シネマ ア ラ モード

福山駅前シネマモード(広島県福山市)の映画&イベント情報。

『ディア・ドクター』ロングラン決定!

2009-09-08 | Weblog
現在、シネマモードで上映中の『ディア・ドクター』ですが、
予定では12日よりエーガルに移動することになっていましたが、
もう一本、フィルムが手配できたため、
12日以降はシネモ&エーガルの2スクリーンで上映することとなりました。
引き続き、よろしくお願いします。


以下はネタバレを含みますので、
まだ映画をご覧になっていない方は、ご注意ください。


私がいちばん印象に残ったのは、刑事が研修医に言う
「アンタらが伊野を本物に仕立て上げたんじゃないのか!?」という言葉です。
なるほど、おそらくは村長の勘違いによるスカウトで始まった伊野のニセ医者生活。
ベテラン看護士はすぐに「この先生、おかしい」と気づいたでしょうが、
診療所が閉鎖すると困るのは職場を失う自分です。
ここは伊野をフォローしながらやっていくしかない。
医薬品メーカーの営業マンにいたっては伊野の正体を知っているため、
それをネタに薬の消費量を増やすよう、ユスリまがいのことをしている。
伊野が診療所に来れない村人をわざわざ訪問しているのは、
彼が処方箋を書き、営業マンが薬を配達することによって
少しでも多くの薬を売るためでしょう。
おもしろいのは、そんな営業マンが刑事の前では、
「目の前に困っている人がいたから思わず手を差し伸べたのでは?」
と、伊野をフォローしていること。

他にも、あの人にとっても、この人にとっても伊野は都合のいい存在でしたよね。
周りのエゴを受け入れているうちに、伊野はいつのまにか犯罪者になっていた?
逆に、伊野自身にはエゴが見当たらないんです。
でも、エゴがない犯罪者なんているんでしょうか。それってホントに加害者?

と、少しネタばらしをしてしまいましたが、
『ディア・ドクター』のおもしろさは、こんなもんじゃありません。
縦横無尽に張り巡らされた伏線や裏設定、そして巧すぎるストーリー。

私は2回観ましたが2回目で気づいたことも多かったです。
もう1回は観ておきたいと思っていますが、おそらくまた発見があるでしょう。

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