
彼は昨年初めて日本に来た。今年になって初めて日本でフライフィッシングを覚えた。TEIMCOやFOX FIRE、C&FといったMade In Japanの優れたフライフィッシングタックル、ツールやウェアを着こなし、日本のネイティブトラウト(アマゴやイワナ)を初めて釣った。
彼はサカナを釣るたびにその画像をメールで送ってくる。昨日は、同じ仲間の酒井クンと今シーズンの締めくくりの釣りをしてきたようだ。見慣れた渓相の川岸でキャストし、釣れたアマゴを手にして笑っている。
日本の遊漁システム。日本の渓魚の習性。日本独特のフライパターン。彼は英訳された文献を片っ端から読み、多くの知識を得ている。さらに、われわれと川に立つことで、自然と遊ぶ知恵や作法を日本人以上に体得している。
日本で培ったフライフィッシングライフ。彼が母国へ帰り、友人たちと釣りに出かけたとき、日本人フライフィッシャーの価値観や心意気が乗り移った彼のスタイルは、アメリカ人たちにどう映るのだろうか。
もはや一人前の釣り師と言っていいんじゃないだろうか。
いまに大物を釣り上げるだろう。
奥さんは少々あきれているらしいが・・・
彼の熱意(控えめな)に負けて雨の中、釣りに行った甲斐がありました。
2人で釣りをして、彼は間違いなく直ぐに上手くなるな、と感じました。
というのも、私が先行して釣っている時は後で見ていて、次のポイントでは私の釣り方を真似て実践していたのです。
帰りの車の中で、自信を付けさせようと『1年目でアマゴも岩魚も釣るなんてすごいよ』と言っても、『教えてくれる皆さんがいるからです』と謙虚なところも彼らしいですね。
私は釣れませんでしたが、とても清々しいシーズン最終日でした。