ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

『孤高のメス』 感想

2010-06-23 | 映画
堤真一さん主演の映画「孤高のメス」を見てきました

どんな映画か、きちんと把握せずに観に行ったのですが、
いろんな意味で、とてもいい映画でした。

社会派ドラマでこんなに余韻が残るものを見たのは、久しぶりです

そのせいで、以下の感想が目茶苦茶長くなってしまいました
それもこれも、いい映画に出会えた感動故と、ご理解ください


ストーリーは、(ぴあHPより)
1989年、ある地方都市の市民病院。
患者より権威、体制を重んじ手術もまともにできない医師が幅をきかせていたその病院に、
患者第一主義を貫く外科医、当麻鉄彦(堤真一)が赴任してくる。

“命“を何より重んじ己の信念を曲げず、
当麻は次々と困難なオペを成功させていくが…
(引用終わり)

そして、この当麻先生の姿が、
オペ看護師(手術中に執刀医に機械出しをする看護師)として、
彼のオペに関わることになる中村浪子(夏川結衣)の目線で語られていきます

印象的なのは、やはり手術シーン
最初は「手術もまともにできない医師」(生瀬勝久)のひどい手術を見せられるので、
血が苦手な私としては、何度か目を背けたくなりました

でも、当麻先生の手術は、的確で出血も少ない、という設定だったので、
メインとなる脳死肝移植の手術シーンも含めて、直視することができました

そして、かなりリアルに再現された手術シーンを見ることによって、
今までただの二字熟語だった「移植」という言葉が、
生々しいイメージとなって意識されるようになりました。

特に、ドナーから摘出された臓器が、レシピエントの血管と繋がることで、
血液が再び巡り、赤みが差してくるシーンは感動的

でも、一方で「神をも恐れぬ行為」にも見えてしまったことも事実です

確かに、医学的に可能であれば、「移植手術をして、患者を助けたい」というのが医師の願いでしょうし、
何より患者と患者の家族の切実な願いなのは分かるのです。

でも、、、と。
脳死移植の問題は、授業でも取り上げたことがあるし、知識がなかった訳ではないのですが、
それでも、また出口のない複雑な気持ちに陥りそうです。

脳死に関しては、改正臓器移植法も7月17日には全面施行となりますし、
今一度きちんと考えなくては、と映画を見て改めて思いました。


さて、堅苦しい話はこの辺にして

映画の中での脳死肝移植は、
ドナーの家族がそれを望み、レシピエントの家族もそれに最後の望みをかけている、
という理想的な姿で描かれていました。

確かに、1989年当時、脳死肝移植は殺人罪にも問われかねない違法行為ではありましたが、
当麻先生の行為に、倫理的に責められるような点がないことが、
この映画の「希望」だったのだと思います。

ちょっと甘い設定なのかもしれませんし、綺麗事に過ぎる部分があるかもしれませんが、
それでも、こういう理想的な脳死肝移植があって欲しい、という「希望」「願い」が伝わってきて、
私はすごくいい脚本だと思いました

そして、俳優さんたちも、素晴らしい演技で
下手な役者がいない映画って、本当にいいなぁと改めて実感しました(笑)

まずは、堤真一さん

ともすれば、スーパーヒーローになって、人間味がなくなってしまいそうな当麻先生を、
目の前にいる患者を救いたい、という真っ直ぐな気持ちを常に持っていて、
他方、他のこと、特に恋愛にはめっぽう疎い、という「不器用な人間」として、
自然に演じていらして、素晴らしかったです。
(このインタビュー記事にもそんなことが書いてあります

夏川結衣さんも素晴らしかったです
もともと大好きな女優さんなんですが、
今回も手術が嫌でたまらなかった浪子が、当麻先生の存在によってどんどん変わっていく姿を、
自然に、でも明確に演じていて、またまた惚れ直してしまいました

最後の方で見せる当麻先生への尊敬と好意と悲しさが入り混じった表情は、
見ているこっちまで切なくなりました

それと、余貴美子さんも素晴らしかった
ドナーの母親で、息子の臓器の提供を強く望む、という難しい役柄を誠実に演じていらして、
彼女の表情を見るだけで、その内面の苦しい、苦しい葛藤を思わずにはいられず、
自然と涙が出てきました

とにかく、俳優も、演出も、脚本も、それから、現代の医療問題を意識させるという点でも、
すごく上質な映画だったと思います

未見の方で興味があって迷っている方は、是非ご覧ください


予告編も貼っておきます


チームバチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋

2010-06-20 | 西島秀俊さん
遅ればせながら、ジェネラル・ルージュの凱旋を見ています
最終回までにTVに追い付きたいのですが…

仲村トオルさん×西島秀俊さん
という、最高のキャスティングでありながら、今まで見るのを躊躇していたのは、
「チームバチスタ」シリーズ(特に小説と映画)が苦手だったから

でも、ドラマの「チームバチスタ2」は、一話完結で話もテンポがよくて、
すごく見応えがあります

救命に運ばれてきた患者の病気の原因を探っていくさまは、
サスペンスの謎解きみたいなドキドキ感があって、毎回引き込まれます

一方で、主軸の速水先生(西島さん)の収賄疑惑の謎も核心に迫りつつあります

そして、
この「ジェネラル・ルージュ」の異名を持つ速水先生を演じる西島秀俊さんが、
とにっかく、かっこいいんです

今まで西島さんの作品では「ジャッジ」が一番好きで、三沢裁判官が一番かっこいいと思っていたのですが、
速水先生もそれに迫ります かなり上位にくい込みそうです

最初は言葉遣いがぶっきらぼうで、冷たい感じを漂わせている速水先生は、
正直西島さんには似合わないなぁと思っていたのですが、
いくつか見ていくうちに、どんどん西島秀俊と速水晃一が重なってぴったりしてくるから不思議です

速水先生には確固たるポリシーがありそうですし、
そのためになら清濁あわせ呑む、という腹の据わった感じも上手く造形されていて、
さすがだなぁと惚れ直してしまいました

花房師長(白石美帆)と和泉医師(加藤あい)から好意を寄せられている、
という設定も鮮明になってきて(まだ第6話段階なので)、
そりゃ、惚れるよね~っと一人画面の前で納得してました(笑)

仲村トオルさんもクセの強い役を好演していると思います
そんな官僚、いないでしょっという突っ込みはさておき、
相変わらずかっこよくて、三つぞろいもぴしっと着こなして、本当に素敵です

そして、伊藤淳史さん
いい俳優さんですね
演技は確かだし、何より「愚痴外来の田口先生」にぴったり
この人になら、何でも相談したい、と視聴者にも思わせるなんて、素敵なことですよね

これからドラマも終盤、最終回に向かって大きく動き出しそうで、ますます楽しみです

堤真一さんのNG動画

2010-06-18 | ドラマ
今、私の中で(勝手に)何度目かの波がやってきている堤真一さん

今日もつらつら動画検索をしていたところ、爆笑NG集を発見
堤さんの可愛いNGから飛べるようになってます↓
NG集 やまとなでしこ

後に続く
筧さん+西村雅彦さん+堤真一さん
という今考えると楽しすぎる組み合わせによる
コントのようなNGは可笑しすぎて、一人で大爆笑しちゃいました

こちらは「ビギナー」から。
NG集 ビギナー
これ、見たいドラマなんですよね…
借りてこようかなぁ

これは「セーラー服と機関銃」

もとの映画は結構好きなんですが、ドラマの方はパスしちゃいました
でも、NG集は素敵です 「かば」って…(笑)