佐川急便の身代わり出頭事件が波紋を広げている。運転手の交通違反を隠すために社員や知人などが身代わりになっていた。11月22日に6人が逮捕され、その後、別に28人が書類送検された。摘発人数は計34人だが、「警視庁は14日、さらに6人を送検する方針。身代わりを立てた理由は運転手の人手不足で、免停になると業務に支障を来すからです」(捜査事情通)という。

「運送業界の人手不足は3年ほど前から深刻化しました」とは交通ジャーナリストの間貞麿氏だ。

「重労働の割に給料が少ないので敬遠されるようになったのです。若者がクルマへの興味を失ったことも大きい。免許を取らなくなったため、なり手の絶対数が減少しました。観光バスの運転手も不足しています」

 日本商工会議所が今年6月に発表した調査によると、人手が「不足している」と回答した企業の割合が一番多いのは「宿泊・飲食業」で79.8%。以下「介護・看護」(77.5%)、「運輸業」(72.3%)、「建設業」(63.3%)の順だった。

■日本語学校はどこも四苦八苦

 人事コンサルタントの菅野宏三氏によると、意外な職種で人手不足が広がっているという。

「そのひとつが薬剤師。後期高齢者が増え、調剤薬局などに患者の列ができるようになったけど、薬剤師の数は増えていない。薬学部が4年制から6年制になったことも影響しています。建設業では1級建築士。有資格者が少ないため、ベトナムや中国の建築士にオンラインで発注する設計事務所もあるほどです。ある建設会社は施工管理士が不足しているため、文系の新卒者を大量に採用して資格試験の勉強をさせています」

 企業はSEやプログラマーの取りっこもしている。日本人が来ないのでインド人やベトナム人を雇用しているそうだ。

「日本語講師も足りません。日本語を学んでいる外国人は海外に365万人、国内に17万人いる。だけど講師がいないので、日本語学校はどこも四苦八苦。資格取得に420時間(6カ月)かかるのがネックです」(菅野宏三氏)

 日本語教師の資格取得費用は60万円が相場で、60代でも働ける。


求人票にウソの待遇を載せているうちはダメじゃないのかなぁ、運送業界。

自分の場合、トラック運転手に憧れて大型免許を取得して、先月には運輸会社へ(仮)就職したけど、あるスーパーの集配センターで現実をみてしまい、それでも頑張ろうと思いはしたけど、結局は今日、ハローワークで紹介を受けたのは、別の業界だからね。(とは言っても、大型免許が必要な職種なんだけど)

この先、物流業界の人手不足が深刻化したら、一般的な生活に影響が出るのは必至だよね。

そうなってから待遇改善をしても遅いと思うし、(オレみたいに?)やる気のある人間だって、敬遠してしまうよなぁ。