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自然回帰マーチャンダイジング

-地域-自然-デザイン-商品-生活-を繋ぐ遊び場・仕事場から

カメラマン→カワラマン

2010-01-28 16:14:18 | リスペクト

 昨年の淡路で試行したスロースタイルサイクリングで、いちばん印象に残った地元人が、山田脩二さんだった。この方、建築写真で著名な写真家(カメラマン)だったのだが、25年以上前に、職業写真家に終止符を打ち、淡路島の津井で瓦師(カワラマン)へと転進した。

 昨年10月に掛川を訪れた、小布施のセーラ・マリ・カミングスさんに、来月淡路へ行くと言ったら、「山田脩二さんと会わなければ淡路島に行ったことにならない」ときっぱり言われた。おそるおそるYちゃんがアポイントをとり、しかも約束時間よりかなりの遅刻をして、自転車で山田さんの工房を訪れたのが出会いの一歩。

 「みんなオレの写真を見てるんじゃなくて印刷をみてるんだ。だから印刷の現場をしっかり知らなきゃ写真は撮れない」「写真も瓦も、同じ焼き物だよ」と喋られた衝撃的な出会いから2ヶ月。“写真なんか見てないで印刷物を見てる”と語るカメラマン(カワラマンか)に初めて出会った。掛川にぜひ来て欲しい!とオファーしてあったが、「東京の帰りに寄るぞ」と、ついに掛川へ山田脩二さんはやってきた。

 建築評論家の浜口隆一さんが晩年を過ごした掛川で、まず「浜口さん」で繋がっていた建築家の小澤義一さんに引き合わせた。いつもの饒舌な会話は、さらに饒舌になった。はるばる富士山麓から山村レイコさんが駆けつけ、再会を抱き合って歓んだ。会う人、みんながみんな“脩ちゃ”(しまいにはみんなにそう呼ばれていた)ワールドにはまっていった。

 『山田脩二氏、掛川で茶畑を撮る』の図。“写真家が写真を撮っている写真を撮るのは緊張するなぁ”と、この写真を撮ったMさん。帰り際、「サトー、今度淡路に来たときゃ、うちで大宴会やろうぜ!」とひと言。掛川で酒を呑み、掛川の風に吹かれ、掛川の人を魅了して帰っていった。

韻を踏む曲

2009-12-12 20:25:16 | リスペクト

 エヴリシング・バット・ザ・ガール(Everything But the Girl)の音楽は、80~90年代のマイ・フェイバリット・ミュージックである。その1stアルバムをしめくくる曲が「Soft Touch」 だ。この曲の秀逸さは、このとことん韻を踏む歌詞にある。

 韻を踏む詞をもつ曲は、言葉のリズムと音のリズムが絶妙だ。サザンの桑田の曲にも多く登場するこの手法が、昔から気になって仕方がない。なぜ、急にこんなことを書いているのかというと、NHKから「るるるの歌」が朝っぱらから流れはじめてからだ。以下の基本編からスタートし、おとこオオカミ編、未来編、と続いている。目にも、耳にもまつわりつくスゴイ曲だ。

■“シャキーン!”NHK教育/月~金曜 AM7:00~7:15


サディスティック・ミカ・バンド

2009-10-20 22:07:49 | リスペクト

 このアルバムジャケットのデザイン、このレコードに詰まった音に痺れたのは高校生の初めだった。既に解散していたミカ・バンドを、バックメンバーたちがサディスティックスとして活動していた頃になって、聞き込むことになった。

 このアルバムデザインまんまのアロハを着込んだメンバーが奏でる音は、衝撃的だった。中でも、「シトロン・ガール」「恋のミルキーウェイ」「銀河列車」などの、松山 猛+加藤和彦のコンビによるスノッブな(当時はこんな表現は知らなかったけれど)曲が、たまらなくイカしていると感じたものだった。同級生の女の子たちに聞かせて、このカッコ良さが分からんか!と生意気に叫んでいたなぁ・・・。

 大学生になって東京のアパートで一人暮らしを始めたときにも、ミカ・バンドのレコードはすべて持っていった。相変わらず多くの友人たちは「ミカ・バンド?ふーん」ってな具合だったけれど、ときどき「んっ?カッコいいねぇ!」という音楽センスの良いヤツもいた。

 エブリシング・バット・ザ・ガールやプリファブ・スプラウトといった、80年代イギリスロックが、マイ・フェイバリットには違いないけれど、ミカ・バンドには相当な思い入れがあった。働いて数年経った89年、桐嶋かれんをボーカルに再結成されたとき、ライブにはいけなかったけれど、小躍りして歓んだ。あれからもう20年か・・・。

新年早々、ゲバラ

2009-01-04 23:48:47 | リスペクト

 2004年、「モーターサイクル・ダイアリーズ」というエルネスト“チェ”ゲバラの映画が、ロバート・レッドフォード製作総指揮で公開された。

 あれから5年、アルゼンチン人でありながらキューバ革命の立役者となり、さらなる理想を追い求めてボリビアで死んだゲバラの生涯が、2部作「チェ/28歳の革命」「チェ/39歳 別れの手紙」として公開される。

 結果でなく、プロセス。チェ・ゲバラにシンパシーを感じる人が、今年はドッと増えるだろうか。

宮内 忍さんとの出会い

2008-10-22 00:17:39 | リスペクト

 1998年、サイクルスポーツ編集部へ狩野川のサイクルツーリズム構想の相談に行った。宮内さんは当時の編集長(現出版部長)。構想を伝えると同時に答えが返ってきた。「間違ってない、直ぐにやりなさい」。あれから10年、これが狩野川100kmサイクリングの原点である。

 それからも浜名湖、掛川、森町と関わったサイクルツーリズム事業を、いつも応援してくれた。特に掛川での取り組みでは、2002年のサイクルツーリズムによる情報発信と新交通システム(天竜浜名湖鉄道への自転車積載)実験、2004年のスローサイクリングによる地域自立・広域観光振興ソフト施策検討調査におけるアドバイザーとして、何度も掛川へ足を運んでくれた。

 掛川が、サイクルツーリズムでいつも先進的な取り組みに挑戦できるのは、宮内さんの「それをやれるのは掛川しかないですよ」というひとことだ。その宮内さんが、今週末10/25(土)に掛川へやってくる。

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ライフスタイルデザインカレッジ2008 公開フォーラム 
『自転車ライフ入門~まずは里山を走ろう~』

■日時/10/25日(土)15:00-17:00
■会場/掛川市美感ホール
■講師/宮内 忍さん
 八重洲出版出版部部長
 自転車専門誌「サイクルスポーツ」前編集長
■定員/200名
 無料聴講できます ご希望の方は申込フォームからどうぞ
 http://slowlife-k.sakura.ne.jp/ajaxmail/cycling.html
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 写真は2004年のレンタサイクル実験時のアドバイザーたち。左から2番目に宮内さん。まん中には白鳥和也さんもいる。「掛川は自転車生活の第2のふるさと」と公言する宮内さんに会いに来ないか。

先達がしたように、しただけ

2008-09-30 22:58:32 | リスペクト

 われわれが一週間滞在している間、浜野安宏さんにずっとアテンド&コーディネートをしていただいた。恐れ多くも、である。浜野さんは著書「ライフスタイル系」の中で、こう書いている。

 ヴィジョンは“ネイチャー”が与えてくれる。私たちが見いだすのではなく、私たちの中の“ネイチャー(ヴィジョンを持った心と体)”が、創造的なコンセプトを駆使して、行動する役割を“グレートネイチャー”に与えられていると考えるべきなのである。ヴィジョンを与えられた人間は、グレートネイチャーから受けたメッセージをより多くの人々に役立てなければならない。

 浜野さんが、きわめて明確なヴィジョンを与えられたグランドティトン。ヴィジョンをもった一足を踏み出したビーバースプリングス。この二つの拠点をベースに、ヴァーチャルでない、直のハマノ・ワールドを体感したした者は、さらにこうしたフィーリングの連鎖を拡大すべきであろう。滞在期間中のお礼を申し述べるメールに対して、浜野さんからいただいたメールには、こう書いてあった。
 
 イヴォンがそうしたように、しただけです。私の偉大な師匠です。ヘンリー・D ・ソローの言う、「自然から学んだものはそれをまだ気づかぬものに教えよ」を実行しています。まだまだ未熟です。



パタゴニアのイヴォンさんと

2008-09-19 19:24:21 | リスペクト

 イヴォンさんとは、パタゴニア創始者のイヴォン・シュイナード氏のこと。浜野安宏さんの長年の友人である。渋谷にあるパタゴニアのフラッグシップストアは、浜野さんと釣りをしながら、二人で進出を決めたという。

 アウトドアマンにとって伝説的存在のイヴォンさんの家は、浜野さんの家からすぐ近くのところにあった。彼はフライフィッシャーであるが、最近はフライロッドを和竿に持ち替え、和式毛鉤釣りを嗜んでいた。禅の精神を尊ぶ彼は、BRUTUSの2008年9/15号で、フライフィッシングのことをこう述べている。

 フライフィッシングは、禅に通じる精神性がある。自分は何事もコントロールしていると思っていても、実際はコントロールされている。フライは常に、自分にいろんなことを教えてくれる。虫のこと、生態系のこと、天候のこと、すべてを学ぶ必要がある。フライ、サーフィン、クライミングには共通項がある。それは、どれもが体と心を使うということだ。

 日本から同行した和式毛鉤釣師の榊原さんと、ひとしきりライン談義、ロッドの試し振り、フライボックスを見せ合ったりなど愉しいひとときを過ごし、そろそろ帰ろうかという時、イヴォンさんはこう言った“明日のあなたがたの釣行に、できれば私も同行させてもらいたいのだけれど・・・”

 英語が堪能な平野正俊さんは、その一言を聞き、われわれに対して“なんと謙虚な表現だろう”と感嘆した。その通り、イヴォンさんはあくまで穏やかで、謙虚で、自然体であった。パタゴニアがスゴいのは、こういうことなのか、と納得してしまった。

 この日、イヴォンさんとソフトハックルフライを交換した。翌日、釣りとランチを一緒に楽しんだ。彼の釣りは、やはり穏やかで自然体だった。

泣かせる校歌

2008-07-08 23:16:13 | リスペクト

 宮沢和史が、今年の春に発表したアルバム「寄り道」を、遅ればせながら購入した。全て既に発表された曲ばかり、弾き語りとライブが中心のアルバムだったけれど、なかなか聴かせてくれた。

 聴かせてくれた、といえば数年前、宮沢が出身地である甲府市の舞鶴小学校の校歌をつくったことを知り、その小学校の校歌がWeb上にアップされていたのを、うちの事務所のみんなで聴いたことを思い出した。唄うのは小学生、しかしメロディーはしっかりと宮沢だった。

  緑の杜に生まれた生命
  富士を仰いで育む心
  新たな歴史刻む学舎
  羽ばたいてゆこう 舞鶴のように
  
  雨が降る日は人の傘となり
  風が吹く日は友の手を引く
  溢れる夢を描く青空
  羽ばたいてゆこう舞鶴のように

  溢れる夢を描く青空
  羽ばたいてゆこう舞鶴のように

中でも“雨が降る日は人の傘となり”“風が吹く日は友の手を引く”このフレーズが泣かせるなぁ、まったくもう。

 

レイコさんがやってくる

2008-06-12 10:36:48 | リスペクト

 2000年のパリ・ダカール・カイロラリーに出場していた山村レイコさんが、毎日のゴール後、衛星電話でその日のラリーの様子を矢のように喋る・・・・・。自宅の電話で受けるタイミングは朝方。それをすぐにまとめ、ホームページにスタッフがアップ。丸富製紙株式会社の支援をいただき、このエブリディレポートを発信することができた。

 blog全盛の今の時代には考えられないほどの手間をかけたダイアリー。2000年1月6日から23日までのラリーレポートは、まるで自分がラリー参戦しているような気持ちだった。完走したときの一報は今でも忘れられない。

 2000年前後の約2年間にわたり、“自然回帰型生活びと”山村レイコさんと“再生紙で素敵な生活を創造する”丸富製紙さんとを繋ぐ仕事に携わった。朝霧でのライフスタイルから、生活とその価値感を変革することの重要性を間近に学んだ。

 数年ぶりに、そのレイコさんが掛川へやってくる。ライフスタイルデザインカレッジのトップバッター&イメージリーダーにふさわしい彼女の、パワフルトークをぜひ聞きに来て欲しい。
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ライフスタイルデザインカレッジ/公開フォーラム&オリエンテーション
 ■日時/2008年 6月14日(土) 14:30開場 15:00スタート
 ■会場/美感ホール 掛川市亀の甲1-13-7
       (JR掛川駅南口より徒歩5分)TEL.0537-23-6543
 ■プログラム/
 15:00~15:15 オープニング 
 15:15~16:45 トーク「自然回帰型生活びとのゆったり暮らし」
          ゲスト:山村レイコさん
 16:45~17:30 カレッジオリエンテーション
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●入場無料、ただし準備の都合上申し込みをお願いします
●詳細・申し込みは → http://ldc2008.seesaa.net/article/99963914.html