通り抜けなければなりません。
 この過程のため、惑星の大気圏の構成がユニークな指紋のような光へと類別されます。
 天文学者は、それで星の光のスペクトルで、この指紋を見ることができます。

 天文学者は、惑星の大気圏で、ナトリウム、カリウム、水の鮮明なサインを見るのを予想していました。

 これらが見られなかったという事実は、それらのサインが、赤く色づけされた高い雲または霞によって覆い隠されていたという結論に導きました。
 科学者は、この惑星の霞は、多分、鉄とケイ酸塩の縮合物で1000分の1mm未満の小さい粒子から成っていると思っています。

 太陽系外惑星が、約15年前最初に発見された時、ほとんどの専門家が、これほど迅速に系外惑星の秘密を明らかにし始めるとは、予想していませんでした。
 これらの新しいハッブル観察は、太陽系外の素晴らしい惑星について、私たちが理解を深められる重要な新しいステップです。

 誰が、これらの遠い世界について、ここ数年に何を検出するか知っているでしょうか?



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