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無名雇われデザイナーの流浪の日々。

地球の片隅でひらめいたことを、気が向いたときに書き綴っているページです。

世界初!

2007年12月09日 | HOTEL&RESTAURANT
 
 最近、老舗のハイエンドホテルでは満足出来ない方々に向け気を吐いている、BVLGARI のホテル&リゾート部門(老舗のリッツ・カールトン系とのベンチャー)が、世界で初めてオープンした“カフェ”で、開業1ヶ月目にして、世界で初めて“VOSSのミネラルウォーター”をオーダーしたのは、何を隠そう私です。
(↑証拠写真?)

 まあ、どうでも良い事といえばそうですが、多少コジツケでも、世界初は世界初なのです(意固地)

 ちなみに、カフェがあるのは、2007年11月2日、表参道ヒルズの正面にオープンした複合商業施設“GYRE(ジャイル)” 情報はこちらから(GYREのサイト)。建築コンセプトはこちらで(竹中工務店のサイト)

 MOMAショップの海外初出店等々が話題ではありますが、本物件に関するコメントは特に御座いません。(それより、向かえで展開されている、SMAPショップ入店待ちの絶えることの無い長蛇の列が気になる・・・)


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ヘイフンテラス@ザ・ペニンシュラ東京

2007年09月30日 | HOTEL&RESTAURANT
 9月1日に開業し、2007年東京ホテル戦争を締めくくった、ザ・ペニンシュラ東京に、ちょっくら視察に行ってきました。(ダイニングだけですが)

 利用したのは、広東料理の“ヘイフンテラス”、今年の我家のテーマは何故か中華になっていて、オークラの桃花林を始め、年初から、ちょっと気合の入った外食は、ほとんど中華ばっかになってます。(今回はカミさんの誕生日)



 結論:サービスも味も、あえてデコールもイマイチ。
サービスは、まだ開業1ヶ月と言うことで「こなれて」いない。これは、どんなに有名なホテルでも開業後3ヶ月は仕方無い(むしろ行くな)、と言われているので仕方が無い(としておきます)。
 味は、香港系と言うことで期待が大き過ぎたのかもしれないけど、今後の挽回に期待したい。まあ今でも、香港で有名な、○ランド○イアットの、○ン○ーバー○ード程ギャップがあったわけではありませんが…。
 デコールは、写真でもお分かりのように、石を使った中国の伝統的な庭園を模した(詳細はサイトで)もので、かなり力が入っていて雰囲気も良いのですが、ところどころ手を抜いているのが分かるところがあって、安っぽさを感じてしまうのが惜しい。

 そのホテルの本当の価値は、滞在してみないと分からないので、なんとも言えませんが、最上階のバーを含め、ざっと一回りした印象では、同じアジア系列であれば、マンダリン・オリエンタルの方が上と思われます。シックス・スターはダテじゃないってことかな。
 1棟丸ごとホテルにしたことが、規模との兼ね合いで弱点になっている上に、仲通りの立地を利用しテナントを入れ、更に共用部の取り回しを圧迫しており、ホテルの格式が表現しきれないし、婚礼などのイベント来場者が溢れかえるし、入ってくる客層も雑多になりがちだしで、かなり想定外のことが起きていそうな気がします。
 (余談ですが、あれだけ問題になった“回転扉”を、メインエントランスにもサブエントランスにも使っているのは、よっぽど何か思いいれがあるのでしょうか?)

 と、ちょっと辛口批評になってしまいましたが、立地は最高です。
上記した通り、丸の内再開発計画で綺麗に整備され、おしゃれなショッピングゾーンに生まれ変わった、丸の内仲通りに面しており(下の写真は、仲通りのカフェから見たホテルのサブエントランス)、丸ビル界隈や銀座界隈も直ぐそこ、ビックカメラが近いことも隠れたセースルポイントになりそう、また、東京駅や地下鉄駅直結など公共の足の便も良いのも高ポイント。



 現在、ビジネスの現場では、中国市場が非常にクローズアップされていますが、将来、中国人の海外旅行人口は2億人規模になると言われています。もちろん、アジア諸国の旅行者も増えることが考えられ、東京の再開発ブームも、この旅行者取り込みの国際競争に勝ち残る為の先行投資的な側面もあります。

 地球環境保護の観点からも、遠くのパリやニューヨークに飛ぶよりは、近くの東京で満足してもらえる様に、彼等の親しみ易い自国ブランドのホテルには、是非、頑張ってステータスを上げてもらいたいものです。


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四半世紀前夜祭@神楽坂かみくら

2007年03月15日 | HOTEL&RESTAURANT
 
 この4月で会社に入社して25年が経過するのを期に、久しぶりに、同期のごく内輪でささやかな宴を開いてみました。
 (本当は、たまには新年会をやろう、と言う話が、忙しさのあまりズルスル延びてたところ、総務課から25年勤続者へ、記念の旅行クーポン配布のお知らせが入り、じゃあ、そっちの趣旨でってことになったのでした)

 25年前、同じ部署へ配属された新卒同期は10数名程。
今では、会社役員一歩手前から、フツウの人(いわゆる平)までポジションは人それぞれ。でも、学歴と出世がほとんどリンクしてないところは、デザイナーと言うスペシャリスト集団ならではで面白い。
 中には、辞めて同業他社へ行ったヤツも居れば、独立して頑張っているヤツも居る。さらには、他部署へ配属されて数年後再会となった人、逆に、他部署に移動になった人等など。
 同じプロダクトデザイナーとして入社しても、本当に人生いろいろだって感じがして、感慨深いものがある。これって、企業の雇われデザイナーならではの境遇なんでしょうね。

 で、今日のメンバーは、入社当時からの腐れ縁。何かにつけては集まっては、あーだこーだ言い合った仲。とは言うものの、最近は、ほとんど集まることも無かったのですが、久しぶりに話してみても、なんだか昔と変わらない(笑) むしろ時間が止まったような気になって、安心できるような、(成長が無くて)不安のような・・・。

・人生の半分以上を会社に費やして、自分達は何を得たのか?
・世間様に対して行ったアウトプットは数々あれど、本当に正当な評価を得ているのか?
・これからの人生、これまで積み上げてきたものの上にちゃんと立てるのか?
・とかとか、
 雇われデザイナーの25年を振り返り、これからのことに思案を巡らすのにぴったりの場所だったのが、レストランかみくら@神楽坂

 昨今話題の神楽坂の、最も神楽坂らしいお忍び感覚溢れる裏路地に、古い旅館を改装したレストランが佇んでいる。木の引き戸を開け、靴を脱いでお店に上がると、2階の4畳半程の部屋にソファが置かれた、趣きのある個室に通された。
 いや、別にそこまで忍びたい程内緒の話をするつもりは無いんだけど、ってゆーくらい、そこは忍べる場所でした^^;

 そんな雰囲気ですから、恐らく客の回転率も最悪な店であることは、席に着いた瞬間から感じます。
 我々も、7時に入店してから、昔、誰かの家で明け方まで話し込んだ時のように、だらだらと話を続けていて、お店の人に「間もなく閉店です」と言われる11時前まで居座った末、やっと重い腰を上げて帰宅したのでした。

 食事のことにも一応(?)触れておきます。
頂いたのは、5000円のコース。「お箸で食すフレンチ」のコンセプトで供されるのは、懐石風フレンチのコースで、前菜から魚料理と肉料理まで6品、最後に稲庭うどんかお茶漬けで締めて、デザートとコーヒーまで付いてくると言う、お店の雰囲気も含めて考えれば抜群のコストパフォーマンス。
 お味の方は、良く言えば、素材が引き立つ上品であっさりした京風仕立て。悪く言えば、何も印象に残らない感動の無い味。いや、不味くは無いですよ。

 まあ、グルメを楽しむよりも、リーズナブルに忍ぶ方が優先されるとき(?)には充分使えるお店です。

 と言うことで宴もお開きとなり、無名雇われデザイナーの人生でも、リーズナブルだけが取り柄の様な、何も印象に残らない感動の無いデザインだけはしたくないと思いながら、これからも頑張ろうと思い家路についたのでした。
 (本当は、もらえる35万円のクーポンと、海外出張で貯めまくったマイルがあれば、どこへでも行けるので、後は、金は出すが休みは出さない会社の方針に逆らって、どうやってエスケープするか? その算段を練りに練りながら家路についたのでした)


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小笠原伯爵邸

2006年11月11日 | HOTEL&RESTAURANT
 
 とある11月の土曜日に、会社のスタッフの結婚披露宴に招待を受け、列席して来ました。
 場所は小笠原伯爵邸と言う、古い洋館を改装したレストランで、エントランス周りも含めかなり雰囲気の良いところです。
参考URL:http://www.ogasawaratei.com/

 お屋敷だけに、空間は部屋毎に細かく区切られていて、広々とした披露宴会場のような一体感はありませんが、幾つかの部屋だけでは無く2つの庭や屋上も利用でき、スピーチやケーキカット、また友人のバンド演奏などの余興が、場所を移動しながら行われ、それに伴い列席者が移動するので、自然と交流感みたいなものもが生まれるような新鮮な演出でした。
 また、歓談中は、三々五々好きな場所に集まり、群衆に加わるのもよし、静かに話しこむもよし、かなり自由に過ごすことができます。(上の写真は屋上から見た中庭の様子です)

 新郎新婦のアイデアで、主賓挨拶みたいなものは行わずに、夫々の上司3人づつをステージに引っ張り出し対談させることにより、新郎新婦の人となりをご披露する、と言う余興が行われました。
 
 で、自分はその中の一人だったのですが、これが最高に悔しかった!

 いや、別に余興の内容を悔やんでいるのでは無く、中庭の大きな鍋で料理されていたパエリアが、余興の最中にふるまわれて、余興終了後にはコメ一粒残っていなかったこと。ちぇっ。

2007年戦争前夜

2006年10月22日 | HOTEL&RESTAURANT
 
 2007年問題と言えば団塊世代が大量リタイヤを開始する時期ですが、同じ年、「2007年戦争」が東京で起ると言われています。これは、行き場を失った北朝鮮が、ついに来年、核弾頭ミサイルを東京に向け発射するための具体的行動を開始したため、穏やかな顔して裏ではオレオレ精神な安倍総理が、裏で動かしていた日本の核武装を具体化させる、と言う予言では無く、既に過当競争になっていると言われて久しい東京のホテルに、ここ数年で相次ぎ外資系高級ホテルが新規参入し、熾烈な争いが開始されるということを表現した言葉です。

 先日あった異業種の寄り合いでも最新ホテルは恰好の話題で、皆さん良く研究されているようです。それだけ、クォリティの高い競争が繰り広げられているという証でもありますが、「皆、考えていることは同じだなぁ」とも思ったり…。

 と言うことで(?)今回行ってみたのはマンダリン・オリエンタル東京。本格的に宿泊するのはまた後日にするとして、先ずは軽くランチで偵察してきました。
 実は、このホテルプロジェクトに参加していた付き合いのある方から、折を見てご案内頂けるとのオファーをもらっていたのですが、なかなか具体的な話が出来ないため、痺れを切らして自分で行ってみました。まあ、某有名ファッション動向調査会社の人でさえ、ホテルがあまりに活況なため(80万円/1泊の最高級スイートは開業以来連日満室)、視察の受け入れをしてもらえないと言ってたくらいなんで仕方無いかも。
 
 さて、昭和初期に建築され重要文化財に指定されている、隣接した三井本館と同じような重厚なイメージでデザインを調和させた三井タワー低層階部分にあるホテルのエントランスにクルマを乗りつけると、来客車はすべてヴァレーパーキングでセルフは無い模様。クルマを預けエントランスに入りロビーに向かう為のエレベーターへ案内されるまでの短い時間にスタッフから受ける行き届いたホスピタリティだけで、充分ただものでは無い実力が感じられます。
 ロビーは、下層階をオフィスとする最近のタワーホテルの定石通り、上層階(マンダリンは最上階)に位置し、エレベーターから降りるといきなり摩天楼の浮遊感覚が提供されます。しかも、ロビー階のフロアーは、1階下の階と吹き抜けになった空間の大きな窓に挟まれるようにして、宙に浮いたように設置されているので、より浮遊感覚が強調されます。
 但し、コンラッドやパークハイアットと比較すると、総床面積が狭い上にラウンジ等も細かく仕切られているため、空間自体は小さくなりダイナミックな印象は少なくなっています。
 その代わり、スタッフの目が隅々まで行き届き、きめ細かい対応が可能になるので、ホテル到着時から感じる他のホテルとは明らかに違うホスピタリティを、どこまでも持続させることを可能にしています。また同時に、広過ぎない空間は非常に落ち着け、一種の隠れ家的なイメージさえあり、東京にある高級ホテルとしては貴重な個性を放っています。
 これらのイメージ演出には、株式会社NUNOがプロデュースしたファブリックも大きな影響を与えています。
 通常マンダリングループでは、企画時点で提案・採用された素材を、アジア等の原価の安い工場で再手配し施工するらしいのですが、今回提案されたファブリックは、日本の技術で無いと製作できないものばかりで、それがないとイメージの演出が成立しないために、全て、日本の繊維メーカーで製作することになったと言う裏話もあるようです。

 さてさて、こんな力の入ったホテルが、来年まだまだ増えるとは、これはやっぱり戦争になること必須。既存のホテルは相次いでリニューアルを急いでいます。そんな中から、今年、東京の3大老舗ホテルの1つと、バブル時にちょっと話題になった航空会社系ホテルに宿泊する機会があったのですが、ホスピタリティ、ファシリティ共、多少のコスト差を考慮に入れても追い着けそうも無いことは明らか。こりゃ、えらいこっちゃ。

<写真説明>
左:マンダリン・オリエンタル東京のロビー空間。左側にフロントがありその背後には東側の街並みが広がります。右側には1階下のレストランフロアに下りる階段と西側の街並みが広がります。
右:某航空会社系ホテルエグゼクティブフロアーのコーナールームから見た、来年オープン予定の、リッツ・カールトンホテルが入る東京ミッドタワー(建築中)。現在、リッツの製作スタッフは、足繁くマンダリンに通っているとの噂。

<参考URL>
マンダリン・オリエンタルホテル東京のオフィシャルサイト
http://www.mandarinoriental.co.jp/tokyo/
マンダリン・オリエンタルホテル東京の企画について紹介するサイト
http://www.enjoytokyo.jp/TK/77.html
三井本館のサイト
http://www.mitsuifudosan.co.jp/home/aboutus/quality/03/index.html

ここは?

2005年12月11日 | HOTEL&RESTAURANT
 
 ひょんなきっかけで、12月某日、都内某ホテルのエグゼクティブスイートに潜伏(?)することに。部屋にはアンティークな望遠鏡まで用意されていて、お台場方面の眺めを楽しめるし、毎晩、部屋にフルーツとシャンペンとアロマキャンドルが届くし、専用ラウンジで朝食やカクテルタイム、チェックイン&アウトまで出来ちゃうし、かなり非日常な時間を味わいました。
 実はその数日後には、別の夜景が有名な某高層ホテルの、レストラン&バーに招待されると言うおまけまで付いた、ゴージャスウィークでした。
 
 利用したホテル、どちらも下層階がオフィスビルで、上層階がホテルになっている、最近ではかなりポピュラーになったスタイル。ビルの利用効率が高く、ホテルにとっては、全ての階層で眺望が売りにできる利点があります。
 で、中に3層くらい吹き抜けのリッチな空間を作り、スムースジャズの生演奏が緩やかに響くバーに、煌く夜景が華を添えれば、もう、なんでもアリでしょう、と言わんばかりの摩天楼な種族をウォッチングするのも、また、オツなもんでした。(なんのこっちゃ)