シネマ ア ラ モード

福山駅前シネマモード(広島県福山市)の映画&イベント情報。

いちばん楽しみな映画

2008-04-30 | Weblog
これから公開される映画で、私がいちばん楽しみにしているのは
「アフタースクール」(内田けんじ監督)と「ぐるりのこと。」(橋口亮輔監督)と「イン・トゥ・ザ・ワイルド」(ショーン・ペン)監督。
一番が3つあるのはおかしいけど、3つとも一番だから仕方がない。

中でも「ぐるりのこと。」は情報を知るほどに観たくなる。
一組の夫婦の10年にわたる愛の物語なんだけど、夫が法廷画家
(ニュースで使われる法廷内の絵を描く人)という設定もあり、
93年から2001年の9.11テロまでの事件も物語の背景になるらしい。

私は以前からイ・チャンドン(ペパーミント・キャンディー)やポン・ジュノ(殺人の追憶)ら、
世界的に評価の高い韓国人監督が、
時代背景を物語に反映させることで、作品をスケールの大きなものにしているのを観るにつけ、
なぜ日本の監督はこれができないのかなぁ、と思っていたので、作品情報を見て、
“やっぱり橋口監督は世界レベルの人だ”と実感した。

1月にリリーさん(「ぐるりのこと。」主演)と話した時に聞いたんですが、
リリーさん演じる夫のキャラクターは、たぶんに橋口監督の理想の男性像だとか。

橋口監督の作品は、傷ついた女性が救われる話が多くて、とてもあたたかい。
公開規模が小さいので、福山で上映できるのは少し先(夏ごろ)になりそうですが、
それまでに、ぜひ前作「ハッシュ!」を観ておいてください。
この映画を観て何も感じない人とは、何もわかりあえないと思えるほど好きな映画です。


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9 lives

2008-04-29 | Weblog
映画好きの知人と話していて、「あれ良かったですよね『美しい人』」と言ってもたいがいの人が知らない。
『彼女を見ればわかること』のロドリゴ・ガルシア監督、2006年公開作。
ちなみにプロデュースは『バベル』の監督、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。

1話10分程度の9つの短編から出来ているオムニバス映画。
一度もカメラを止めずに、10分間、演技をし続けて、1つの短編になっている。
つまり、ある女性の人生の一瞬(10分)をワンカットで切り取ってあるということ。
ロドリゴ・ガルシア監督は、その10分間で、主人公のキャラクターやこれまでの人生、
そしてこれからの人生も暗示させる。

10分間のスケッチ風の短編が、これほどドラマチックで、胸を打つことに驚いた。
長編を短くしたわけではなく、短編にしかできないアプローチをして、
これほどの完成度を達成した映画を私は他に知らない。
あまりにも、知名度が低いので、紹介させてもらいました。私の大好きな映画です。
DVDなら、1話観て一度止めて、ゆっくりと理解して次を観る、というのがオススメ。


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サラエボの花

2008-04-28 | Weblog
今日は、お休みだったので「サラエボの花」を観ました。

1992年~1995年に起きたボスニア内戦。
この内戦では、敵の民族の女性を強制収容し、レイプして出産させるという、
いわゆる「民族浄化」作戦があった。
映画は、その被害者の女性の12年後(現在)を描いています。

とても重いモチーフを扱った映画だが、
前半はシングルマザーとオテンバ娘のつましい二人暮しを温かく描いて、観客を引き込んでいく。
だが、注意深く観ていると、そこかしこに不協和音のようなものが聞こえているのだが…。
後半、物語は大きなドラマをみせるが、登場人物たちの気持ちをセリフやナレーションで説明せず、
あくまでも映像で語ろうとする抑制した演出が効果的でした。
2006年ベルリン映画祭金熊賞(最高賞)を受賞。

映画の後は、日吉台にあるイタリアン「リストランテ村上」でランチしました。
ここオススメです。メニューは2100円のパスタコースから。
フレンチやイタリアンのおいしいお店って、ソースにこだわりが出るような気がします。
ソースをおいしく、ていねいに作るシェフなら、どの料理にも細部にまで独自の工夫が感じられます。
完全予約制の小さなお店なので、ご興味のある方は公式サイトをご覧ください。


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微妙な違和感

2008-04-27 | Weblog
明日がお休みなので、今日はジムで汗をかいてきました。
そのジムに最近、入ったインストラクターさん(20代・女性)が、
ややぽっちゃり体型で、なんとなく違和感がある。や、職業的にですね…。
例えるなら、髪を切りに行ったら、美容師さんの髪型が微妙にダサかったような、
風邪をひいて病院に行ったら、お医者さんが明らかに自分より体調悪そうだったような、
初老の渋いバーテンダーが実は下戸(げこ)だったような、
タクシーが目的地に着かないと思ったら道に迷ってたような…、そんな違和感。

僕も“よっぽど映画に詳しいんだろうと思ったらそうでもなかった”
みたいな違和感を感じさせないよう頑張ろう。

写真は、明日、鑑賞予定の「サラエボの花」。


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75点以上で合格

2008-04-26 | Weblog
まだ6月の「モード・セレクション」作品が決まらない。
このシリーズは私が実際に観て、自信をもってオススメできる!
と、確信した映画しか上映しないと決めています。
たくさん観ているのに、というか、たくさん観すぎたせいで、
自分のハードルが高くなって、なかなか納得できる作品に出会えない。
ちなみに「ウェイトレス」「カクタス・ジャック」は75点くらい、
「ダージリン急行」は90点、「やわらかい手」は85点くらいの満足度の作品です。
70点くらい(普通に楽しめるレベル)の作品ならけっこうあるんですが、
僕としてはもうプラス5点(その作品にしかない魅力)がほしい。
近日の鑑賞予定は「ミスター・ロンリー」「アドリブ・ナイト」「ヒトラーの贋札」など。
75点以上があるといいんだけど…。


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千原兄弟

2008-04-25 | Weblog
あ~、おもしろかった~。
ずっとレンタル中だった千原兄弟のDVD「チハラトーク」をやっと借りれた。
ふたり(主にジュニア)が、何のセットもない舞台で、えんえんとしゃべるだけ。
それがめちゃくちゃおもしろい。
「すべらない話」のような緊張感よりも、わりとダラダラしゃべってるこの感じがいいなぁ。

僕は映画と同じくらいお笑いが好きで、ライブも時々観に行くし、かなりの数のDVDを観てるが、
千原兄弟と、世界のナベアツになる前の渡辺あつむの3人による2003年のコントライブ
「プロペラを止めた、僕の声を聞くために。」は凄まじい傑作だと思う。
狂気と叙情、アヴァンギャルドとベタが渾然一体となった独特のコメディに驚愕した。

さて、明日より、いよいよ「ノーカントリー」の公開です。
恐すぎて笑えるアカデミー賞受賞作(作品賞、監督賞、助演男優賞)です。


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名作映画はおもしろい?

2008-04-24 | Weblog
実は、いわゆる名作といわれる映画をほとんど観てなかったんですが、
映画検定試験の受験勉強のために、ここ2年くらいでずいぶん観ました。
で、タイトルの「おもしろいか?」という問題ですが、
「よくできてるなぁ」「公開時は斬新だったろうなぁ」「やっぱりこの俳優さんはイイなぁ」というのは多いです。
で、ごくまれに「これ、すっげーおもしろい」ってのがありますね、やっぱり。
外国映画なら、イングマール・ベルイマン、ビリー・ワイルダー、
日本映画なら成瀬巳喜男、小津安二郎かな。
特に成瀬監督の「めし」なんて、特にドラマチックな物語がない、
夫婦のちょっとしたすれ違いみたいな話を実にさりげなく
ユーモアとロマンチシズムをミックスしてみせてくれる。
ものすごく洒脱で大人っぽい映画です。
この人がフランスで人気あるのわかる気がする。

少し前にシネマモード2でフェリーニの「道」を上映した時に
「フツーにおもしろかった」と感想を送ってくれたお客さんがいたけど、
モード・セレクションで「コレ!」という作品がない時など、クラシック作品を上映するのもいいかもしれない。
(お客さんさえ来てくれれば)


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ただの日記じゃん

2008-04-23 | Weblog
今日は夜、ジムに行ってたので日記を書くのが遅くなった。
(最近ほんとにただの日記になってるけどいいのか?)

1年ほど前から、腰痛と肩こりの解消のために週2回くらいジムに通っている。
行く前は「スポーツとか苦手だし、続くかなぁ」と心配だったが、
どうも僕はスポーツが苦手なんじゃなくて、
スポーツにともなって発生する人間関係やコミュニケーションが苦手なだけだったようだ。
一人で黙々と筋トレして、ウォーキングをするのは全然、苦じゃない。むしろ爽快。
ボーリングとか向いてるかもしれない。一人で黙々と投げ続けるか。

ボーリングが印象的な映画といえば「バッファロー66」。
ヴィンセント・ギャロ演じる主人公も友達いなくて一人でやってたな。


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理想の映画館

2008-04-22 | Weblog
今日は、お休みだったので、沼隈町のおそば屋さん「もみじ庵」へ。
写真の小道の先にある手打ちそばのお店です。
僕は、うどんより断然そば派で「かけ」より「ざる」です。
そば湯でつゆを味わうようになった時に、大人になった気がしたものです。

取り寄せ中で、まだ読んでないんですが
「世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか」
という長いタイトルの本が先日、出版されました。
山形県で1949~1976年まで営業していた伝説の映画館グリーンハウスのオーナーの伝記です。
(グリーンハウスは1976年に火事で焼失)
ゴージャスな建築と、ハイブロウなラインナップ、行き届いたサービスは、
あの淀川長治さんが「世界一」とお墨付きしたとか。

ハコ+番組+サービスのグレードアップって、街ナカの映画館が
シネコンと差別化するために絶対にやらないといけないことだと思います。
例えば、ハコは高級ホテルのようにシックでゴージャスに。
番組はオススメ作品だけをセレクトして。
サービスはコンセルジュやソムリエのようにエレガントに。
そして、上映の後にはスタッフが洗練されたスタイルでちょっとした解説をする。
すごい理想のようですが、ハコ以外は努力しだいでできるはず。
シネマモード・アネックスの「モード・セレクション」はそんな目標をもってやっています。


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自転車日和

2008-04-21 | Weblog
ここ3年程、季節がよくて、天気がいい日は自転車通勤をしています。
家からシネフクまで約20分。
自転車に乗るようになって、季節の移り変わりに敏感になりました。
写真は、自転車通勤をするために3年前に買った愛車。
イタリアのビアンキというメーカーのもので、シンプルなスタイルが気に入ってます。
が、最初はサドルの固さにビビリました。弾力がゼロなんです。
10分も走っているとお尻が痛くて乗ってられないんですから。
とはいえ、デザインが好きで買ったので、
まさかママチャリみたいな大きなサドルに変えるわけにもいかず、
耐えつつ乗っていたら1ヶ月くらいで慣れたというか、受け入れました、痛みを。
(さすがに今は慣れました。お尻に筋肉がついたのかもしれません)

ところで、自転車といえば、ティーンの頃の甘酸っぱい思い出に、カップルでの二人乗りがあります。
僕らの頃(80年代)は、後に乗る女子は必ず横乗りでしたねぇ。
それが90年代に入ってから、立ち乗りになりました。
あれも、自然な感じで男子の肩に女子がつかまって、さわやかでいい感じでした。
それが、ここ10年くらいですか?
後に乗ってる女子が普通にまたいで乗るようになったのって。
最初、見た時は違和感があったけど、それも僕が歳をとったってことなんでしょう。

自転車の二人乗りが印象的な映画といえば、北野武監督の「キッズ・リターン」。
もっとも、この映画では男子どうしの二人乗りでしたが。


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