シネマ ア ラ モード

福山駅前シネマモード(広島県福山市)の映画&イベント情報。

シェルブールの雨傘

2010-03-31 | Weblog
今日は営業前に『シェルブールの雨傘』の試写(テストラン)をしました。

【作品紹介】
互いに愛し合っていた傘屋の少女と修理工の若者が、戦争に引き裂かれ…。
ミシェル・ルグランによる極上の楽曲と、
カトリーヌ・ドヌーヴの魅力が光るフレンチ・ミュージカルの名作。
監督/ジャック・ドゥミ

【コメント】
ミュージカルとはいえ、すべてのセリフが歌という大胆な試みが、
シャンソン調のメロディーと美しいフランス語の響きによって、見事に成功しています。
そして、画面にあふれる色彩の明るく可憐なこと。
3色以上の組み合わせが難しいのは、
服のコーディネイトを考えれば想像できると思うんですが、
この映画では、色が増えれば増えるほど美しく調和するんだから凄いもんです。

『シェルブールの雨傘』は4/3~4/9の一週間限定でシネフクにて上映します。
入場料金:フューレックカード会員 800円 非会員 1000円

シネマモード上映スケジュール

今日は大阪

2010-03-30 | Weblog
月一回のペースで映画を観に行っている大阪。
今日は3作品を鑑賞しました。

『フィリップ、きみを愛してる!』
ジム・キャリーとユアン・マクレガーの二大カメレオン俳優が
愛し合うカップルを熱演した話題作。
刑務所内で出会った運命の相手に「愛してる」と伝えるため、
詐欺と脱獄を繰り返した男の実話(!)を基にしたドラマチックなラブストーリーです。
主人公がとても愛に飢えた少年時代を送っているので、
恋人への愛の表現が豪遊や豪華なプレゼントとなんか間違ってて、
そのために詐欺を繰り返してるのが痛々しくて憎めないお話でした。
※シネマモードでは4/24より上映します。

『マイレージ、マイライフ』
『JUNO/ジュノ』の才人ジェイソン・ライトマン監督が
ジョージ・クルーニーを主演に撮ったんだからつまんないわけはないわけで。
リストラ担当として全国を駆け巡る男が主人公の人間ドラマ。
安っぽいハートウォーミングムーヴィにせず、
ビターな味わいと、主人公の小さな変化が深い味わいを出してます。
※シネマモードでの上映を予定しています。

『渇き』
人体実験によってバンパイアになった牧師と、
人妻との禁断の情事を叙情的かつ暴力的に描いたスリラー作品。
ホントにパク・チャヌク監督らしい作品ですね。
グロ切ないというか…。
福山では集客が難しいかなぁ。今のところ上映は未定です。

そしてトレーラーでヤラれたのは『息もできない』。
世界の映画祭で25以上の賞を獲得した韓国映画です。
『母なる証明』のポン・ジュノ監督も賛辞を寄せていました。
来月の大阪行きでは絶対にこの作品を観るつもりです。


シネマモード上映スケジュール

シャネル&ストラヴィンスキー

2010-03-29 | Weblog
今日は『シャネル&ストラヴィンスキー』の
試写(テストラン)をしました。

この作品は、1913年にパリで初演された
バレエ「春の祭典」の舞台の様子から始まります。
作曲はストラヴィンスキー、振付はニジンスキー。
バレエやクラシック音楽の好きな方は
このシーンを観るだけでも満足されるのではと思えるほど、
素晴らしい音楽とダンスが堪能できます。
「春の祭典」のタイトルからもイメージできるように、
原始的な宗教(いけにえの儀式)がモチーフになっています。
また、有名なブーイングと称賛で客席が大混乱する様子も再現されています。

メインはもちろん、シャネルとストラヴィンスキーのラブストーリー。
アナ・ムグラリスの演じるシャネルはちょっとツンデレでしたw。

●『シャネル&ストラヴィンスキー』は4/3よりシネマモードで公開します。
※官能的なラブシーンがあるためR18+(高校生以下鑑賞不可)に指定されています。


シネマモード上映スケジュール

50歳の恋愛白書

2010-03-27 | Weblog
今日は『50歳の恋愛白書』を観ました。

【作品紹介】
30歳も年上のベストセラー作家と結婚し、2人の子供を育て、
完璧な妻を演じてきたピッパ・リー、50歳。
でも、そんな自分を取り巻くのは、浮気な夫、ダメ女の親友、反抗的な娘…。
豪華キャスト&スタッフで贈る、悩める大人たちの恋と人生の物語。

【コメント】
アラフィフ的なラブストーリーを想像させる邦題だが、
監督が作家ということもあり、文学的でシニカルな人間ドラマだ。
原題は『The Private Lives of Pippa Lee』(ピッパ・リーの私生活)と、
ドライでそっけない感じで、まぁ、映画もこちらのイメージに近い。
アメリカ映画にしばしば登場する「こわれた家庭」で育ったヒロインが、
30歳も年上の成功した男性の保護者的な愛情に初めて安心感を覚え、
本来の自分を押さえ込み、彼にふさわしい妻を演じ続けるといった
キャラクターやディテールがおもしろい。
ヒロインと娘の関係は、愛情や絆があるのに
しっくりいかない感じがリアルだったり、と見所も多い。
アメリカの現代文学が好きな方にオススメしたい作品です。

●『50歳の恋愛白書』は4/3よりシネマモードで公開します。


シネマモード上映スケジュール

明日より公開!

2010-03-26 | Weblog
シネマモードでは、下記3作品を明日より公開します!

■クララ・シューマン 愛の協奏曲
※フューレックカード会員 1000円(非会員は通常料金)
天才作曲家ロベルト・シューマンの妻にして、ヨハネス・ブラームスのミューズでもあった
ピアニスト、クララ・シューマンの真実に迫る感動作。

■ジェイン・オースティン 秘められた恋
※フューレックカード会員 1000円(非会員は通常料金)
「高慢と偏見」などで知られるイギリスの女流作家ジェイン・オースティンに迫る伝記ラブストーリー。
出演は『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイと『つぐない』のジェームズ・マカヴォイ。

■人間失格
太宰治の代表作「人間失格」を生田斗真の主演で映画化。
過剰な自意識が原因で周りの人間となじめず、酒や女におぼれて廃人同様に破滅していく男の魂の旅路を描く。
監督は『赤目四十八瀧心中未遂』の荒戸源次郎。

上映時間・今後の上映作品はコチラで。


シネマモードでは「リクエスト上映企画」に向けて、
皆様からの旧作オススメ作品を募っています。

現在のところ上位は以下の4作品。

アクロス・ザ・ユニバース
アメリカン・ヒストリーX
バグダット・カフェ
リトル・ミス・サンシャイン

さすがにシネモのお客さんらしいツウなセレクトではないでしょうか。
旧作リクエストの得票状況および応募方法はコチラで。

やさしい嘘と贈り物

2010-03-25 | Weblog
今日は『やさしい嘘と贈り物』を観ました。

【作品紹介】
小さな町に一人で暮らす老人ロバートは、孤独な日々を過ごしていた。
そんなある日、メアリーという美しい老女に出会い、
彼の味気ない日常は心ときめく日々へと変わっていく。
しかし、実は彼が恋した女性は…。

【コメント】
出だしは、スモールタウンもの的な、平和で小さな街で起きる、
ちょっとした事件を描いているのかなと思ったら、
徐々にタイトルの「やさしい嘘」がわかってくる、
せつなくてハートウォーミングな映画でした。
老カップルが主人公ですが、家族の愛情の物語でもあるので、
若い方は、息子や娘の立場から観ることもできる作品です。

●『やさしい嘘と贈り物』はシネマモードでの公開を予定しています。

●新作のリクエストはコメント欄へ、旧作のリクエストはコチラからどうぞ。

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ルドandクルシ

2010-03-23 | Weblog
ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが主演の
メキシコ映画『ルドandクルシ』を観ました。

【作品紹介】
『天国の口、終りの楽園。』のアルフォンソ・キュアロン、
『バベル』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、
『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ。
メキシコ出身で今や世界的な巨匠となった3人の監督が製作会社を設立。
その第一弾が、この『ルドandクルシ』だ。

片田舎で働くサッカーが得意な兄弟が、
スカウトの目に留まりサッカー選手となっていくが、
どうにもやることなすこと、出たとこ勝負。
自由気ままな二人のドタバタぶりをコメディタッチで描く。

【コメント】
表面的にはラテンなおバカ映画にも見えますが、
脚本家としてのキャリアの長いカルロス・キュアロン監督の練り上げた物語は
人生の甘さと苦さを見事にかもしだしています。
そして、ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナの演技はパーフェクト!
ガエルは存在感で演じ、ディエゴはカメレオン役者らしくつくりこんでと、
アプローチが全く違うのも楽しい。
ガエルはこの作品について
「悪人も善人も登場しない、安っぽい教訓も押しつけないこの映画が大好きだ」
とコメントしていますが、私も全く同感です。
1時間41分とゆう長さもピッタリのシャレた佳品、お気に入りです。

●『ルドandクルシ』は5/1よりシネマモードで公開!

●新作のリクエストはコメント欄から、旧作のリクエストはコチラからどうぞ。

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最近、読んだ本。

2010-03-21 | Weblog
自由律俳句とゆうものをご存じですか?
季語や定形音数(五・七・五)にとらわれない俳句で、
有名なのは、尾崎放哉の↓とか。

咳をしても一人

なんかよるべのない初老の男がした「こほっ」ってゆう
小さな咳が聞こえてきそうな淋しい句でしょ。
でも、これ自由律だからいいんだと思うんです。
もし、定形句だったら「何、気取ってんだよ」
「わざわざ俳句なんかにしちゃってさ」と鼻白む気がする。
自由律だから、なんか、そうゆう“とるにたらないもの”を
見逃さないことが人生を豊かにするとゆうか、
人を救うとゆうか、なんかそんな気がするんです。

で、おもいろい本がある。

放送作家のせきしろと、お笑い芸人の又吉直樹による
句集『カキフライが無いなら来なかった』です。
私は、せきしろの句にかなり感じるものがあったので、いくつか紹介しよう。

喧嘩しながら二人乗りしてる

(感想)マヌケなんだけど、結局、仲直りしそうなほっこり感が。

すまないが狐の影絵しかできない

(感想)友だちに次々と影絵を披露されると、確かに申し訳ない気持ちになりそうだ。

マイケルジャクソンの物真似が聞こえ振り向く

(感想)読んだ瞬間、“ポー!”とゆう声が聞こえた。

スイッチ間違えて玄関が明るくなる

(感想)何の準備もしていないのにスポットライトを浴びたような気恥ずかしさ。

押すのか引くのかスライドかそもそもドアでないのか

(感想)たたみかけるようなリズム感で、追いつめられた気持ちが伝わる。

『カキフライが無いなら来なかった』
せきしろ×又吉直樹 幻冬社 1365円

ハート・ロッカー

2010-03-21 | Weblog
ずっと楽しみにしていた『ハート・ロッカー』をやっと観ることができた。

【作品紹介】
2004年、バグダッド。
イラク駐留米軍の爆弾処理班ブラボー中隊は、
前任者の爆死により新たな班長ジェームズを迎えた。
死を恐れない彼の指揮の下、中隊は残り40日の過酷な任務をこなす。

【コメント】
やー、これ凄いっすよ。
これまでの戦争映画だと、兵士は<ヒーロー>か、
もしくは戦場で体や心を壊した<被害者>のどちらかが多かったけど、
この映画はそうじゃない。
あるいは、一人ひとりの兵士の中に、
そのどちらもを見出しているともいえるかも。

今のアメリカに徴兵制はないわけで、
だから兵士たちは、個人的な事情はあれども、
心のどこかに「世界の平和に役立ちたい」
「テロの恐怖から祖国を守りたい」
とゆう気持ちがなければ、戦場になど行かないだろう。

その正義感と勇気に私は素直に敬意を感じるし、
観客がそう感じられるよう映画はつくられている。
しかし、戦場は、そのようなモチベーション(正義感)だけで
生きていけるような場所でないことも同時に描いている。

ドキュメンタリータッチの映像で、
現在進行形の戦争を見事に映画化した傑作!
観客にカタルシスを与えるエンターテインメント作品ではなく、
この映画に、作品賞・監督賞・脚本賞ほかを贈ったアカデミー賞も凄い!

●『ハート・ロッカー』は5/8(予定)よりシネマモードで上映!

●新作のリクエストはコメント欄へ、旧作のリクエストはコチラからどうぞ。

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NINE

2010-03-19 | Weblog
今日はエーガルでミュージカル映画『NINE』を観てきました。

フェリーニの『8 1/2』をベースにしたブロードウェイミュージカルを
『シカゴ』のロブ・マーシャル監督が再び映画化。
なんといってもキャスティングが凄い!
ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、
ジュディ・デンチ、ケイト・ハドソン、ニコール・キッドマン、
そしてソフィア・ローレン(←久々に見たけど、貫禄と美貌はさすが!)。
キャストひとりひとりに見せ場となる歌やダンスのシーンがあり、
ホントにオシャレでゴージャスなミュージカル映画です。

クランクイン間近なのに脚本が1行も書けていない映画監督が、
女癖の悪さから夫婦関係も崩壊寸前になり、
にっちもさっちもいかなくなる、とゆうお話。
客観的には、かなり深刻な状況なんですが、重くならず、
ユーモアとペーソスがいいあんばいでした。

後日、シネマモードにも移動してきますので、
いずれかご都合の良い方でご覧ください。


●新作リクエストはコメント欄へ、旧作リクエストはコチラからどうぞ。

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