赤毛のアンお稽古日記・1000年前も同じに失った生命への嘆きがあった。

3月10日 シアターXに唄浄瑠璃狂言「藤戸」を見に行った。平家物語の一説。佐々木信綱のものがたり。                                              源平の合戦の折どうしても海を越えたい信綱、だが船は平家が握っている。                                                                         そのとき海の民の男、潮丸が馬で通れる海の道を教えてくれた。そして大きな手柄を立て出世する信綱。                                                  その時、信綱は秘密が漏れないようにその男を殺した。                                                                                   そして何年かのち栄華にふける信綱の耳に悲しみに嘆く女の声が聞こえてくる。誰の声か?                                                          老婆と狂ったように見える女が現れる。「海の民の男が漏らしてはいけない海の道を、掟を破ってあなたに教えた。その男が返ってこない。                       その男はどこへ行ったのか」「私の夫は帰ってこない。そのあとに産んだ子供も2日で死んだ」

信綱は悲嘆にくれ嘆き悲しむ女2人の恨みをどうしていいのかわからない。続けて老婆が言う「祈っても祈っても息子を失った悲しみは消えない。                どうしても消えない。息子を返してくれ。息子を返してくれ。息子を返してくれ。」この作品は昨年の3月11日の震災で今日まで延期になっていたそうです。

これを津波に向かって叫びたい人もたくさんいると思う。大事な人を返してくれと。

あれから1年ですね。忘れようにも忘れられない悲劇の現実がそこにある。辛いけれどできることをやっていこう。

昨年の12回のチャリテイーに続き、埼玉県に避難されている被災者のためのコンサートを5月に騎西町で開催します。

明日のお稽古 新宿村!間違えないでください。13時からです。赤毛のアン20周年最後の公演練習開始!

代表 小池雅代

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )