昨年夏から、釧路市には小松正明さんが副市長として赴任している。静岡空港を使って訪ねてみようとしていたが、1年を経て実現に至った。
掛川の事務所を16時30分に出発すると17時前に静岡空港へ到着。17時40分には飛び立ち、19時過ぎには千歳空港着。20時過ぎの特急に乗って、釧路駅に24時前には降り立つことができた。仕事を終えてから、その日のうちに釧路まで行くという実証実験のような旅だったが、地元に空港ができたことのメリットを実感する。以前、“北海道がテリトリーになった”という記事を書いたが、北海道に通えば通うほど、その広さに驚いている。昨年10年ぶりに再会した北海道の多田副知事は「面積でいえば、香川県の20倍だから静岡県でも10倍くらいあるでしょう」と言っていた。まだまだ知らない北海道がある。その意味では、今回“道東までテリトリーになった”というところだろう。
翌朝、釧路空港に浜野安宏さんを迎えに行き、合流。小松さんご紹介のロコ・フライフィッシャー:早田さんと香川さんに案内していただき、阿寒川を目指した。阿寒湖の状況があまり良くないのと、この時期の阿寒川なら、クワヤマカクスイトビケラのスーパーハッチに出会えそうだということだった。
阿寒川は、行き慣れたフリーストーンの川ではなく、豊かな植生に両岸を囲まれ、安定した水量を持つ美しい川だった。太陽がフッと隠れると、コカゲロウだろうか、たちまちハッチが始まる。安定的なライズもあちこちにある。ただし、フライフィッシャーの数も尋常ではなかった。阿寒湖のコンディションが悪かったのと、週末だからだろう。
いつもとは勝手の違う釣りが要求されていることを承知しつつ、いつものソフトハックルの釣りが通用しないはずがない、とタカをくくって釣り上がっていったが、ウンでもスンでもない。すると早田さんが近づいて来て、「あのー、サトーさんは南アルプスの渓がホームグラウンドだから、流れの速いところを流してますね。この川の場合、例えばあの小さな流木脇の、さらに岸寄りかな。あるいはもっと際で、もっと浅くて、もっと緩くて、サトーさんからすれば、え?こんなところ?くらいのピンスポットを大切にやってみてください。私はさっきサトーさんがやっていたところで、50cmオーバーが出ましたよ!」やんわりと、流し方とスポットがズレているという指摘だった。阿寒川の流儀を大切にしないとアカン!のだと、釣り方もシステムもフライも変更。早田さんの言う通りを、さらに大げさに解釈してトライしてみたら、阿寒川のニジマスは、いともあっさり、バコーン!と迎えてくれた。しかも早田さんからいただいたこのフライに…。
陽が傾きかけてきたころ、夕立のような激しい雨に遭遇した。この時期の北海道では珍しいことのようだ。そのおかげで、ロコ・フライフィッシャーたちとの会話時間は豊富になった。“旅人は、その土地のひとになり切りたい気持ちを持っている”この気持ちを顕在化するには、その土地のくせを知り尽くしたロコとの出会いが必要だ。今回、ロコの二人にもちろん釣り方指南を期待してはいたが、一年を通じた道東でのフライフィッシングの愉しみ方を車中/道中/食中/呑中/泊中でリアルに語ってもらったことが一番印象に残っている。つまり、二人のロコネタが、われわれの道東再訪のモチベーションを大いに高めたのだ。
ロコによれば、7月と9月ならもっと面白い・・・らしい。
掛川の事務所を16時30分に出発すると17時前に静岡空港へ到着。17時40分には飛び立ち、19時過ぎには千歳空港着。20時過ぎの特急に乗って、釧路駅に24時前には降り立つことができた。仕事を終えてから、その日のうちに釧路まで行くという実証実験のような旅だったが、地元に空港ができたことのメリットを実感する。以前、“北海道がテリトリーになった”という記事を書いたが、北海道に通えば通うほど、その広さに驚いている。昨年10年ぶりに再会した北海道の多田副知事は「面積でいえば、香川県の20倍だから静岡県でも10倍くらいあるでしょう」と言っていた。まだまだ知らない北海道がある。その意味では、今回“道東までテリトリーになった”というところだろう。
翌朝、釧路空港に浜野安宏さんを迎えに行き、合流。小松さんご紹介のロコ・フライフィッシャー:早田さんと香川さんに案内していただき、阿寒川を目指した。阿寒湖の状況があまり良くないのと、この時期の阿寒川なら、クワヤマカクスイトビケラのスーパーハッチに出会えそうだということだった。
阿寒川は、行き慣れたフリーストーンの川ではなく、豊かな植生に両岸を囲まれ、安定した水量を持つ美しい川だった。太陽がフッと隠れると、コカゲロウだろうか、たちまちハッチが始まる。安定的なライズもあちこちにある。ただし、フライフィッシャーの数も尋常ではなかった。阿寒湖のコンディションが悪かったのと、週末だからだろう。
いつもとは勝手の違う釣りが要求されていることを承知しつつ、いつものソフトハックルの釣りが通用しないはずがない、とタカをくくって釣り上がっていったが、ウンでもスンでもない。すると早田さんが近づいて来て、「あのー、サトーさんは南アルプスの渓がホームグラウンドだから、流れの速いところを流してますね。この川の場合、例えばあの小さな流木脇の、さらに岸寄りかな。あるいはもっと際で、もっと浅くて、もっと緩くて、サトーさんからすれば、え?こんなところ?くらいのピンスポットを大切にやってみてください。私はさっきサトーさんがやっていたところで、50cmオーバーが出ましたよ!」やんわりと、流し方とスポットがズレているという指摘だった。阿寒川の流儀を大切にしないとアカン!のだと、釣り方もシステムもフライも変更。早田さんの言う通りを、さらに大げさに解釈してトライしてみたら、阿寒川のニジマスは、いともあっさり、バコーン!と迎えてくれた。しかも早田さんからいただいたこのフライに…。
陽が傾きかけてきたころ、夕立のような激しい雨に遭遇した。この時期の北海道では珍しいことのようだ。そのおかげで、ロコ・フライフィッシャーたちとの会話時間は豊富になった。“旅人は、その土地のひとになり切りたい気持ちを持っている”この気持ちを顕在化するには、その土地のくせを知り尽くしたロコとの出会いが必要だ。今回、ロコの二人にもちろん釣り方指南を期待してはいたが、一年を通じた道東でのフライフィッシングの愉しみ方を車中/道中/食中/呑中/泊中でリアルに語ってもらったことが一番印象に残っている。つまり、二人のロコネタが、われわれの道東再訪のモチベーションを大いに高めたのだ。
ロコによれば、7月と9月ならもっと面白い・・・らしい。